今月のカメラ 新世紀増刊号 カメラであってカメラで無いものたち

カメラの定義を、銀塩フィルム使用と、インスタントカメラと制限して、このサイト上では扱わせていただいています。
今回は、その考え方から言うと、カメラじゃないものとして、CCDで画像を受けるもののことについて、書いてみます。
なお、「今月のカメラ」は、すべて私が実物を撮影して掲載していますので、カタログ、雑誌、他のサイトから転用した画像はありません。
友人のKくんは、ビデオマニアで、Uマチックのオープンリールとポータブルから始まって、ベータ時代のSONYのデッキも最上位機種を買いましたし、ビデオテープにPCM録音する、オーディオのアダプターも購入して、Uマチックで録音するありさまでした。
それでも、そのころ、20年以上前のビデオカメラは、ひどいもので、ポータブルの巨大なデッキを、肩からぶら下げ、カメラ本体も、現在の業務用を思わせる巨大なものでした。
はじめて、小型と思わせるものを見たのは、そのKくんが、なんと、夜の雪降りの道を車を運転しながら撮影したよと持ちこんだカメラとテープでした。カメラは、ファインダーが、素通しの光学系で、当時標準的だったCRTのファインダーはありません。形は箱型で、当時標準だった、きちんとレンズが前に飛び出ていた、業務用もどきのスタイルはありません。この程度の仕様でも、画像としては何とか使えるとは思いましたが、残念ながら当時のCCDは、強力な光がポイントで入ると、縦に残像としてラインが出る欠点があり、真空管式の撮像管よりも具合が悪いものでした。このときの、印象が強いので、米沢でふたつめのダムを作るという、綱木地区に、工事開始前の風景を、車を走らせながら、1989年に撮りました。

TR55は、SONYが出してきた決定的な小型機でした。
ポスポートサイズのコマーシャルでかなり売れたと思います。
肩に担いで使うのかと思わせる当時の家庭用ビデオカメラが普通の時代に、良くぞここまで小さくしたと思ったものです。これを買うしかないと思いました。発売当初は、ブラックのみでしたが、短期間ですが、ホワイトとブルーがありました。購入したのは、ホワイトでした。平成元年(1989年)でした。バッテリーのホワイトは、TR55の後継機種のうち、ローコストモデルのオプションで存在しましたが、1個しか購入していません。

AFで、CCDと、誇らしげに書いてあります。
今は、当たり前の仕様ですが、当時は、35mmカメラでも、AFは出始めの状態ですから、ビデオのAFも始まったばかりでした。実際、このAFはフォーカスが甘いし、コンバーションレンズをつけるとAFが効かないので、ほとんどAFを使ったことがありません。レンズは6倍ズームでしたが、これでもすごいと思っていました。比較する相手が変かもしれませんが、フィルムの8mmカメラは、NIKONのアマチュア用高級機でも、8倍と10倍でしたので、6倍あれば、立派と思っていました。簡易的なマクロ機構もついていたので、実際の使用に関しては、文句の無いところでした。

気に入らなかったのが、バッテリーです。急速充電する、ニッカドバッテリーは、セルの寿命が短く、はじめに購入した2個は、それぞれ10回ほどの充放電で、セルが死にました。それで、2個のバッテリーを分解して、中のセルを取り出して、生きているセルだけつないで、ニコイチ修理をしてみたのですが、1、2回の充放電で次々にセルが死んで行くのです。結局最後の6セルになってしまって、ニコイチは終わりました。1989年から11年使用して、バッテリーは6個購入しました。3個目以降は、比較的セルの特性が良いのか、充放電回数は多くても、生き残りました。ほかの方で、この時代のビデオカメラを使用の方は、やはりバッテリーに泣かされてきたようで、乾電池使用可能の場合は、乾電池に移行して方もいました。私も、乾電池使用に移りまして、ニッカドは一応充電して行きますが、あくまでメインは、アルカリ電池となりました。アルカリ電池は以外に長持ちして、便利に使っています。

本体購入直後にフロントコンバーションレンズを購入しました。左が1.5倍の望遠で、右が0.5倍の広角です。ビデオカメラは私にとって結構望遠側に寄っているため、ほとんど広角アダプターをつけていました。ウサギ小屋の住宅環境で、広く撮影するには、この広角アダプターは必要です。


スポーツパックと呼ばれる、一種のウォーターハウジングです。ただ、完全なハウジングではないため、1mの水深までとなっています。TR55かその後継機種専用です。これを持っていろいろ行こうと考えていたのですが、なにしろ、これにTR55を入れると、重い、大きいということで、活躍したのは、夏の海水浴くらいで、釣りや山に持っていったことはありませんでした。もったいないと言えば、もったいないですね。これから、TR55かその後継機種の中古でも探しますか。





ハウジングには、Oリング用のシリコングリスも付属しているし、水が入ったときの確認窓もあり、結構まともなものです。
 
本体には、アクセサリーシューがないのに、なぜか、ハウジングにはアクセサリーシューがついています。理由は不明。本体にも欲しかった。








内部はこんな風になっています。
コネクターは、録画、スタンバイ、ズーミングと、マイク入力です。防水マイクが付いているためです。

ストラップが明るいオレンジ色なのは、マリンをイメージしたせいか。







ムービーライトもあまり使わなかったアクセサリーです。
理由は、すぐにバッテリーがすぐなくなるから。カメラ本体と、バッテリーパックが共通なため、ライトにバッテリーを使うと、本体分のバッテリーが無くなります。

中の電球にも、SONYのマークが入っているというもので、SONY信者の方ならば、喜ぶものですね。

TR55本体に、アクセサリーシューがないので、別に専用の取り付け金具を購入しなくてはいけませんでした。その取り付け金具は、センスの無いデザインで、これがSONYかと思わせます。
つい最近購入した、貴重なアナログのビデオ。
TRV80PKです。最新のSONYのカタログを見ると、家庭用では、最後に残った唯一のアナログです。
そのため、仕様はすばらしいものです。
光学は20X、電気的に80Xのズームで、リチウムバッテリー対応です。液晶ディスプレーもついているし、CRTのビューファインダーもある。バッテリー残量とテープ残量表示もする。3Wのムービーライトと、ナイトショットモード用の赤外ライトも内蔵。

ラッキーなことに、フィルター系が37mmで、TR55と同一のため、コンバーションレンズとフィルターはそのまま使用できる。実験の結果、コンバーションレンズを使用してもAFは動作するところが、さすが最新式。これで、¥49,800だったのだから、安い買い物だった。もちろん、ACアダプターと、バッテリーも含む価格でですよ。
後ろ姿もなかなか良いでしょう。
SONY得意のジョグダイヤルもついているのですよ。DVと、基本的な、使い勝手は共通なのでしょう。会社の仕事で使っている日立のDVD CAMと使い勝手がそっくりなのは、日立がSONYの使い勝手を真似ているのでしょうか。

TR55は、まだ壊れていません。しかし、次の機種を購入するのには、理由があります。昨年の冬に、上の子の、水泳の大会に、TR55を持っていきました。こちらの冬ですから、外気温が0度くらいです、一日中氷点下の日もあります。それで、車にビデオを積み込んでいても、特に暖めない限り、カメラは20℃までになることはありません。その状態で、室温30℃で、高湿度の室内プールに入ると、あっと言う間に、ビデオは結露です。結露警告が赤々と点灯して、テープー排出して、そのまま、テープは入らなくなりました。特にヘッドまわりの結露がひどくて、MICRO CONDENSATIONというより、ほとんど水滴がついている状態になり、結露を乾かそうとして、悪戦苦闘。このときは、1時間程度で、結露警告はおさまりました。
それで、この冬、12月に、また水泳大会に持っていきました。車の中で温めて行ったつもりですが、さほどあったまっていないと見えて、すぐにテープを吐き出して、結露警告表示となりました。こんどは、3時間もかかった上に、40秒ほど動作したと思ったら、止まったり、かなりピンチの状態でした。会場から出るとまた快調に動作していますが、次にまた大会が控えていますので、次に使うときに、今度は完全に壊れるのではないかと心配になりました。TR55は5年前に、まったく動作し無くなったため、修理に出しました。今度は、11年も使っているので、修理不能と思いました。それで、新規購入となったのです。

今流行のDVにしなかったのは、いままで11年間撮ったテープを見るためには、8mm用のデッキを購入することになるからで、Hi8にしておけば、過去のテープも再生できます。デジタル8という手もあったのですが、カメラ自体が結構高いのです。もはや、動く画像が撮れれば、画質やPCへの取り込みは問題にしていませんので、安ければ良いという状況でした。

でも、またあのひどい環境で使えば、壊れるよという、問題が付きまといます。しかし、TRV80PK用のスポーツパックは\37,000もするのです。今度壊れたら、今度はDVにしようかということで、安さ優先としました。

デジタルカメラです
会社の職場で、でがけのQV-10を購入したのを何度か使わせてもらいました。320x240という、VGAの画面の四分の一のサイズでした。内臓のメモリーだけがたよりで、シリアル転送で、しかもRS232Cですから、遅いし、転送ミスも発生しました。内蔵ストロボもありません。でも、当時は、すごいと思っていました。
QV-100は、640x480と、画像は、VGAとなったため、「これは使える」と、当時は思いました。あくまでも、内蔵メモリーと、シリアル転送は、そのままですが、VGAというのは、よさそうでした。

マクロと言いながら、さっぱり近寄れませんでした。20数年前買った、ピークルーペのリネンテスターを前に取りつけてみました。液晶画面でピントを確認できるので、コンパクトカメラよりは、一眼レフに近い感覚で、マクロ撮影が可能でした。撮影した画像がすぐにPCに取りこんで、電子メールで送れます。1997年ころの話です。これで、出張に持っていったりと、ずいぶん活躍したと思っています。最後に使ったのは、1998年の2月でした。もう2年ちかくたっています。

使いにくい理由は、電池です。ニッカドやニッケル水素の単三タイプでは、電圧が低くて動作しません。乾電池のみの仕様です。仕様のわりには、電力を必要とします。アルカリ電池だけでは、とっても使えません。ニッカドで動作すれば、まだまた、子供のおもちゃでも生きる道はあったのですが。

今の現役は、NIKONのE950です。
NIKONファンなら、これしかないでしょう。
ダイヤルからメニュー構成の使い勝手、操作感は、NIKONの一眼レフのスタンダードに基づいていますので、同一感覚で使えるからと、言いたいところですが、私は、残念ながらF5もF100も、F80すら持っていないのですから、まわりには、うそをつきまくっていることになります。そのうちF100を買うことを夢見てE950を使うことにします。いえいえ、D1なんてとんでもない。D80とか言って、安いのが出ないのでしょうか。

初期のものは、CCDまわりの、熱問題のためか、ノイズが入ったそうですが、これは、問題ありません。マイナーチェンジしているようです。ただし、初期型じゃないので、添付してあった、コンパクトフラッシュはNIKONロゴが入っていませんでした。知り合いで、NIKONロゴのコンパクトフラッシュとPCカードアダプターを使っているのを見ると、かなり欲しくなってきます。NIKONウイルスというのは、聞いた事はないのですが。

後ろ姿は、こうです。

残念ながら、アクセサリーはまだひとつもありません。接続ケーブルを買えば、NIKONのスピードライトが使えるのですが、そのうちね。

SONYのコンバーションレンズを使えないかと、Φ28→Φ37のステップアップリングを注文しましたので、そのうちに使ってみます。
ただ、コンバーションレンズをつけると、光学ファインダーと、内蔵スピードライトは、使用できなくなりますね。ライツのメガネタイプのレンズみたいに、メガネコンバーションレンズはありませんので。

(2001.1.2)


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