今月のカメラ 2002年5月号   Nikomat EL クローム

Nikomat ELの2回目です
前回は、ブラックボディーでしたが、今回はクロームです。
4月号では、Nikomat EL を欲しくなった理由を書きました。実は、ほんとうに欲しかったのは、ブラックボディーでした。当時、1970年代は、ブラックボディーは、塗装されているため、クロームより5000円ほど高いのが普通で、しかも、ブラックのほうが、プロのようだという気持ちも有り、できればブラックが欲しかったのです。
ですが、はじめに買ったのは、この、クロームボディーでした。中古で購入しました。価格としては、まあまあ安かったと思います。Nikomat EL は、電気回路の故障の場合、もう交換部品が無いという時代に購入しましたので、世間相場は下がっていました。購入時には、このボディーに、Ai50mm F1.4がついていました。それは、カビがはえているものでした。Ai50mm F1.4は、すでに持っていましたので、別にカビ掃除してまで使おうとは考えていませんでした。家に遊びにきた、G氏は、レンズを外して、ヘリコイド部のみ、天体望遠鏡につける、ピント合わせに使うということで、ぜひ譲れといって、持って行きました。後で聞いたところでは、あまりひどいカビではなかったので、掃除して、使っているということです。命がのびて、よかったね。
それで、これに付けたのは、ボディーよりは、古い時代になりますが、Auto Nikkor 28mm F3.5 の初期型です。鏡筒の先端外側が、シルバーということと、絞りリングのターレットの形状が違います。

クロームとブラックボディーの
違いは、この時代は、とことん、銀だし、黒なのです。
4月号と比較していただければわかりますが、クロームのときは、いろいろな部品はきちんとシルバーです。FM2あたりですと、部品の共通化のため、シャッターダイヤルが、どちらも黒だったりしますが、Nikomat EL の時代は、きちんとしていますね。カメラは、高価な贅沢品であった時代ですからね。








ペンタ部につく"EL"ロゴは
あこがれでした。
という文は、4月と同じですね。
大学生のころは、ブラックボディーにあこがれていましたが、今見ると、クロームボディーのほうが、古いカメラらしくて、魅力的に感じます。









上はこうなっています
どうですか、Auto Nikkor 28mm F3.3だと、いかにも昔のようでいいでしょう。
Nikkorレンズたちの話しは、詳しくは、またこんどにしましょう。思いでのある、書いてみたい話しもレンズ一本一本にありますから。

この角度から見ると、ペンタ部の左右で、左が極端に短いことがわかります。Nikomatに共通で、FT, FTn, FT2もこんなもんでした。それで、左利きの、ある人は、使いにくいと言っていました。利き腕でつかむほうが小さいのは、きびしいのだそうです。今の一眼レフも、右手用には、グリップがついて、右利きには、使いやすそうですが、左利きの人には、使いにくいと思いますが、どうでしょう。私は、右利きなので、実感としてはわかりません。

ただ、Nikonのこの時代に共通なのは、巻き上げレバーの予備引出し角が、電源スイッチになっているので、左目で覗く私には、レバーがぶつかって、使いにくいのです。いまさら、右目で覗く練習もしたくありませんので、我慢して使っています。

モードラつかないので
底面はつるりとしています。












(2002.5.4)


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