今月のカメラ 2002年11月号   Mamiya M645

今でこそ「645」と言いますが
昔は「セミ版」と言いました。
まず、120フィルムについては、Yくんの、マミヤ6(今のマミヤ6じゃなくて)を借りて撮影したために、かなり興味をもちました。単純に、フィルムの面積が広くなるメリットは感じました。
大学に入って、自分で全紙まで延ばすと、35mmフィルムだと、粒子が見えてきます。この粒子があまり目立たなくなるということで、120フィルムなら、きれいに行けそうに思いました。
まず、安かったので、Yashica Flex を中古で買ってみました。これでも、ほとんど充分でしょうが、そのころ、のめりこんでいた接写をするためには、二眼レフではとてもやりにくいのです。まず、接写レンズが、バヨネットのフィルター用のものは、ありませんので、一眼レフに使っていた接写レンズを、手でもって使って、ファインダー用のレンズにあてて、ピントを合わせて、三脚のエレベーターで、レンズ間の分持ち上げ、今度は撮影レンズに接写レンズをつけるという、わずらわしい作業の上に、倍率が稼げないという不便さもあります。

やっぱり一眼レフしかないということですが、当時の120フィルムを使う一眼レフは、一番は、ハッセルブラッドでしょう。しかし、ハッセルは簡単に買える金額ではありません。ペンタの6X7もマミヤのRB67も結構な金額です。コーワ6や、ブロニカは魅力を感じませんでした。
そこに登場したのが、マミヤのM645でした。6X4.5というフォーマットは、6X6を長方形にトリミングしたサイズというので、フィルムを有効利用できると言う説明に、「なるほど」と、すぐに納得しました。でもね、それだと、ウエストレベルファインダーでは、横位置のみになり、縦位置が使いにくいと聞かされ、アイレベルファインダーを使わないと意味が無いということで、120版らしくないんだよね。
これは、大学1年の時に、アルバイトして、手に入れた、M645です。初代ですので、シャッター速度は、1/500秒までしか切れません。1/1000秒は、このあとに発売された、M645/1000S まで待たなくてはいけません。
これは、露出計内蔵のアイレベルファインダーです。さすがに、プリズムが重いので、全体が重くなります。レンズの開放F値を伝えるのは、ニコンのF,F2の時代の爪と同じに思えますが、ニコンよりちょっぴり進んでいたのは、あのガチャガチャが必要無いと言うことです。爪で、設定されている絞りリングの値を伝えるだけです。

うちのこは、ダルマさんと呼びました
たしかに、ゴロンとしている形は、彼らのカメラに関する常識から外れていたのでしょう。後姿は、まさにダルマさんです。

アルバイトして何とか手に入れたM645です。しかし、やはりこの大きさと重量ですから、野外で、接写するには、なかなか使いにくかったため、10代の終わりから、20代のころでも、使いこんだという気はしていません。120フィルムのリバーサルフィルムを思いっきり使うというわけには、大学時代はいきませんでしたから。これが、カメラを買ったら、フィルムを買うお金がなくなったという、当時の大学生のはまりこむ、笑い話です。


底ですが、35mmSLRを見なれた
姿からは、ちょっと違和感があります。
三脚ネジ穴は、さすがに、大型三脚が使えるように、アダプター式で、内部のネジを外すと大きなネジ穴が現れますが、残念ながら、大型三脚は持っていないので、使ったことがありません。
底に電池が入りますが、つまみを回すと、フタがバネで、ぽんと開くのは、ほかのカメラで見たことがありません。電池は、4SR44ですが、今は、Canon A-1,AE-1で使っている、LR44を4個いれる自作アダプターで使っています。



ネックストラップはワンタッチで
つけたり、はずしたりできるようになっています。35mmSLRに比べるとこの、簡単さは、感動しました。
下に見えるのは、多重露出レバーです。空シャッターを切る以外に、使用したことがないのが、さびしいといえばさびしい。







ファインダーの操作系は、こちらがわ
に、集中しています。ASA感度設定、シャッター速度、露出計のスイッチ。
スイッチを押すと、短時間露出計が動作して、LEDで、アンダー、オーバーが表示されます。センターが緑で、アンダーとオーバーがそれぞれ2個づつの赤のLEDで表示されます。この方法は、Nikon FM2や、Leica M6にも採用されている方法ですが、M645は、すでに取りいれています。
レリーズボタンは、二ヶ所あります。前面の下と、この右の四角いボタンです。ロックスイッチは、前面のボタンにのみついていますが、前面をロックすると、ここのボタンもロックされます。私は、通常の撮影では、この上面のボタンを使うことが多いのですが、M645の変則的なホールディングで、上下さかさまに持つと以外と安定するという使い方のときは、前面のボタンを使います。


ファインダーを外すと、
さすがに大きなスクリーンが見えます。オプションで、前面マットに変えています。はじめは、マイクロプリズムだったと思います。M645の欠点は、ファインダーの、はめあいが甘いように、カタカタと遊びがあることです。Nikon F2 Photomic もすこし遊びがありますが、M645は、それが大きいようです。

スクリーンの横にある、赤いボタンは、バッテリーチェックボタンです。





フィルムは、ここに入ります
カメラ自体が安価にしたためでしょう、上位機種のように、フィルムバック交換式ではありません。120と220の切り替えは、フィルムの枠を交換する方法で、標準では、120フィルム用がついています。220用は、買ったのですが、現像タンクが、120用であったということで、220フィルムは使いませんでした。カラーフィルムも30枚も撮影するというチャンスが無かったためと、田舎では、220フィルムがあまり手に入らなかったということで、使っていません。





これがフィルム枠です
構造的には、場所が無いためか、フィルムのカーリングと逆方向に小さなRをつけるため、よくフィルム平面性が問題にされました。でも、しょうがないと思うしかありません。値段と性能は、こんなものでしょう。ハッセルじゃないのですから。









Mamiyaのロゴと、マークです
現在は、マミヤOPとなり、カメラと、釣具の会社となりました。でも、一時の倒産騒ぎの時は、このカメラの将来的な使用をあきらめました。このカメラは、3年ほど前に、メーカーに出しました。それなりに、修理をしていただきました。部品は無いかもしれないので、調整と呼べる内容かもしれませんが、できるところはやってくれると言うのがとてもうれしい現実でした。

せっかく、動作するようにしたのだから、もつと使わなくちゃねと思うのですが、今年はまだ一度しか使っていません。120の撮れるフィルムスキャナーを持っていないと言うのも理由です。フラットベットでいいから、120の撮れるスキャナーがあれば、もっと使うでしょうね。

Nikonの場合は、爪の位置が5.6ですが、マミヤは、8ですね。その分だけ、645は、レンズが暗いということでしょう。一段分ずらしたほうが、ちょうどよいのでしょう。

また、今月も遅れちゃったね。
(2002.11.10)


[「由美と比の趣味の廊下」にもどる]