今月のカメラ | 2003年4月号 | OLYMPUS OM-10 |
2003年3月をもって OLYMPUSは、OMシステムの製造と販売を終了しました。 3月号で、OMシステムを終了すれば、すっきりしたのかもしれませんが、なんか虫が騒ぐので、4月号で、OM−10を出そうと考えていました。案の定、最後のあがきともいえる状況で、ヨドバシの新宿店で、アクセサリーの半額大処分が行われました。私は、わざわざ行ける距離でもないし、3月号で書いているように、もはやOMシステムにこだわっているわけではありませんので、冷静に受け止めることができました。 ![]() OM-10は、OM-1,OM-2のローコスト版と位置付けられで、価格を安くして、拡販する目的で販売されました。ターゲットは、テレビコマーシャルー見る限り、高校生か大学生だったと思います。しかし、不思議なことに、私の交友関係で、OM-10を購入した人はいなくて、OMシステムといえば、OM-1を購入したものです。たしかに、実物を見ればすぐにわかる、作りの違いはあるし。当時の高校生も、大学生も、ある程度、一眼レフを使おうとするものは、マニュアル露出をできるものを欲しがったように思います。OM-10は、マニュアルアダプターというものを、取り付けると、マニュアル露出が可能になるのですが、それがあまりにも、とって付けたようであり、しかも、可変抵抗を利用したもので、精度が甘いので、シンクロ設定は、30分の1秒にしないと、保証できないとか、なにやらうさんくさい感じがしました。これは、OM-10をバカにしているものではなく、実際には、当時としては、廉価版の機種に、ダイレクト測光を搭載していることもあり、決して悪いカメラではありません。 OM-1,OM-2は、プロ仕様ということで、シャッターの耐久性は、10万回と設定されていました、しかし、OM-10は、アマチュア仕様ということで、1万回という設定であり、それだけで、「10分の1かあ」という、気持ちになるし、受光素子も1個しかついていないということで、いかにも安物という感覚になってしまいました。実際、OM-10がカタログ品である時代は、サブ機としてすら、購入の意思はなく、このOM-10は、あとになって、中古で購入したものです。 ![]() 35-105mm/F3.5-4.5は、購入したときについていたもので、このOM-10の時代には、比較的標準的に、使用された焦点距離です。しかし、OMシステムのなかにあって、このレンズは、驚異的に大きな物で、使う気になれません。似たような時期の、CanonのNew FD 35-105mm/F3.5を持っていますが、F3.5固定だけあって、前玉の巨大なものですが、手に持った感じは、これと差ほど変わらぬように思えるもので、Canonのズームは、使う気になりますが、Olympusの場合は、これではなく、35-70mmのほうを使ってしまいます。 上面は、OM-1,OM-2とまったく違っていて、ホットシューは、はじめからついています。OM-1,OM-2は、シューをつけると、本来の美しいデザインをぶち壊しにしてしまいますが、OM-10は、はじめからついているため、この状態で、デザインを壊している感じはありません。同時期の他社のカメラと同等と言えます。OM-10のコンペチターは何だったのでしょうか。ペンタックスなら、MV-1とか、MGあたりなのでしょうか。Nikonなら、EMなのでしょうか。Minoltaだと、「ぴかぴかに光って」のX-7だったのでしょうか。Canonだと、AV-1かな。 ![]() ![]() ![]() しかし、マウントも、ミラーも、スクリーンもきれいです。もったいない。 |
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OM-10の写真は、3月に撮影したのに、春発売の新製品のため、仕事が忙しくて、書けませんでした。文章には、不満はありますが、とりあえず、毎月続けることが、重要なので、これで行きました。来月は、もうちょっとがんばります。 (2003.4.13) |
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