今月のカメラ 2003年8月号   Olympus μ

Olympus μの話しをする前に
まず、Olumpusの違う話から始めなければなりません。
大学での先輩。サークルでの先輩であり、研究室の先輩であり、また、直接研究を教えてくれた、先輩である、マスターコース在籍だった、MS先輩。本来は、Canonユーザーであったはずだが。ある日、サブのカメラを買ってきた。Canonは、コンパクトカメラは、やっていたが、あっと驚くものではなく、いわゆるファミリーカメラであって、大学生の趣味のカメラにはなれなかった。しかし、Olympusは、違った。いきなりすごいものを作ってきた。Olumpus PENとも言うべき小型のカメラだった。当時、小型の35mmフルサイズといえば、ミノックスか、ローライ35だった。どちらも、海外のもので、高価だったため、大学生が持つには、価格としては、サブカメラの域ではなかった。しかし、Olumpus は、それと、対等に渡り合えると思えるカメラを投入してきた。Olumpus XA。いまでは、常識となった、バリアーと呼ばれる、スライド式の扉で、レンズキャップの代わりとしていた。シャッターレリーズボタンは、当時のContax RTS が採用したような、ショートストロークの軽いタッチのもので、ほんの少し触るだけで、よかった。しかし、その軽いタッチと、あまりにも短いストロークが災いして、天井を撮ってしまうという、コマが続出することとなった。それでも、レンズ性能はすばらしく、レトロフォーカスとはまったく逆設計といわれた、焦点距離からは、考えられない短い、レンズのため、カメラとしてのコンパクト性に貢献した。現在なら、スイッチオンで、レンズを繰り出すということが可能であろうが、当時は、そのような発想はなかった。
それで、何が言いたいのかといえば、そのXAシリーズの、直系というべきカメラは、μ、ミユーであろう。
35mm F3.5
単焦点の無理のない設計になるであろう仕様だ。ミラーもないので、ミラーも無いので、レトロフォーカスにする必要も無く、良いレンズに仕上がったといえるらしい。
「らしい」と書いたのは、どうも、このレンズに、納得していないためである。良い、良いという評も聞くし、友人のYくんも、すばらしいと言っている。でもねえ、どうも納得していないのですよ。
ところで、私は、昔、Olympus の信者でした。どうして信者を辞めたかというと、OMシリーズを続けてくれなかったのです。OMシリーズは大好きです。でも、結局は、続けてくれなかった。



それで、XAの話題に
もどりますが、XAシリーズも欲しかったのですが、結局購入せずにいました。一眼レフだけを信じていたのが、一気に、距離計連動に興味が移ったということもあり、XAを購入する余裕はなかったのです。
それで、いまさら、コンパクトです。中古、いや、ジャンクとして、それは、転がっていました。なにがジャンクというと、裏のフタのロックが壊れていました。落とした形跡はありました。落としたショックで、プラスチックの小さい部品の爪が折れて、ロックできなくなったという状況です。ロックできないだけなら、テープ止めしても、使用に耐えるかもしれません。購入して、試し撮りしてみました。出来上がった、写真は、とりあえず、ピントも露出も、そこそこ、合っているようです。使用に耐えると判断しました。サブカメラとして、首に下げるには、小型で、なかなか、かわいいカメラです。
このμの良い点は、単焦点レンズのため、バリアーを開けて、スイッチオンしても、レンズが繰り出されることがないため、バリアーを開けた瞬間から、撮影開始できます。居合切り状態です。たぶん、私が持っているカメラで、電子カメラのなかで、一番すばやく、撮影状態にできるカメラでしょう。
パノラマ切り替えには、やられました
一番上の写真にある。ケースの出し入れで、いつのまにか、後にある、パノラマ切り替えスイッチが、スライドしてしまって、パノラマにしたくないのに、パノラマに切り替わることがありました。もともと、パノラマで撮影したいと言う気持ちがさっぱりないので、パノラマになっているかという、確認することを、していませんでした。写真が出来上がってびっくりという状態です。そのため、後ろのスライドスイッチが、パノラマのほうに、スライドしないように、プラスチックの黒い板を両面テープで貼りつけて、パノラマに行かないようにしています。これで、しくじることはありません。
それにしても、一時代を作った、パノラマ切り替えとは、いったいなんだったのでしょう。レンズを広角にするでもなく、単に、フィルムの上と下を隠して、いわば、強制的にトリミングした写真のどこが面白いのでしょう。昔は、パノラマといえば、何枚かずらして、撮影した写真を、貼り合わせて作ったものです。あれこそが、本来のパノラマというるはずです。

この角度が、一番らしい姿です
レンズは、納得いっていません。何度撮っても、どうもへんです。友人のYくんは、この固体がへんだと言っています。レンズに、カビは無いし、カビの痕も確認できていません。なんでかわかりません。特に、赤のにじみが異常です。もう1台のレンズと交換できるものなら、交換したいぐらいです。







もう1台というのが、これです
上にあるのが、犠牲なった、ものです。Yくんが、ニコイチ用に、持ってきました。
巻き上げ不良になったものでした。フタのロック部品は、完全でした。ロックのプラスチック部品を外して、ニコイチです。完全に戻りました。
部品を取られたほうが、シリアル番号は、古いものでした。
フィルムの納まる部分に、白くマーキングがあります。それが、工場コードという話です。どちらが、どこか、今回は、伏せておきましょう。べつに秘密にする問題でもないけどね。

今年の、タキタローツアーにも、相棒として、首から下げて行きました。デジタルカメラとちがって、バリアーを開けた瞬間に、すぐ撮影できて、チャンスを逃さないのが、使い勝手のよいところです。でも、もうちょっと、良く写ればなあ。


なんか、ここのところ、アップデートが遅くなっています。反省しています。最近こればっかりか。

(2003.8.14)


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