今月のカメラ 2004年8月号   FUJIFILM FOTORAMA MX800

これで、インスタントカメラは終わりに
したいと思います。最後に、へんなやつを出します。
中判カメラのポラパックが、ライティングの確認などの試し撮り用だとすると、こいつは、インスタントフィルムの本気で撮るカメラと言えます。
構造は一眼レフ。ポラロイドカメラのSX-70のように、ミラーに反射させていますが、横方向のため、前から見ると、レンズが右に寄っています。
チェキと同じくらいにサイズと思ってはいけませんよ。インスタントフィルとしては、スタンダードなサイズのフィルム使うので、でかいカメラです。



なにしろ49mmのフィルターを
つける事ができます。一眼レフですから、フィルターワークも自由自在のはず?
このまま、マクロ撮影が出来るというふれこみですが、たいして近寄ることはできません。そのため、フィルターではなく、49mmの接写レンズのお世話にならないといけません。レンズがはずせないので、中間リングというものはないわけなので。これでも、すぐに必要な写真で、接写の必要な場合は、便利だという設定だったのでしょう。そのために購入した人は、いったいどのくらいいるでしょう。







後ろから見ると、
いかにもインスタント写真のカメラということが実感できます。
でも、一眼レフには見えないでしょう。










フィルム室のフタを開ければ
一眼レフらしさがわかります。正面に、ミラーがあります。
その横から、画像が来ます。横は、いま扉で閉まっていて、レンズがらの光は、ファインダーに導かれています。シャッターが開けば、扉が開いて、ミラーに反射して、写しこまれます。しかし、ミラーに反射した画像なので、あまり画質が良いとは言えないでしょう。でも、インスタントカメラで、やるには、この方法が楽でよいのでしょう。
ちょっとまえに、これを中判フォーマットで使えないかと考えてみましたが、プログラムの電子シャッターのため、実現は難しく、あきらめました。
フィルムもチェキ用の3倍以上なので、もう買って使う気になれません。飾りにもならないカメラです。こんなカメラもあったんだということで、手元に置いています。


確かに一眼レフです
スプリットマイクロプリズムのスクリーンです。わざと、ピントをずらした状態にして、スプリットということをわかるようにしました。マニュアルフォーカスにしても、以外にあわせやすいスクリーンです。これは、フジカの35mm一眼レフで培った技術でしょうか。単なるマットに、スプリットマイクロのシートを別途貼り付けたように見えるのは、気のせい?それとも真実?







シンクロソケットは
こんな下の三脚穴の近くにあります。つまり、三脚につけた状態で、シンクロソケットをつけたりはずしたりはできないということです。











キャップも凝っています
FUJIFILMではなく、FOTORAMAとなっていることが、ポラロイドに対して、当時のFujifilmの、企業としての方針を見ることが出来ます。

インスタントカメラは、一部の需要を除けば、その簡便性と、すぐ見られるということでは、デジタルカメラにその座を奪われました。しかも、一枚あたりのコストも、ものすごく違っていますので、もはや特殊用途でしか、生きられないでしょう。それが証拠に、まだまだ動作するインスタントカメラが、ジャンクとして、ごろごろ転がっています。某、中古品のチェーン店のジャンクコーナーには、大量のインスタントカメラがいつも在庫されていますが、売れている様子はありません。



7月は、暑かった。写真を撮る時間もなかった。
(2004.8.1)


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