今月のカメラ 2004年1月号   Canon EOS 1000S QD

EOSユーザーの写友からは
私は、ガチガチのニコンマニアと思われているようですが、なんの、最近使い始めの、かたがたとはちがうのですぞ。

1987年に、Canonは、FDレンズ用のマウントをすっぱり捨てて、EOSと命名したシステムを発表した。EOS650とEOS620だ。Minoltaのαショックと比べると、皆様の反応は、鈍かったようですが、私には、かなりのショックでした。全てが、未来のカメラを予想させるものがあり、T90ばりのデザインもびっくりでした。Canonスタンダードとなるだろうことは、簡単に予想できました。オートフォーカスのための、駆動モーターも、絞りの動作のモーターも全て、レンズ内に収めてあって、マウントを通じて、電気信号しか伝達されないというのは、当時の私の常識を打ち破るものでした。
妹が結婚するということで、お祝いとて、EOS650に、28-70mmをつけて、贈りました。これからは、カメラと言うのはこういう形になるだろうということで。だから、私がはじめてEOSを買ったのは、1987年であって、写友のみなさまより15年以上も古いのですよ。とっくに、EOSのすばらしさを理解しているのです。
今回は、650ではなく、在庫の都合から、EOS1000S QDです。1992年発売ですから、EOS初代からは、5年後の製品です。

EOS1000S QDは
EOS Kissシリーズのご先祖で、EOS Kiss初代は、1993年に発売されることになるわけです。この時代は、わかりやすくて、フラッグシップが、EOS1であり、下のクラスになっていくと、EOS10, EOS100, EOS1000 といくわけです。
それで、なんで、入門機のEOS1000Sなんだと言われると、たんに「安かったから」というわけです。中古で、シャッターにグリスがにじみ出ていない個体が、格安であったということです。レンズは、ちょっとばかり苦しみました。ジャンクで手に入れていたのが、ハズレで、なかなか出合えませんでした。この写真についているのは、だいぶ後にぶつかった、まともなジャンクです。でも、現在は、ボディーキャップかわりかな。

みなさん、内臓ストロボは
珍しくないでしょうけど、私の所有の一眼レフでは、貴重なんですよ。そして、EOS用の外付けストロボは、持っていないので、もっぱら内蔵を使うしかありません。








はじめに、マウントを見たときは
びっくりしました、だって、プラスチックでしたから。
でも、使用に耐えないとは思いませんでした。エンジニアリングプラスチックの棒を旋盤にかけると、熟練していないと、刃を折ってしまうほど、エンジニアリングプラスチックは丈夫だということを、体験していましたから。ただ、モールドなので、成形条件で、寸法にばらつきは出ないのだろうかと、心配でしたが、なにしろ、オートフォーカスですから、そのズレは、オートフォーカスで修正可能というわけでしょうか。
それから、妹に贈った、EOS650の時は、デート機構は、別途購入のオプションでしたが、このころは、QUARTZ DATE とモデル名につけば、デート機構が初めからついているのです。今は、あたりまえだけど、以前は、別途購入で、高価なオプションだったのです。

EOS1000Sの電池は、リチウムの
2CR5です。そこらへんの、ホームセンターで買うと、1個1000円以上はします。ストロボを使うと、すぐに消耗します。常用とするには、なかなか費用のかかるカメラです。単三電池を使用するための、電池パックは、EOS Kiss から、オプションとなりましたが、EOS 1000S には、存在しません。そのため、形はどうでも、ランニングコストを下げるため、自作してみました。これです。
材料は、電池パックとして、単三の2本用を2個、社友が、東京に行ったときに、秋葉原に寄るというので、たのんで買ってきてもらいました。2CR5の使い古しから、セルだけ抜いたもので、給電します。三脚穴に取りつけるネジは、カメラ店で買ってきました。費用は500円くらいだと思います。社友は、この状態で、三脚に取りつけられないのは問題だと言いますが、もともと、三脚の使用頻度は低いし、通常複数のカメラを使う私としては、もう1台のカメラが、三脚につけられれば、問題はないと思っています。見かけは悪いけど、実用には耐えますよ。今は、Ni-MH電池を入れていますが、それでも、動作しています。Ni-MHは、メーカー保証しないのでは、とおっしゃる方もいるでしょうが、いいのです、今動作しているということは、実力で動作するのですから。もし壊れたら、その時は、あきらめます。

これが、電池パックの給電部分
細めの電線なので、カメラの電池室の隙間から通りますので、フタを閉めて使います。EOS Kiss用とは、まったく違う構造です。位置決めのポッチは、底面のネジ穴を利用して、固定するようにしましたが、ポッチの位置が、ずれてしまって、少し斜めにつきます。







配線が見えているところが
味があるってもんです。

現在、もうひとつ、別なカメラの電池パックも製作中。なかなか楽しい工作です。








EOSの在庫は少ないので、ちょっとづつね。

(2004.1.2)


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