比の今月のカメラ 2006年2月号   minolta SRT101


2006年はずっと、ずっと記憶に残るだろう
1月にニコンが、フィルムカメラの生産、販売をかなり整理するというニュースが流れたと思ったら、なんと今度は、コニカミノルタだった。コニカミノルタが、写真関係事業から撤退するという恐ろしいニュースが飛び交った。ニコンよりもひどい話です。がっくりきました。だって、カメラもフィルムもなくなってしまうのです。αシステムのデジタルだけは、SONYが引き継ぐというが、デジタルには、あまり興味はないのだ。

ということで、残念連続となってしまいましたが、今月は、minolta SRT101とします。
コニカミノルタということで、コニカのカメラということも考えたのですが、コニカのカメラで、取り上げていない手もちのカメラで、どうも気乗りのするものがないので、ミノルタとしました。コニカのカメラさんごめんなさい。若気のいたりで、30年以上前、Konica FSを、ばらばらにして、復旧できなくしてしまったということを、このたび告白しておきます。今はプリズムのみ、引出しに転がっています。

手もちのSRT101は、4台です。でも、まともに動作できるのは、この3台です。標準レンズをつけて、撮ってみました。なぜか、標準レンズがたくさん手元に集まってきています。ミノルタの標準レンズの写りは、独特なので、楽しいですが、こんなになくとも、用は足せます。


高校時代にSRT101を
持っていた人はあまり記憶にありません。同級生、先輩、後輩を見渡すと、なぜかみんなペンタックスなのです。もちろん私はオリンパスですから、少数派でした。オリンパスFTLを持っている先輩がいましたが、スクリューマウントのメリットを強調していて、OMシリーズは、興味がないようでした。つまりは、まわりはペンタックスと、スクリューマウントばかりの高校時代と言えました。

大学の時、高校時代から親しくしたT君が、どこから持ってきたのか、SRT101を持ってきて、写真を撮り始めました。大学時代には、先輩にもSRT101を使う人が多くて、けっこう目にすることができました。多いのは、1にミノルタ、2にニコンという順でした。関係ない話ですが、当時の大学生に、Nikon F2などというのは、分不相応だと、負け惜しみのように考えました。ペンタックスSP、minolta SRT101、Canon AE-1、Olympus OM-1で、良いじゃないですか。それも50mm一本で。

よく覚えているのは、ミノルタの交換レンズが、結構安いということで、、オリンパスでは、交換レンズをそろえることがたいへんなので、2台目として、SR-1sでも買って、交換レンズも買えば安く済むかなと考えて、カタログを何度も眺めたものです。結局以前紹介した、X-70をジャンクで買うまでは、ミノルタの一眼レフは、買わずにいました。OMシステムを地道に増やしていったのですが。

この写真のSRT101は、はじめにジャンクとして、買ったものです。シリアル番号が小さいので、前期生産型と思います。
前期型と後期型差は、シャッター速度ダイヤルが、黒くて、ターレットが細かい。それから、この写真では見えませんが、裏ブタの感度記憶用?ダイヤルの作りが違います。

最近まで、SRシリーズには、興味がなかったもので、詳しいことは、最近インターネットで調べて知りました。お恥ずかしいことです。


こちらは、後期生産型です
T君のSRT101は、どっちだったのかなあ。いまさらわかるわけはないけれど、懐かしいなあ。
彼は、標準一本では物足りず、中古の標準ズームを買ってきました。安かったので、買ったのでしょうけれど。メーカー名は、今でもはっきりと覚えています。でも、この場では書きません。その昔ですから、レンズメーカーの技術も今とは比べ様も無く低かったのです。そのズームで撮った写真はひさんでした。ゴーストだらけ。それも、不思議な形のゴーストだらけ。そりゃ、ミノルタの標準レンズと、その時代のズームを比べるのは、かわいそうだけれど、使用するものにとっては、そんなこと関係ありませんからたいへんです。周りから、悪口の嵐です。私も笑いました。SRT101にかかわる思い出で一番なのは、それです。えっ、ミノルタのレンズじゃない話が、SRT101の話だって? 

それはそうと、今見ても、このデザインは、美しいと思います。OM-1のあのデザインも好きですが、このSRT101のデザインも美しいと思います。シャッター速度ダイヤルは、この後期型のターレットの方が、似合っていると思います。レリースボタンと、待ち上げレバーの軸が同軸になっているのは、SRT101のほか、CanonのEFと、NikonのF3 があって、かっこよいなあと思っていました。



つい最近
気が付きました。ミラーアップレバーがついていないものがあるのですね。後期型の後のほうで、省略されたものがあると、ネットで知りました。コストダウンもあるのでしょうが、ミラーアップしないと取り付けられないレンズも稀少になったので、必要が無いだろうと、省略したと書いてありましたが、それは、言い訳なのでしょう。
SRT101の使用についても、SRT101買うまでは、知りませんでした。マニュアルは、海外のサイトから英語版をダウンロードして読みました。マウント部の下にある、絞込みボタンが、シャッターチャージ後じゃないと、動作しないというのも、マニュアルを読むまでは、知りませんでした。一般的な、一眼レフの操作で、いけると思うのは、まちがいですね。内蔵露出計を使わなければ、迷わず使える、一般的な操作性なのですが。

こいつにつけている標準レンズは、ヘリコイドのターレット部がゴムです。このゴムは、なぜか、伸びてきて、ゆるゆるなので、無理やり両面テープで押さえました。このレンズ以外で、こんなに伸びたゴムのターレットは見たことがありません。普通は、ガチガチに固まっていくのに。




これが、裏ブタの
感度メモ用部分の違いです。

良く見るとわかるのですが、右のやつの巻き上げレバーの黒い部分は、自作です。このプラスチックは良く壊れるようで、手もちのSRT101もSRT Superも一台以外、みんな壊れていました。この自作は、木を削って、ラッカーを塗ったものですが、あまり良い出来ではありません。SRT Super用と一緒に作ったので、SRT Super風の形になっています。

SRT101を使って感じるのは、重さは、ずしりとくるのに、シャッターショックは、きわめて小さいことです。Pentax MEやMV1、MGなどを使った後、SRT101を使うと、なんだこのショックの少なさはと、びっくりします。重いので、ショックを吸収してしまうのでしょうか。でも、Nikon F2 Photomicは、重いけど、ショックは、かなりきますよ。

気に入っている、SRT101と、ミノルタのレンズなのですが、ざんねんなことに、あまりレンズの種類を持っていません。標準のほかは、28mm/F3.5しかありません。地方では、なかなか中古の出物がありません。マクロと、望遠も試したいな。




大雪のため、雪片付けに追われるし、こどものクロカンスキーにも、付き合わなければならないし、、写真やホームページどころではありませんでした。なんとか、第二回目のE5D写真展はできました。そして、少しは、昭和11年以来という大雪の様子を撮影できました。やっと、雪もとけ始めましたので、これからは、春の写真を撮らなければ。フィルムでね。
(2006.2.23)




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