比の今月のカメラ 2007年 5月号   Canon MC QUARTZ DATE

記憶にないのです
1984年発売となっているのに。キヤノンクラブに年会費収めていたのは1980年から5年間くらいだったと思います。とすると、毎月送付された「キヤノンサークル」誌に掲載されていたはず。でも記憶にないのです。確かに、当時の現行機種のCanonのカメラには、すでに興味はなくなっていました。でも、まっ黄色な防水カメラは覚えているし同時代のTシリーズは覚えているのになあ。

これは、しばらく前、たぶん3年か4年前に、ジャンクとして売られていたものです。目に付くカメラなので、買ってきました。フラッシュ部分が壊れていましたが、ほぼ復旧しました。よく見るとわかりますけど。

このカメラのことは、検索しました。たくさんはでてこないけど、情報源としては充分でした。

1984年4月発売
価格:52,000円(カメラ本体)、7,000円(スピードライトMC-S)
 (この写真のフラッシュがそれで、取り外せます)
レンズ:CANON LENS 35mm/F2.8 4群4枚構成
AF方式:近赤外光投射による三角測量方式オートフォーカス、プリフォーカス可能
シャッター:電子制御プログラム式 1/8〜1/500秒
自動巻き上げ・巻き戻し
重量:約240g
電池:単4乾電池 2個
背面にはオートデートユニットがある。(デート機能のない機種もある)
翌年発売になるMC10はMCの普及型機種。



言わせてもらえば
OLYMPUS XA の、Canon版と思いました。(失礼しました)
でも、XAから5年経過して、Canonとしての解なのでしょうね。
XAとちがうのは、設計者のカリスマ性がないことでしょうか。良いカメラなのですが、特に人気機種になっていないのが、Canonらしさなのかもしれません。XAからの5年経過してのMCのアドバンテージは、オートフォーカスだし、自動の巻き上げ、巻き戻しがついていることでしょう。そして、QUARTZ DATEね。

残念ながら、たくさん売れなかったのでしょうねえ。やっぱりCanonの売れ筋は、オートボーイだったのでしょう。当時のカメラとしては、かなり小型だっのですけど小型だけでは、売れなかったのでしょうか。価格もなかなか高いしね。





後ろから見ると
日付写しこみ部分がこぶになって飛び出しています。この裏蓋がちがう、日付写しこみなしのモデルもあったということですね。フラッシュの厚さは、日付写しこみなしの厚さになっています。日付写しこみの信号は、電気接点でやっているので、本体と蓋は、ケーブルでは接続されていない、当時の一眼レフの日付写しこみのような設計になっています。
日付写しこみの設定は日本語で書いてあるのでわかりやすいのですが、まだフィルムがDXになっていない時代なので、フィルム感度によって、日付写しこみの設定を手動で切り替えというのは、もうちょいです。





フラッシュを
はずすときは、本体側の右の写真の丸いボタンを押すと、ロックがはずれます。取り付けは、押し込むだけです。見にくいのですが、右のフラッシュ部分の下のほうに赤い部分があり、こいつがフラッシュONしているという、本体への伝達部分です。電気接点ではなく、機械的に押し込まれて連動するのがなかな面白い。そして、それは、フラッシュの電源スイッチと構造として、一体で、構成されているのが面白い。
このフラッシュも本体と同じく単4電池二本使用です。

こう言ってはおしまいかもしれませんが、この時代のあとは、フラッシュがついて小型のカメラがでてくるので、別に専用フラッシュが取り外せるということは、特に要求される仕様ではなくなりますね。しかも、これだと、本体と、フラッシュにそれぞれ電池があり、トータルで重くなってしまいます。リチウムのCR123Aが1本だけで、フラッシュ付きの、自動巻き上げ、巻き戻しのカメラが動作する時代になるとは想像もつかなかったでしょうけどね。

CANON JAPANと、本体にも、フラッシュにも書いてあるので、どちらも日本での生産でしょう。





なかなかシンプルな
上部です。バリアをスライドさせると、電源スイッチになるので、電源スイッチは別に無いわけですし。

このカメラは、単4電池使用ですが、単4や単3使用のカメラは、電池切れが発生しやすいので、メカニカルなフィルムカウンターが無難ですね。以前、Pentax の液晶表示ですべて行うコンパクト機で、電池がCR123Aのやつを使っていて、途中で電池交換したら、何枚撮っていたかのカウンターが、スタートに戻ってしまった、つまりすべての設定が、初期値に戻ったのでびっくりしました。実際に何枚撮ったか、自動で巻き戻しはじまるまでは、わからないというのは、不便なものです。

全体のモールドは、青みがかった黒ですが、同時代の、一眼レフのTシリーズと同じ色使いらしいのですが、残念ながら、Tシリーズは一台も持っていないので、今は比較できません。



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35mmでF2.8
というレンズは、仕様としては、立派です。またOLYMPUSと比較しちゃいますが、μの初代は、F3.5だったのにね。
レンズの下のところにあるのが、ISO設定です。ダイヤル式で、64, 100, 200, 400, 1000と切り替えます。64と1000はおまけですかね。

フラッシュ無しの状態で、この小ささで、ずしりとくる感じは、なかなかのものです。でも、散歩のお供は、今は一眼レフに決めています。ごめんね。









【雑談】
在庫かぎりというKODACHROMEを買い込んでいました。それで、春の花の写真を撮って、市内の某写真店に現像頼みに持っていきました。その店でKODACHROMEを買ったのですよ。ちょうど店長がいなくて、まずいなと思ったら、やっぱり。若い店員さんが、はじめに持ってきたDP袋は、E-6をやっているプロラボのやつ。「そこでは現像できないと思いますよ」と、できるだけやさしく言ったつもり。
そのあと、店員さんはどこかに電話していました。結構長い時間聞いていました。それで、(店員さん)「普通と違って、時間がかかります。」  (私)「いいえ、それが普通です」。
そのあと、店員さんは、「普通より現像料が高くて...」  (私)「それが普通です」
早い話が、その店員さんは、KODACHROMEの扱いは初めてだったのでしょうか。  いじめたわけではありません。
そのあとの話ですが、市内で、KODACHROMEを使うのは、私と、友達のYさんの二人だろと思っていたら、他にも、現像に持ってきた人がいたそうで、びっくりしました。
なお、2008年からは、現像はアメリカ送りになるそうで、それもやってみようかなと、少なくとも1本は残しておこう。まだ手もちはありますぜ、KRとPKR。


雪が少なかったのに、4月に低温の日が続いたので、桜も、他の花も、そして、新緑も意外と遅くなりました。今年は、じっくりとと思っていたけど、やはりいろいろあって、予定のようには写真は撮れませんでした。そんなもんかもしれません。
(2007. 5. 6)




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