比の今月のカメラ 2008年 7月号 DAISO カメラくん No.309


2002年の

レシートがあったので、いつ買ったかわかった。
100円ショップで有名な、ダイソーブランド?のカメラだ。もちろん、一台税込み105円だ。これを買った2,3ヶ月前にすごい数のこのカメラが、店舗に並んだ。はたして、105円のカメラなんて使えるものかと思ったが、ネット上で使った人のレポートや、改造についてが出ていたので興味本位で買った。何色あったか覚えていないが、一台105円ということで、色違いで3台買った。ごらんの通り、箱入りのままなので、結局、今まで使用していない。
これを買って、1ヶ月もいないうちに、店舗からこのカメラは消えた。だんだんと減っていったので、売れ残って返却したのではなく、確かに売れたと考えられる。今では考えられないことだが、2002年だったので、まだまだ、デジタルカメラの普及もさほどではなかったし、カメラつき携帯電話の解像度は、いまほどではないとすると、まだ、レンズ付きフィルム程度の写りを期待して買ったか、はたまた、こどものおもちゃにしたのかもしれない。このころは、105円のフィルムとし、AGFAのフィルムが売られていたので、それとセットだと210円となり、レンズ付きフィルムより安かった。




「お外でうつそう!」
「電池不要」。 確かにそうだ。フラッシュなしで、固定焦点の固定シャッター速度、固定の絞りでは、レンズ付きフィルムのフラッシュ無し状態だ。
箱の裏側に簡単な説明が書いてある。それで、これだけかと思うと、箱の中にも、使用説明書が入っている。コストはかけていますね。









かめらくん
というのが、モデル名なのか、No.309というのが、モデル番号なのか、なんだか不明だ。このカメラが売れた後は、うちの近くのダイソーに、カメラが入荷したことがないので、これ一発で終わったようだ。モデル番号をつけて、別モデルを計画などしたのだろうか。

下に敷いているのが、中に入っている説明書だ。完全に日本向け、しかもダイソーだけの扱いということで、日本語のみだ。






おお、まっすぐだ

写るんですや、カメラメーカーの出す、廉価版カメラは、フィルム面を湾曲させて、写りをなんとかしようとするのだが、こいつは、潔く「まっすぐ」だ。

実は、このカメラを改造して、ピンホールのワイドカメラを作るきになったことがあるのだが、断念した。理由は、スプロケットが、写る面の真下にある。それで、ワイドついでに、パーフォレーション部分まで写したいということを考えていたため、これでは、スプロケットが邪魔になる。残念だった。そのため、ピンホールカメラは完全自作になって、スプロケットまで、作ってしまった。
自作ピンホールカメラについては、そのうちまとめたいと思っていますので、詳細はそのときに。




なかなかおもしろい
のは、うらぶたのモールドだ。日付写しこみのボタンと表示の形に、モールドされている。遠目には、日付写しこみなのか。なにかの遊び心と考えるべきなのか、なぞだ。巻き上げノブが下の真中についているのは、レンズ付きフィルムの機構とは違うということだね。そのため、巻き戻しのフリーにするボタンは、そのノブの真下に来ているし、その右にある穴は、フィルムカウンターなのだ。ちゃんとカウンターがついている。あたりまえなのだが、自作のピンホールカメラにはカウンターをつけなかったので、カウンターがついていると、凝った作りに見えてしまう。


結局、6年間箱から出さずに、使わなかった。たぶん、今後も使う可能性は少ないと思う。そのうちごみになってしまうのだろうか。






【雑談】
梅雨のはずだが、あまり雨が降らない。晴れの日が多い。なにげなく夜空を見ると、やたら明るい星があった。たぶん、あれだろうと思ってネットで検索したら、やはり木星だった。久しぶりでおもちゃのような望遠鏡と、ソビエト製の双眼鏡を出して、眺めた。どちらでも、ガリレオ衛星は、はっきりと見えた。今では、こんなおもちゃのようなやつでさえ見えるのだが、ガリレオはもっと性能の悪い望遠鏡で観測したのだろうなと、しみじみ思った。月と木星の接近した日は残念ながら雲のために見ることはできなかった。そういえば、おととしだったか、去年だったか、細い月の近くに金星が輝いて、どこかの国の国旗のようだったなと思い出した。写真に撮っておけばよかったと思った。そして、もうちょっと、口径の大きな双眼鏡があれば、星眺めも楽しいかなとちらっと考えた。
(2008. 7. 5)




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