比の今月のカメラ 2008年 6月号 Pentax K2


旭光学が、

1975年6月に、それまでの「世界標準」として採用していたスクリューマウントから、独自のバヨネットマウントのカメラ、K2, KX, KMと3機種を同時に発表した。この話は、いろいろな書籍やwebで書かれていることだから詳しくは書かないことにしよう。今月は、そのK2について。

ペンタックスとしては、単にジャンクレストアを楽しんでいて、ME,MG,ME Super, MV1 とやってきたが、どうも良い個体に出会っていないというべきか、レストアの技量がないというべきか、レストアして使ってみてしっくりきていなかった。カメラのサイズとしては、Mシリーズは、愛用のOlympus OMと近いし、SPやKMは、よく使うNikon FEやF3とはサイズとしては近い。でも、やっぱり、しっくりこなかった。




このK2と出会ったのは
つい最近だ。ジャンク価格で中古の棚に並んで売られていた。ブラックの塗装は少しはげていたが、愛用のOM-1よりはずっとましな表面だった。手にとって見ると、外観でジャンクとされているように見えた。K2はブラックだけだっけ? シルバーもあったよね。 K2DMDではないので、モータードライブは付かないのだよね、とか、なんとなくぼんやりした記憶で見ていた。安かったから失敗してもいいやと、買った。こりない性格かもしれない。実はいままで、K2自体、さわったこともなかったのだが、ジャンクとなれば、ついつい買ってしまう。
モルト交換すれば、使えそうだった。露出計の値は、FEの値とさほど変わらなかった。FEは一番使っていて、露出の癖もわかっているので、比較したら、このK2の露出計は、だいたいあたっているなとわかった。使い方は、この時代のものは、マニュアルを読まなくとも、だいたい見当がつく。K2も自分が使う部分はすぐにわかった。試し撮りでもしてみるか。




ちなみに
いちばん上の写真のストラップは、MEのジャンクを買ったときについていたやつのように思うのだが、MV1の何台目かのジャンクたっかな。まあ、PENTAX純正ということで、当時のフラッグシップに敬意を表してつけてみた。

試し撮りはOKだった。そして、なにより、なぜか、感じとしてK2がしっくりいく。いろいろな操作系の「感じ」が、なんだか気持ちよいのだ。なぜそうなのかと考えてみれば、サイズはFEに近いように思う。シャッターの音とショックもFEに近いと感じた。もともと、レンズのヘリコイドの回転方向はNikonと同じだしね。ただレンズの絞りの半絞りのクリックはどうも慣れていない。でも、なんだか使ってみて、気持ちよい。K2だったら、通常使ってもよいなと思った。残念なことに、こいつにつけるマクロレンズもないし、良い広角も無い。あるのは、50mm/F1.4くらいだ。135mm/F3.5もあるが、使い道が限られる。中古探しても、Pentaxのマクロレンズは結構高額だ。ジャンクで出てくる可能性は低そうだ。とうぶん50mm/F1.4のみの使用かな。スクリューレンズをKマウントに取り付ける、ペンタックス純正変換アダプターも持っているが、スクリューマウントの良いレンズも持っていない。




なかなか変わっているのは

AEの露出補正とフィルム感度設定が、マウント部にあるということで、これが、なかなか使いにくい。露出補正は、どうせAEで撮影しないので、気にしなくてよいが、フィルム感度は、100と400のフィルムどちらも使うし、200のフィルムだって使うのだ。まあ、フィルム入れて、はじめに設定かえるだけだから、つねにはいじらないので何とかなるだろう。








SPも
FPとX接点が両方ついていましたね。でもこんなところではありません。場所がなかったのか、理由はわかりませんが、まあ手にぶつかりにくい場所だからよしとします。
巻き戻しクランク周りは、なにもなくて妙に殺風景です。ここにフィルム感度設定と、AEの補正をつけなかったのは、どういう理由だったのでしょう。それがふしぎ。











AEは、ES時代からの
絞り優先ですね。
シャッターダイヤルは、文字の掘り込みも深くて、なかなか高級感あります。
シンクロは、縦走りシャッターの当時の常識である1/125秒ですね。これは、布幕シャッター使用者のコンプレックスでしたよ。Olympus M-1では、日中シンクロはしにくかったですよ。









【雑談】
毎年、5月と6月は、遊びにいそがしいので、ホームページの更新はなかなかきついですね。とりあえず、遊んだら、カメラで記録が基本ですが、その記録が収拾つかないのです。
それと、その昔遊んだもの復活ということで、無線も復活しはじめたので、時間が足りません。20年以上前のガラクタ整理もなかなか進んでいません。カメラと違って、無線機、真空管、トランジスタと、在庫が少ないので、今月の無線機関係で、書き進めることは、無理のようです。
(2008. 6. 21)




[「由美と比の趣味の廊下」にもどる]