比の今月のカメラ 2008年 11月号 minolta HI-MATIC S


ついに、このあいだ

と、言っても何ヶ月も前だが、「安いやつ」という条件でさがしていた、MDロッコール 50mm F1.4を中古で買った。中古と言っても、保証無しのジャンク価格なので、ジャンクとして買ったと言える。その写りに感動した。 友人のX-700のファインダーで、MD 50mm F1.4を見ただけで「これはなんだ」とびっくりしてから、何年が経過したのだろう。実際に使ったロッコールはすばらしいものだ。そのロッコールがついている、ハイマチックがあったはずだと、ジャンク箱を探したら、これがありました。 minolta HI-MATIC S です。 minolta の旧ロゴが私にとっては安心感があります。やっぱりミノルタはこの文字です。だって、ライツミノルタCLにも、このマークがついているもの。




HI-MATICシリーズは
金属ボディーのものが、人気があるようですが、これは、プラスチックボディーなので、人気の無い機種でしょう。
コニカミノルタは、カメラビジネスからは撤退しましたが、ホームページには、コニカとミノルタが過去の販売したカメラの歴代の簡単な説明が削除されずに残っています。それによれば、HI-MATIC S は、1978年6月に発売されました。1978年は、ミノルタとしては、XDのブラックボディーやXG-Eを発売した年です。でもねえ、残念ながら、フラッシュ内蔵のコンパクトカメラは、1975年3月発売のピッカリコニカ(C35EF)が大ヒットして、他のカメラメーカーも次々にフラッシュ内蔵カメラを発売しましたから、ピッカリコニカに遅れること3年というのは、あまりにも遅くなりすぎた対応だったのじゃないでしょうか。もしかすると、当時のミノルタ内部では、流行に乗ることを嫌った人でもいたのでしょうか。いまはフラッシュのついていないカメラが少数になってしまいましたので、フラッシュ付きが常識ですが。
もひとついえば、1977年11月にジャスピンコニカが発売されているので、HI-MATICは、なんとフラッシュ内蔵どころか、AFにも遅れたわけです。そのミノルタが一眼レフのAF化が早かったのは、どういうことでしょうか。一発逆転を狙った?




ふしぎなことに
コニカミノルタのホームページには、
レンズ ロッコール F2.8 38mm。
シャッター セイコーESF-D
価格 30,300円
と記載があるのです。でも、現物には、F2.7の記載があります。これはいったいどういうことでしょうか。F2.8のものもあったのでしょうか。たんなる間違いなのでしょうか。一眼レフのロッコールでもF1.7の多いミノルタらしいところでしょうか。
HI-MATIC S は、距離計はありません。目測であわせます。ファインダーには、ブライトフレームと絵で書いてある、ヘイコイドであわせている距離情報が、針の動きでわかるようにするための絵の明かり取り窓がついているので、距離計連動のようなデザインに見えます。
それにしても、きちんとROKKORであることを記載しています。立派です。そそられます。




三脚穴は

真中にないので、使いにくそうです。うらブタについているのは、内蔵ストロボのフラッシュマチックの動作できる距離の範囲です。この表を見るとガイドナンバーは、ISO100で、14くらいのようです。

フィルム巻き戻しが手動のため、レバーは、フラッシュを避けて、下に来ています。逆回しなのは、使いにくいところです。








この
HI-MATIC S は、カメラレストアをはじめた頃に、練習用として、ジャンクを買ったもので、特に使う予定もなく、分解して練習に使いました。でも、レンズが気になってきたので、なにか利用方法はないものかと考えているところです。










【雑談】C-41の現像すると、とくにKODAKのフィルムのカーリングがきつくて、まっすぐにぶら下げただけだと、ネガシートがに入れても、くるくるとクセがついていて、すぐには、なかなかフィルムスキャナーにまっすぐ入らない。いろいろと試してみて、「これは良い」という方法にたどりついたと思った。そう思ったのは8月に現像したときだ。でも、11月になると、湿度も気温も違うためか、その方法では、カーリングとりきれない。まいった。どうやって、やり方を見極めればよいのだろう。
フジとコニカミノルタ(買い込んでいたやつです)のフィルムのカーリングはさほどではないので、8月決着したやりかたで、ほぼOKでした。
(2008. 11. 23)




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