比の今月のカメラ 2009年 8月号 FUJIFILM FLASH FUJICA AF DATE


先月の続きですが

富士 FLASH FUJICA AF DATAです。

とりあえず、素性を確認しました
発売は1978年11月
レンズは、38mm F2.8 4群4枚
シャッターは、電子制御プログラム1/8-1/500秒

先月書いたFLASH FUJICA AF より1ヶ月早く発売したもの。FLUSH FUJICA AFは、こいつからDATE機構をはずしたものです。不思議な感じがしますが、まず高級機を先にだしたかったのでしょうね。

レンズキャップは、キャップと一体のモールドの軟質プラスチックで、このころから、フタをなくさないように、本体と紐状のものでつながっているという形がコンパクト機の流行になります。でもそのあと、フタじゃなくて、シャッターになるので、フタをとるという操作じゃなくなりますけどね。



こいつも、汚い状態で
ジャンクとして、買って来ました。そして、また目的は、特に無くて、さびしい状態です。ただ、この写真のように。このカメラの持病のような、電池フタの割れを、アルミ板を貼り付けて補修しましたので、電池使用可能で、動作することは確認しています。まあ、それでレストア完了ですが、実際に使うかといえば、ちょっとね。
1978年で、4万円するものが、こんなちゃっちい作りで良いのかという感じがします。今の4万円のデジタルカメラ完成度というのは、あまりにもすばらしすぎるのでしょうか。






軍艦部に、ほんとに軍艦の艦橋の
ようについているのが、デート機構の設定ダイヤルです。いちばん上の写真が、通常の状態で、フタを開いて、日付を設定するときの状態が、これです。ダイヤルは、カリカリとクリック感が小気味良く回ります。いかにもアナログ的です。今考えると、時計が内蔵されていて、自動で、日付または時間が写しこまれるというのがあたりまえになっています。しかし、この時代は、手動があたりまえです。一眼レフのオプションにしてある日付写しこみも、普通は手動でした。どうしても、時間や日付を自動で入れたいということで、なかなかのアイデアは、小さな時計、たとえば腕時計を画面の隅に写し込むための光学的な機構のものもありました。コンパクト機でこの時代は、一日のはじめに日付をあわせて、これで撮影することでもたいした機構でした。自分のカメラに、記念撮影の写真のように日付が入るのですから。
私のはじめての一眼レフのOlympus M-1(OM-1の初期のモデル名)では、オプションで、日付などを写し込むカメラバック(後ろのフタです)が発売されていましたが、欲しい気はするのですが、その価格に引き合う効果を期待できずに買いませんでした。ただ、こどもが生まれた当初に撮った写真に日付が入っていないため、アルバムに貼り付けたところ、前後しているものがあり、あとで嫁さんにチェックされました。あれば、便利な機能です。




モルトがある時代で

ぼろぼろのモルトが、はりついていますね。電池フタを補強したのに、まじめに使わなかった証拠です。モルトの修復は、1時間程度かかりますので、めんどくさかったんでしょうね。しかもいつでもできると思っていたはずだし。
フィルムに写る場所の左上の小さな長方形から、日付写しこみの画像が来ます。光学的に作っていますので。LEDなんぞで写し込むなんて考えられなかったのですよ。
フィルムは手動巻上げで、そうてんのときは、パーフォレーションをちゃんと歯に合わせて、巻き取りのスリットにちゃんと入れないと、巻き取られない、職人技を要求する時代です。





裏ブタには
富士カラーの宣伝のステッカーが裏ブタの内部側に貼ってあります。効果のほどはどんなもんでしょうか。ネガカラーの感度400の時代に突入ですね。でも最初は、粒子が粗いだろうということと、価格が高いということで、なかなか使わなかった記憶があります。
ちなみに、このカメラの感度表記はASAです。一番上の写真のレンズの上の小窓の部分ですね。

フィルムが何が入っているか、確認できるという、この窓は、なんと言う名前なのでしょうね。とても便利なものでびっくりしました。フィルムを製造、販売している会社ならではの発想ですね。この窓がなかなか良くて、愛用のNikon FE に、FM3Aの裏ブタをとりつけると窓がつくので。交換を考えたのですが、これだけのためにということで、価格聞いたら、やめました。穴あけて、透明プラ板貼り付けて、周りにモルト貼り付ければ、自作も可能ですが、そこまでやるかという感じですね。やっていません。


Nikon の営業所に聞いたら、今から3,4年前ですが、保守部品扱いで、FM3Aの裏ブタは、フィルム圧板無し版と有り版の二種類で、購入可能でした(過去形)。もちろん、フィルム圧板無しのが少し安いのですが。いまでも、保守部品としては、在庫は無ければまずいのでしょうねえ。


【雑談】7月22日の日食ですが、見ましたよ。写真撮影については、フィルターを買うべきどうか考えていたのですが、日ごろ天体ものの写真撮っていないのに、ブームに乗って撮影するような感じでなんだかへんなので、やめました。見るだけは見ようというので、太陽観察のめがねは買いました。それで、日食自体は見たわけです。
(2009. 8. 9)




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