比の今月のカメラ 2010年 10月号 Canon FD 50mm F1.8 S.C.

Canon FD 50mm F1.8 S.C.です
このレンズは、なにかの中古カメラについてきたはずですが、なにを購入したときについていたのか、思い出せません。たぶん、AE-1かもしれません。なにしろ、AE-1の中古だか、ジャンクだか、たくさん買いましたので。

キヤノンミュージアムによると50mm/F1.8 S.C.と名乗っているのは、(I)と(II)の二つの世代があるのですが、
I世代は
1973年(昭和48年)3月
16500円
4群6枚 絞り羽根6枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 55mm
質量  255g

II世代は
1976年(昭和51年)3月
21000円
4群6枚 絞り羽根5枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 55mm
質量  200g
です



それでこのレンズは
実は(II)世代です。

(II)世代は、AE-1発売の年と同じで、AE-1本体より少し選考して発売になったので、これとAE-1と組み合わせて買った方が多かったのではないでしょうか。FTbNと組み合わせて買った方は、(I)世代になると思います。実際、FTbNまたはFTbに50mm/F1.8をつけておられる方が多かったので、FTbの大きさとあわせて、「なんで巨大なカメラだろう」と当時思ったものでした。設計思想によるものと思いますが、この40mm/F1.8は、他社の同じような仕様のレンズと比較すると、大きいものです。コンパクトになったのは、このあとのNewFDシリーズになってからです。





こいつは
60センチまでしか近づけません。60cmはちょっとつらい場面が多いですね。この時代は、距離は、メートルとフィートの併記ですが、メートルがオレンジ文字で、フィートが白文字なので、Canon FDレンズ使い始めた当初は、白文字の方ばかりに目が行って、「なんで表示の距離と、ファインダーでのピンとあわせの位置が違うんだ。どこがおかしいのだ???」と、本気で悩みました。ファインダー内で60cmくらいで、あわせたのに、レンズの表示見ると「2m」に見えたんですね。びっくりしました。

絞りは、16までしかないですね。でも、22とか32まで絞りたいときは無いと思いますので、これで十分です。
この写真の撮影では、取り付けた本体は、AE-1です。時代的には、ぴったりです。この状態で買われた方が多いと思います。




径は大きいのですが

長さはさほどではありません。

絞り環は、ちょっと細めです。

前の上にある突起は、フード取り付け用のバヨネット爪です。FDレンズは、専用のフードがバヨネットのものが多くて、中古レンズの場合純正品を探すのが、困難になるレンズもありますし、フード側のバヨネットの爪が引っかかるプラスチックが「へたって」ロックになりにくいものがあり、ゆるゆるで外れやすい場合があります。私は、純正にじゃなければダメとは思っていないので、汎用品のねじ込みのものを使っています。




マウントは
こんな感じです。
たぷん、後ろに印字してある記号で製造年月がわかるのでしょうが、私にはその知識がありません。

なにやらあやしいロックレバーは付いていないのですね。この時代ではもうFLレンズ互換になる必要を捨てたということでしょうか。当時のCanonは、すぐに互換性を捨てると、非難するひとがいましたね。










(II)世代と
判断できるのは、この絞り羽根の枚数です。
6枚は(I)世代で、5枚は(II)世代と、客観的にわかる違いがあるレンズです。
奇数枚、偶数枚に統一しないのですね。Nikonはなんだか、意地になって奇数枚に統一しているんじゃないかと思えるくらい、奇数枚ですが。













【雑談】「いろいろとありまして、アップが遅れていました。いろいろというのは、そのうち書きますよ。」と、9月に書きましたが、まだ「いろいろ」は、継続しているものがありますので、時間がとりにくい状態です。
(2010. 10. 24)




[「由美と比の趣味の廊下」にもどる]