自作の部 | フライタイイング用具 |
フライフィッシングをはじめようと思ったのは、1981年のことでした。 1981年当時は、まだフライフィッシングにかかわるほとんどの物が輸入にしめられていて、高価でした。はじめるにあたって、ロッド、リール、ラインは絶対必要であるけれど、フライタイイングもやってみたいと考え、タイイングの用具やマテリアルも必要となりました。実は、私は、フライロッドを購入するまえに、フライタイイングをはじめています。今回は、フライタイイングをはじめるにあたって、用具をどうしたのかをふりかえってみました。 |
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自作が容易、と思ったのは、スレッドのボビンホルダーです。![]() 市販品を見ても、針金状のものと、パイプを組み合わせているだけです。たしかにきれいにはできていますが、最低機能するだけなら簡単そうです。 自作すれば、色別に贅沢に準備できます。 ある人は、割り箸を糸で縛り付けて自作して、使った人もいましたが、今と違って、スタイルから入ったわけではないので、釣れるフライをタイイングできればいいので、「実」をとっていたという時代でした。 いくつか、自分なりに改良しているつもりでバリエーションがあります。 |
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![]() 先だけ太くすれば使いやすいのかと考えて、二段にしたものもありますが、特に使用感は変わりませんでした。これでも実用的には充分です。 |
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![]() テンカラの人は、器用に鉤を手に持って巻いていますが、初心者がフライタイイングをはじめるに当たっては、バイスは必需品と思いました。 目をつけたのは、万力と呼ばれているものです。これはいろいろな工作に使っていて、手持ちでありました。 この万力に、これも手持ちの、細身のドリル用の手まわしのバイスをはさんで、簡易のフライタイイング用のバイスとなりました。 このようなものも、別な目的で道具として、持っていたのでできたわけで、これをフライタイイングだけのために買う人もいないと思います。 これは、自作とは言えませんが、工夫したタイイング用具として考えてください。 |
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![]() また、フックをつけたりはずしたりするのが大変でした。 こりだけで、数百のフライを巻いたわけです。 フライタイイング用のバイスを購入したのは、1989年ぐらいと覚えていますので、8年くらいは、万力を使っていたことになりますが、実はバイスを買った後は、フライをする時間が少なくなり、タイイングのペースが極端に少なくなって行きました。これは皮肉なことです。 |
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![]() これで、通常のウイングももちろん作りましたし、当時はやった、引き伸ばすと、白くにごる、ビニール状の素材でね中に空気が入るウイングも作っています。 小さいサイズが黒くなっているのは、#20から#16くらいのフライをたくさん巻いたことがわかります。1980年代の米沢の魚はフライに対して無防備だったのですが、面白がって小型のフライに挑戦した時代もありましたので。 |
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![]() これは、アマチュア無線で、受信機の高周波増幅段のキャビティーなどの工作で使った0.4mm厚の銅版を使って、ウイングバーナーを作ろうとしたものです。 0.4mmは、ウイングバーナーには、薄すぎました。薄いので幅を広げて、すこしかまぼこ状に曲げたりしたけれど、力をかけてつかめません。それと、肉厚が薄いので、金属が熱せられやすく、内部まで、燃えてしまいます。意味をなしていません。 記念として、とってあります。失敗も歴史です。 |
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![]() ウイップフィニッシャーです。ステンレス棒にステンレスパイプがかぶっているので、くるくると回って使いやすい作りです。小型になっているので、#20から#16ぐらいのフックも、使用可能です。市販のものは、結構大きいので小型のフックには使いにくいですね。 フライフィッシングは、釣っているときだけでなく、フライタイイングや、また、それらの用具を作る楽しさもあると思います。形の良い既製品も良いのですが、素朴な自作品や、改造して使いやすくした用具で楽しめれば、もっと楽しくなるのではないでしょうか。 このほかに、ヘアーのスタッカーとして、写真フィルムのケースに紙の筒をいれて使ったり。ハーフヒッチャーのかわりに、古いボールペンを使ったり。ヘッドセメントのかわりに、手持ちのセメダインを使ったりして、とりあえず専用のものを新しく買うということを極力なくしてやっていました。その時代のほうが楽しかったように思い出せます。 |
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