修理の部 | ASAHI Pentax SPIIレストア作戦 |
会社の同僚のO氏は 父親から、ASAHI Pentax SPIIを譲り受けたそうだ。 おとうさまは、だいじにしたあまり、たんすにでもしっかり保管したのだろうか、あまりにもかわいそうなありさまだった。 SMC TAKUMAR 55mm/F1.8は、なかなか良いレンズだったのに、かわいそうにカビの餌食だった。この写真でも、ありさまは、把握できる。素人目にも、いけない状況はあきらかだ。 ASAHI Pentax SP2, ASAHI Pentax SPU, アサヒペンタックスSPU |
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モルトとよばれているのは カメラで、光を漏れないようにしたり、ショックを吸収したりする目的で貼りつけられた、スポンジ状のプラスチック材料のこと。これがなかなかの曲者で、採用した当時は、使いやすく安い、夢の素材だったのかもしれないが、今となっては、諸悪の根源ともいえるものだ。なにしろ、20年も経過したものは、ベタベタに融けるように変質するか、ポロポロと崩れるように変質して、本来の機能をはたさないばかりか、ほかの材料を変質させる、いやな物質となる。さいたるものが、ペンタプリズム部にショック防止で貼りつけられたものが、プリズムの反射コーティングを変質させ、プリズムの腐食という、ファインダー像が見にくい状態にしてしまう。 |
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問題なのは、電池です |
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なんとか、入れました 厚さは、同一ですから、まわりにスペーサーつければ良いわけです。 でも、容量は、4分の1ですから、すぐなくなるのだろうな。 指示する、値は、いつも使っているFEに50mm F1.4をつけで、測定したときと、2分の1段ほどずれていますが、FEの値が正確といえるわけでもなく、ほぼ、使えると考えましょう。 これで、掃除とモルト交換すれば、使えるはずです。 |
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外観はもともと悪くなかったので 表面の掃除をすると、そこそこきれいに見えます。 ストラップは、購入当初から使っているらしくて、ヒビの入った皮紐でしたので、切れる恐れがあり、すぐに外しました。 シャッターは、低速がほぼ問題無く動作しています。 30分の1秒か、15分の1あたりで、機械カバナーの余韻を聞くと、うっとりとしてきました。いつかは、1台ほしいものです。 |
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ミラー部のモルトも交換 しました。 ミラーも、おそるおそる拭き取りました。傷はつきませんでした。 裏ブタ部もモルト交換しましたので。この状態で、復帰すると思っていました。 なお、セルフタイマーのかに目のところに、傷があり、外すときに傷つけたあとがありますが、これは、私に来たときには、すでについていました。オーバーホールでもしたのでしょうか。 でも、ここらへんは、KX, KMと同じです。マウントだけ交換したという話は、本当ですね。 |
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55mm/F1.8のカビは ひどいものでした。 50mm/F1.4とちがって、まともなレンズだけに、このカビは悔やまれます。 前玉と、後玉にカビがありました。この写真は、後玉ですが、カビ本体は、落としたのに、カビにより、コーティングが腐食されて、このような状態です。 逆光使用禁止といえます。 最後に、SPUの思いでを書くならば、高校の1年のとき、私は、唯一のオリンパス、M-1ユーザー。しかし、ペンタの所有者は多く、クラスでも2人が持っていた。しかも、その2人とも、交換レンズを持っていた。1年上の先輩で、オリンパスのFTLを持っていた人がいて、ペンタのレンズと互換性があると、うれしそうに言っていた。M-1ではなく、あのとき、ペンタを買っていたらいまごろどうなっていたたろう。あのころは、ペンタ所有者には、コンプレックスがあったが、いまは、M-1でよかったと思っている。 |
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(2002.8.12) |