シーン29 抹殺計画、発動 <アルドール逆位置>
「“ゲシュペンスト“、ただいま戻りました」
「早速だが、調査結果の報告を頼む」
「はい。 四名の聖痕者たち、“キマイラ“を撃破。 彼らは全員、生還した模様です」
「ほぉ・・・ゼノンに引き続き“キマイラ“をも倒すとはな。 “ゲシュペンスト“、お前は彼らの力をどう見る?」
「彼らの力、侮れぬものがあると思います。 しかし現時点ではオメガ様はおろか、我等<トリニティ>の足元にも及ばないでしょう。 ゆえに、今のうちに対策を立てておくべきかと」
「そうか。 御苦労であった、“ゲシュペンスト“」
「ヒェッヒェッヒェッヒェッ・・・・・・そやつらの始末、このわしに任せてもらえませぬかな、オメガ様?」
「・・・来ていたのか、”ドクトル“ しかし、何故お前が彼らの始末を?」
「オメガ様には、他に成すべき事がございましょう。 たかだかその程度の若造どもの始末、オメガ様の手を煩わせる事もありますまい、と思いまして・・・・・・」
「確かに、一理あるな。 よかろう・・・彼らの始末、お前に一任しよう」
「ありがとうございます。 つきましてはオメガ様。 同志のうち、何人かをお借りしてもよろしいでしょうか?」
「私の計画に支障をきたさないのであれば構わぬ。 好きなようにやれ」
「寛大なるお計らい、感謝致します。 では早速、行動することに致しますので、失礼させて頂きます。 ヒェッヒェッヒェッヒェッ・・・・・・」
かくして、新たなる刺客が聖痕者たちに向けられた―――――