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ご 紹 介
ここに紹介する発声器は、大阪の故松之助氏が昭和21年に声帯全摘手術を受けて以来
声の回復をはかるために、改良に改良を重ねて生み出された日本唯一の発明品です。
仕様はとても軽量・手軽で、どなたにでも自分に合ったように調整ができるところから、アメリカ
東ヨーロッパ、そして広くアジアの各地で親しまれてきているユニークな笛です。
世界の代用音声に関わる研究の成果は近年に至っても、未だもうひとつ満足すべき解決を
みてはいません。現在使用されている手段は、食道発声法、電気式発声器と、それに
笛式発声器といったところです。これからの尚一層の前進が期待されます。
このサイトで紹介している笛は、奥村先生の苦心の産物である改良型(カプセル式)ですが、
現在、さらに新しい改造の試案が出されましたので、デモ版を制作しました。(上記写真)
さっそく内外の各方面へご紹介したいと思っています。
また私たちは今後の笛の研究開発のために、みなさんの実際の経験を生かした
色々な発案や希望について情報提供を頂きたいと思います。
日常の代用音声の開発は全世界の喉摘者の深刻な問題に関わっております。
ここに紹介する笛の一番の長所は、やはり肉声に限りなく近い声が出せるということしょう。
チューブをあと10センチ長くすると、誰もが肉声だと疑わなかったという実験例があります。
講演や会議、又はスピーチなどに適している発声器です。
■人工喉頭使用説明書■
「奥村氏の遺稿集より」
この人工喉頭(以下、"笛"という。)を使うにあたり、2通りの組み立て方がある。
(A) この笛の特徴で口中式と云う如く、一番よい発声方法である。
声帯にあたる笛本体を頬と歯の間に入れ、すなわち子供が飴玉を頬に入れた如く、
また笛の先は奥歯の奥から舌の上に乗るように、
上下の歯のかみ合わせに都合のよいように入れる。
その上で一端のラッパ型を気管穴にあてて空気を吹けば声になります。
この時、強く、あるいは大きな声を出すと笛は塞がります。
A型
あくまでも静かに小声で話すように発声してください
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(B) A型を使えない人、即ち上入歯がキッチリあって笛を舌の上に
出しがたい人、入歯がガタガタで笛を入れると歯が抜ける人、神経質でエヅク人などは
この (B)型にして使うといいです。
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B型
笛を口の前に、笛の先を7〜8cmに長くして、なるべく 口の奥までれて話をします。
この場合、先をビニ−ルパイプにすると声になりやすい。
少しなれてゴム管にすると音は落ち着きます。
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先ずAB共に気管穴に、ラッパ型をあてて吹く。
この場合、ピッタリとラッパをあてないと、空気が漏れて笛はならない。
最初は鏡を見て、空気が漏れないよう、静かにブ−と長く吹くケイコをする。
又、空気を吸い込むときは、ラッパを少し間を空けて吸い込むようにすると楽に吸い込める。
そうしてブ−と長く吹く。
それを続けられるようになってから、笛を口の中へ入れるか又は、(B)型にして声にするか
とにかく、先ず笛をブ−と吹くケイコをしてから声を出すようにして下さい。
2ヶ月位使うと、笛内部のゴム板の弾力がなくなり、音が悪くなるか、塞がるようになるので
その時は笛を分解してゴム弁の張り替えが必要となります。
分解をしたらゴム板がどう張ってあるか、良く見てから、新ゴム板を切るのですが、
紙をあててゴム板を切ると,まっすぐ切れます。
幅6〜7cmに切り、ゴム板が振動できるようにもとの通りに張ってください。
このゴム板のゆるみが大切です。 このゆるみでよい声にも悪い声にもなります。
○ゴムの張り方○
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張りすぎ ピ−ピ−声
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ゆるすぎ 良くつまる
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このくらい よい音
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*B型からケイコしてA型を使うようにするとすぐ話せます。
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