私の本棚            

 1 フランス関連  2 上杉鷹山ー1  3 紀行本
 4 歴史上の参謀たち  5 上杉鷹山ー2  6 諭吉を訪ねる


その6【諭吉】を訪ねる(書籍編)

明治5年2月から同9年11月までの間、17編
にわたって発表した。初編は22万部売れた。
当時の人口から推定して、国民160人に一人
はこの本を読んだといわれる大ベストセラー。
***
『天は人の上に人を造らず人の下に人を造ら
ずと言えり。』
(P.11)
あまりにも有名な一節で始まる。この考え方は当時の
民衆にとって大変なショックであった。諭吉の西洋文明に
追いつけ、追い越せの考え方がここから始まった。

***
『実なき学問は先ず次にし、専ら勤むべきは
人間普通日用に近き実学なり。例えば、い
ろは47文字を習い、手紙の文言、帳合の仕
方、算盤の稽古、天秤の取扱い等を心得、
なおまた進んで学ぶべき箇条は甚だ多し。』
                               (P.12)
実学を重んじ、日本を近代国家に導いた若きリーダーの啓蒙書
明治30年、速記者を前に筆記させて、自らの
生涯を語った。自伝小説の祖。
***
大分県中津で過ごした少年時代から、緒方公
庵に学んだ適塾時代、そして、江戸に出て英
語を学び、3度の渡航から西欧文明にショック
を受け、近代国家をリードするに至る教育者、
啓蒙家の波乱の人生。

***
大変読みやすく、面白い。諭吉の人柄がよく
解る。



明治8年42歳:
日本の真の独立を切に願い、文明の本質論を
説く。少々難解。
東京神田の古本屋でようやく見つけて購入
***まだ読んでいない***

書名 著者 発行所 評価 メモ
学問のすすめ 福澤諭吉 岩波文庫 ☆☆☆ 130年経った現代にも十分通じる考え方が随所にある
福翁自伝 福澤諭吉 岩波文庫 ☆☆☆ 諭吉の素晴らしい生き方、考え方を知ることができる
文明論之概略 福澤諭吉 岩波文庫 ☆☆ 日本の真の独立を切に願い、文明の本質論を説く。
少々難解。
福澤諭吉教育論集 山住正己編 岩波文庫
福澤諭吉の手紙 **** 慶應義塾編 諭吉が出した手紙の収録。全集から抜き出した
もの。
福澤諭吉傳 石河幹明 岩波書店 全4巻、福澤諭吉研究の原本となる書
福澤諭吉 小泉信三 岩波新書 ☆☆☆ 昭和41年初版本。古本屋で購入。
福澤諭吉襍攷 富田正文 三田文学出版部 《襍攷》は《雑考》、昭和17年発行
現代日本思想大系2
福澤諭吉
家永三郎 筑摩書房
10 福澤諭吉の複眼思考 土橋俊一 プレジデント社 ☆☆ 諭吉の奥深く、又、幅広い考え方を、彼の著作の
中から易しく紹介している。
11 福澤諭吉の思想と現代 高橋弘通 海鳥社 130年前の諭吉の考え方が、精神的に揺らぎ、弱体
化した今日の社会に問うている大事なことは・・・・。
12 福沢諭吉のアジア認識 安川寿之輔 高文研
13 小説福沢諭吉 大下英治 経済界 ☆☆ 第三者が見た諭吉。自伝とは違った面白さがある。
14 独立自尊 北岡伸一 講談社 ☆☆☆ 「独立自尊の精神」は、激動する社会に生きる現在の
我々にこそ大切なこと・・・・。
15 聞き書き・
福澤諭吉の思い出
中村仙一郎
中村文夫編
近代文芸社 ☆☆ 曾孫から見た福澤諭吉とその後の彼に関係する
人々の生活や思いなどをまとめた書
16 日本簿記史談 西川孝治郎 同文館 ☆☆ 明治初期、日本において簿記がどのように根付いて
いったか。
17 明治啓蒙期の経済思想 杉山忠平 法政大学出版局 〜福澤諭吉を中心に〜

〔帳合之法〕福沢諭吉訳

 明治6・7年に諭吉が慶應義塾出版局から出した。
 複式簿記を日本で初めて紹介した訳本。版画本と
 して100冊とか200冊発行されたのではない
 かと推察される。(豊橋美術博物館学芸員)
 初編2巻は単式簿記、二編2巻は複式簿記である。
 左の写真は豊橋商業高校所蔵の4巻であるが、
 発行から130年以上経っている現在、全巻揃
 っているのは珍しく、又、貴重である。
 慶應義塾大学には諭吉の自筆本が貴重本として
 所蔵されている他、図書館に版画本が2セット
 ある。
 又、愛知県図書館にも版画本全4巻がある。
 



【帳合之法】初編「序」を意訳した拙書。
 
 『昔から日本においては、学者は必ず貧乏であり、金持ち
 は必ず無学である。従って、学者の議論は崇高で、天下を
 も治める勢いであるが、自分の借金は返そうとしない。
 金持ちは金を沢山持っており、また、これを瓶に入れて地
 面に埋めておくだけで、・・・』
【拙書P3】
 ***
 
『賢人と愚人との別は、学ぶと学ばざるとに由って出来る
 ものなり。・・・・ただ学問を勤めて物事をよく知る者は
 貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人とな
 るなり。・・・・実なき学問は先ず次ぎにし、専ら勤むべ
 きは人間普通日用に近き実学なり。例えば、いろは四十七
 文字を習い、手紙の文言、帳合の仕方、算盤の稽古、天秤
 の取り扱い等を心得、なおまた進んで学ぶべき箇条は甚だ
 多し。』
【学問のすすめ】






                   
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その5【上杉鷹山〜その2】
 
**米沢を歩く**
 
 
  車窓には赤城山、那須高原が楽しめる。
  さらに福島からは山間の渓谷と
  紅葉がすばらしかった。
  朝、豊橋を出て東京経由で昼には
  もう米沢に到着。本当に早い。


整備された米沢駅:ハナミズキの紅葉がすばらしい ホテルから見た米沢の町

『フレデリック大帝が「王は国家の第一の召使い
である」と
言いし言をもって・・・不思議にもこれと
時を同じくして、東北
日本の僻地において米沢の
上杉鷹山は正確に同一なる
宣言をなし、《国家
人民の立てたる君にして、君のために
立てたる
国家人民には無之候》』【武士道P.50】

***
上杉鷹山は、1906年に内村鑑三の【代表的日
人】で紹介されたがその後、「ケネデイ大統領
によって日本人に紹介
された」という話は有名で
ある。

ところが、実は、1899年新渡戸稲造の【武士道】
によってアメリカにすでに
紹介されていた。
***
JR米沢駅頭には、米沢が生んだ名君『上杉鷹
山』が
内村鑑三と新渡戸稲造によって世に紹介
された旨の文が銅板に刻まれていた。

  駅前のホテルに荷物を置いて、まず腹ごしらえ。米沢と言えば牛肉とラーメン。
  【米沢名物:牛肉ラーメン】を食す。1200円なり。

 **普門院**

突然の訪問であり、また、あまり時間がないにもかかわらず、若いお坊さんが丁寧に応対してくれた。
普門院の由来、鷹山公が平洲先生をお迎えした部屋、また、その際使用した茶器などが展示してあった。

【手を引かぬばかりに比肩して進まれ候】
**一字一涙の碑**

  **松崎神社・上杉神社・御廟など**

よく整備された公園に鷹山公の銅像が鎮座している 【伝国の辞】碑:本物は宝物殿に表装して展示してある。
【為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の
為さぬなりけり】碑:鷹山公隠居跡
上杉家御廟:代々の墓が立派に祭られている。

  **学則・米沢興譲館高校**


1697年(元禄10年)上杉綱憲によって、学問所
【感麟殿】が建てられた。山形県立米沢興譲館高校
は、それから数えて開学300年である。同窓会に
よって建てられた記念館(講堂)には、興譲館学則
がある。
***
米沢駅からバスで約20分、学校は市の郊外にある。
前もって連絡はしておいたとは言え、校長先生はにこ
やかに出迎えてくれた。
学校の歴史、平洲先生のこと、鷹山公のこと、はた
また学校運営のことなどなど、予定を大幅に越えて
話し込んでしまった。   
***
校長室には、名だたる同窓生の写真が掲げてあった。
伊東忠太(建築学:文化勲章:昭和18年)
高橋里美(哲学:文化功労者:昭和33年)
我妻  栄(法律:文化勲章:昭和39年)

 **今回の旅でGETした本**


***
左は市内の古本屋で見つけた一品。2000円なり
鷹山公のことが一目でわかる。B5版、152ページ
***
上は鷹山公のまんが本。B6版、152ページ。
横山昭男監修、小川あつむ作画
***
2冊とも米沢ならではの本である。

  夜は場末の居酒屋でカウンターの中の老婆相手に一人で地酒を飲んだ。
  肴は牛筋煮込み。絶品。一日20食の限定もの。
  ***  
  1泊2日の米沢への旅も、本当に楽しく有意義に終わった。
                  
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その4【歴史上の参謀たち】

  
 *【参謀は名を秘す】
〜歴史に隠れた名補佐役たち

                             童門冬二著 日本経済新聞社
                             第1章 参謀は匿名であれ
                             第2章 信長に天下思想を与える〜沢彦
                             第3章 家康を育てた反面教師〜太原雪斎
                             第4章 忠臣蔵の真の演出者〜堀部安兵衛
                             第5章 日本最後の将軍の黒幕〜黒川嘉兵衛
                             終 章 参謀不要の時代
        この本を手にした後、名補佐役の心理に興味を覚え、以後以下に揚げるような本を読むことになった                    

書 名 著 者 発行所 主 君 評価 メ  モ
豊臣秀長 (上・下) 堺屋太一 文芸春秋 豊臣秀吉 ☆☆☆ 補佐役たる者は、時としてあほうになり
きる才覚もまた、必要なのだ
軍師 竹中半兵衛 笹沢佐保 角川書店 豊臣秀吉 ☆☆☆ 半兵衛は秀吉の考えに真っ向から
反対し、しかも下知には従えないと
平然と言い切った。そのことは秀吉
にとって、頭の下にあるべき枕が動
き出したような響きで会った。
軍師 官兵衛(上・下) 岳宏一郎 講談社 豊臣秀吉 ☆☆ 「あの城を水攻めにするだと・・・・・。
そんなことが出来るわけがない」
不可能だと思いつつ、官兵衛はその
着想に夢中になった。高松城の三方
は山又山である。
加藤清正(上・下)  海音寺潮五郎 文芸春秋 豊臣秀吉 ☆☆☆ 南無妙法蓮華経!妙経に誓って申し
きる。われら一身の欲にかわいての
ことではない。殿様の最も力ある股肱
となりたいために、かように申すのだ!
大久保彦左衛門(上・下)  村上元三 中央公論社 徳川家光 ☆☆ うすい夜具の上に、じっと座っている
彦左衛門の姿が、小姓の手燭の灯明
りの中に浮かび上がった。髪は白い。
目が大きくて、黒い眉毛がぴんとはね
上がり、高い鼻が横にひらいて・・・・
堀部安兵衛(上・下) 池波正太郎 角川書店 大石内蔵助 ☆☆☆ 「ようもはたらかれた。もはや死ぬるに
もおよぶまい。」ささやくようにいい、
ぐったりと倒れ伏している新八をなが
めやってから、また安兵衛は身をひる
がえして新たな戦闘と、吉良上野介を
求めて、暗い屋内へ突き進んだ。
田沼意次(上・中・下) 村上元三 毎日新聞社 徳川家重
   ・家治
☆☆☆ 「意知へ刃傷を仕掛け、腹切らされた
佐野の評判はよろしかろう。それを
いちいち気にとめていては、天下の
政事は成らぬものぞ。」
細井平州の人間学 童門冬二 PHP研究所 上杉鷹山 ☆☆ 他家から養子に来た若い鷹山に平州が
告げたのは「勇気と責任」であった。
『為せば成る 為さねば成らぬ 何事も
成らぬは 人の為さぬなりけり』


大愚のすすめ 山田恵諦 大和出版 ☆☆☆ 「愚の中の極愚たれ」「大愚」に徹すれ
ばこそ、この活力が生まれる・・・・
先哲講座 安岡正篤 竹井出版 ☆☆ 戦後の政財界人の精神的支柱
心の力
〜中村天風の経営哲学
清水栄一 PHP研究所 ☆☆ 「暗かったら窓を開けろよ。光が入って
くるよ」そういう生き方をしようではない
か。
「ツキ」を呼び込む
  自己改造法
船井幸雄  経済界 ☆☆ 第二章今の逆境をいかに乗り越えるか
第五章こころを磨き、楽しく生きよ


                                                 【このページのトップに戻る】



     

その3 メリ子【今回はご主人が読んだ《紀行》に関する本を紹介します】

書 名 著 者 発行所 評価 メ  モ
深夜特急
第一便黄金宮殿
沢木耕太郎 新潮社 ☆☆☆ 海外旅行のバイブル。香港からシンガポールまで。
海外旅行の愉しみ方、生き方を探る。
深夜特急
第二便ペルシャの風
沢木耕太郎 新潮社 ☆☆☆ インドからアフガニスタン。インドの子供。カブールで
の生活。若者のひとり旅。
深夜特急
第三便飛光よ、飛光よ
沢木耕太郎 新潮社 ☆☆ トルコからパリ、ロンドンまで。ギリシャ、ローマでの
見聞、体験から生き方を探る。
マルコ・ポーロ
東方見聞録
青木富太郎訳 社会思想社 誰でも知っている本。ただ、読んだ人は少ない。マル
コがヴェニスからモンゴルまで歩み、見聞きしたこと
を綴った物。日本は黄金の国とある。
巡礼の道〜西南ヨー
ロッパの歴史景観
渡辺 昌美 中公新書 ☆☆ 中世ヨーロッパのスペイン、サンチャゴ・デ・コンポステ
ーラまでの巡礼の意味と様子。
スペイン巡礼 天本 英世 話の特集 ☆☆☆ スペイン全土を巡る旅。
友人がスペインに居て、夢中になって読んだ。
世界の旅 安岡 正篤 エモーチオ21 陽明学者が歩いたヨーロッパ。
風濤の果て
永久丸漂流顛末記
山田 哲夫 門土社 ☆☆ 渥美郡江比間村の永久丸が、乗組員4人を乗せてア
メリカまで漂流した史実を追って、各地を訪ねて調べ
あげた記録。著者は、高校の元校長先生。
椿と花水木 津本  陽 角川書店 ☆☆☆ ジョン万次郎の生涯。アメリカでの生活。そして、帰国
後の生活。人の運命、幸せとは・・・
10 おろしや国酔夢譚 井上  靖 文春文庫 ☆☆☆ ロシアへの漂流者、大黒屋光太夫の生涯。
11 大黒屋光太夫 亀井 高孝 吉川弘文館 歴史書としては読みやすい。
12 海嶺 三浦 綾子 角川文庫 ☆☆☆ 知多小野浦の漂流船宝順丸の物語。アメリカに漂着し
その後、ロンドンからフィリピンへ、帰国を夢見たが・・・
13 四千万歩の男 1〜4 井上 ひさし 講談社文庫 ☆☆☆ ご存じ伊能忠敬の地図作製のための旅。幾多の苦難
を乗り越えて、忠孝は歩く歩く・・・
14 八十日間世界一周
二年間のヴァカンス
海底二万キロ
月世界へ行く
地底旅行
ジュール・
   ヴェルヌ
創元SF文庫
      他
☆☆☆ ジュール・ヴェルヌの旅行ものは大人から子供までが
楽しめる作品。「二年間のヴァカンス」は「十五少年漂
流記」として子供の頃に夢中になって読んだ記憶があ
る。「八十日間世界一周」は映画化もされ、その面白さ
は定評済み。
15 街道を行く 2
  韓のくに紀行
司馬遼太郎 朝日文庫 ☆☆ 韓国を南から北へ。文化、風土から得るものは・・・
16 遠藤周作文庫
  世界紀行
遠藤 周作 講談社 若かりし頃の周作の感受性を・・・
17 フランスわが旅 辻  邦生 中央公論社 ☆☆☆ フランスを北から南へ。車で走る。
18 異国の窓から 宮本  輝 光文社 ☆☆ 東ヨーロッパの国々を巡って思うことは・・・
19 田園の微風 池波正太郎 講談社 ☆☆ フランス、ロワール川沿いに何を見、何を食べ・・・
20 フランス四季暦
  〜春から夏へ
  〜秋から冬へ
饗庭 孝男 東京書籍 ☆☆☆ フランスの美しい田舎を、情緒豊かに紹介。

                                               【このページのトップに戻る】



その2 メリ子うちのご主人は、いろいろ同じ題材で読むのが好きみたい。  
                  今回は
《上杉鷹山》に関する本を紹介します
               

  [1] 代表的日本人 ☆☆☆
       【内村鑑三著・鈴木範久訳・岩波文庫】
    この本は、内村鑑三が若かかりし頃、アメリカに
   留学していた時に日本の文化、思想を西欧社会
   に
英文で紹介した有名な著作である。従って、 
   『訳』となっている。
    この中で、内村は5人の日本人を紹介している。
     1 西郷隆盛  
2 上杉鷹山  3 二宮尊徳
     4 中江藤樹  5 日蓮上人
    初版、1908年4月29日発行
    “Representative Men of Japan” の訳本
  ***
   この本をケネデイ大統領が読んで、『私の尊敬す
  る日本人』として上杉鷹山を上げた時、当時の日本

 の新聞記者は誰一人として鷹山のことを知らなかった。『鷹山はケネデイによって日本人
 に紹介された』という話は、あまりにも有名である。
 
      1 封建制   2 人と事業   3 行政改革   4 産業改革 
      5 社会および道徳の改革   6 人となり

 訳本でもあり少し読みづらい処はあるものの、内村鑑三の見方や何より当時の考え方を
知る上でも一読したい本である。私は職場の上司に紹介されてこの本を読んで以来、以
下に掲げる鷹山関連の本を読むことに合いなった次第。


[2] 上杉鷹山 人物叢書 横山昭男著 吉川弘文館 初版発行:昭和43年 ☆☆

  吉川弘文館の『人物叢書』は、歴史研究家にとってもその研究の成果を広く一般の人々に
 発表する機会として注目されている本である。この本として発行出来ること自体が歴史家として
 認められたことになるということも聞いたことがある。日本歴史学会が編集に携わっていることを
 考えれば当たり前の事であろう。
  その意味では、内容が多少固く、素人には読みづらいところもあるが、史実という観点から考
 えれば面白く読むことが出来た。
  現在発行されている鷹山に関する本は20冊ほど市販されているが、この人物叢書の横山昭
 男著『上杉鷹山』が元になっていると言っても過言ではない。この本の価値は高い。

   第一 生いたち         第二 襲封以前    第三 明和・安永の改革
   第四 産業の開発と統制   第五 教学の振興   第六 鷹山の隠退
   第七 寛政の改革       第八 殖産興業    第九 鷹山の思想と生活
   第十 鷹山の死とその後
 
   
**鷹山の政治理念** 1785年 伝国之辞
     国家は先祖伝来のもの、人民は国家に属するもの、君主は国家・人民のために存在するもの

   
    この考え方は、鷹山の師である儒学者、細井平州(現・愛知県東海市出身)の教えに寄るもの


  【3】 上杉鷹山のすべて ☆☆
        横山昭男編 新人物往来社 初版:1989年2月15日
      人物叢書の『上杉鷹山』の発行から2年後に発行された。
     特に、山形県や米沢市に縁のある人達による著作であり、
     当然史実に基づいて書かれているが、研究論文とは違って
     大変読みやすい。
      
***鷹山の行政改革***
        1 郷村頭取と郡奉行の設置
        2 巡回説教師の設置
        3 警察の設置
      ***鷹山の財政改革***
        1 家計支出:月1050両から209両へ
        2 大奥女中:50人から9人へ
        3 鷹山本人の普段着:木綿にかぎる
        4 鷹山本人の普段の食事:1汁1菜にかぎる

 これらの行政改革、財政改革に対して、後々7人の家老が謀反を起こす元となる。


  【4】 漆の実の実る国 上下  ☆☆    
 
     藤沢周平著 文藝春秋 初版:平成9年5月20日
     
        
***鷹山の農業、産業振興策***
          1 荒れ地の開拓、開墾
          2 用水路工事(黒井堰、飯豊山穴堰)
          3 桑、漆等100万本植立計画

       
【漆の実の実る国】は藤沢周平の遺稿となって出版
       された。私は、彼の本は他に読んでいないので、比
       較は出来ないが、それにしても彼の切り口は大変鋭く
       心理描写は絶妙である。
        なお、この本を書くに当たっても、横山昭男の著作
       が参考文献として上げられている。

 
        
『なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人の成さぬなりけり』:鷹山


  【5】 小説上杉鷹山 上下 ☆☆☆
       
童門冬二著 学陽書房 初版:1995年11月30日
       鷹山の人柄が非常によく描かれ、時に涙して読んだ。
      行政改革、教育改革を断行した鷹山の大きさを知らされ
      た思いである。
       ただ、鷹山のブレーンとして
『細井平州』がおり、また
      優れた家老たちの居たことも事実である。難しい時代を
      乗り越えるためには、『個人の力ではどうにもならないこ
      とでもシステムとして動けば何とかなる』と言うことを教え
      てくれたような気がする。

       
***鷹山の教育改革***
        1 藩校の再興(興譲館)
                 :現山形県立米沢興譲館高校)
       


      
『ゆえに賢者は木を考えて実をえる。小人は実を考えて実をえない。』


【6】 新装版上杉鷹山の経営学 ☆☆
     
童門冬二著  PHP研究所  初版発行:1992年10月2日
         第1章 名門・上杉家の崩壊    第2章 名指導者への序曲
         第3章 変革への激情        第4章 大いなる不安
         第5章 断行             第6章  最後の反抗
         第7章 英断             第8章  巨いなる遺志

        
『人の心を甦らせる者こそ現代の指導者だ』


【7】 上杉鷹山と細井平州〜人心をつかむリーダーの条件 ☆☆
          童門冬二著  PHP文庫  初版発行:1997年9月15日


【8】 上杉鷹山に学ぶ〜「人間通」の名指導者 
        鈴村 進著  三笠書房  初版発行:1992年10月10日


【付録】 上杉鷹山の師 細井平州の人間学 ☆☆
         童門冬二著  PHP研究所  初版発行:1993年8月6日


 激動するこの時代をリードする方々には是非ご一読をいただきたい。そんな気持ち
から
《上杉鷹山》をご紹介致しました。きっとどこかで役に立つと思います。

                                      【このページのトップに戻る】




その1  メリ子【うちのご主人は、もう本当にフランスの熱病に掛かっていて、本棚はフランス
           関連の本でいっぱいです。そこで、今回はその中から紹介をいたします。】


=文学、小説=                                 

書  名    著  者 発行所  評価   メ      モ
 1 レ・ミゼラブル ユゴー
佐藤   訳
新潮文庫 ☆☆☆ あまりにも有名な作品。ジャン・ヴァルジャンの波乱に
満ちた人生を描く。フランスを愛する人の必読書。
 2 ジャン・クリストフ ロマン・ロラン
新庄 嘉章訳
新潮文庫 ☆☆☆ 天才音楽家ベートーベンの生涯を描いた傑作。彼の繊
細な感受性に引き吊り込まれる。
 3 赤と黒 スタンダール
小林 正訳
新潮文庫 ☆☆ 美しいブサンソンの郊外に繰り広げられる野望と人妻に
に対する恋愛心理の複雑な葛藤を描く。
 4 ふらんす物語 永井荷風 新潮文庫 ☆☆ 銀行員としてリヨンで生活する荷風の自叙伝的作品。
何となく気だるさを覚える秀作。
 5 旅愁 横光利一
昭和文学全集
角川書店 ☆☆ マルセーユまでの船旅で知り合った女性との人間模様
パリでの生活の研ぎ澄まされた心理描写が面白い。
 6 月世界へ行く ジュール・ヴェルヌ
江口  清訳
創元SF文庫 ☆☆ 186x年、アメリカ人とフランス人の月ロケットがバルチ
モアから発射された。SF史上不朽の名作。
 7 八十日間世界一周 ジュール・ヴェルヌ
田辺貞之助訳
創元SF文庫 ☆☆☆ フォッグ郷と下男の世界一周の物語。映画化され日本
でもあまりにも有名。、最後のドンデン返しで最高潮。
 8 海底二万里 ジュール・ヴェルヌ
荒川 浩充訳
創元SF文庫 ☆☆☆ 謎のネモ船長の指揮する潜水艦ノーチラス号の物語。
驚異と戦慄の大冒険スペクタクル。
 9 二年間のヴァカンス ジュール・ヴェルヌ
横塚 光雄訳
創元SF文庫 ☆☆☆ 「15少年漂流記」として子供の頃読んだ本。大人が読
んでも十分に楽しめる名作。
10 20世紀のパリ ジュール・ヴェルヌ
菊地 有子訳
ブロンズ新社 ☆☆ 1863年にヴェルヌが書き下ろした100年後のパリ。コ
ンピュータやファックスを予言。驚くべき空想科学小説。

  
 =パリ警視庁メグレ警視=

      松本清張のような構成の面白さではなく、警視や被疑者更にはそれを取り巻く                              人々の心理描写の面白さ。いかにもフランス的。

      書   名   著者 発行所 評価 メ    モ
メグレと消えた死体 G・シムノン
榊原晃三訳
河出文庫 金庫破りに入ったところ、女が殺されていたという電話が
警視に入った。現場に行っても勿論死体はない???
メグレと口の固い証人たち G・シムノン
長島良三訳
河出文庫 ☆☆ 老舗のビスケット屋の当主が殺された。家族は誰も気づ
かなかったといい、一致して口をつぐんでしまう??
メグレと火曜日の朝の訪問者 G・シムノン
谷亀利一訳
河出文庫 妻が私を殺そうとたくらんでいる。警視を訪ねてきた男の
身辺調査をすると、意外なことが・・・・
メグレと老婦人 G・シムノン
日影丈吉訳
早川書房 ☆☆ 「私は殺される」と老婦人が警視を訪ねてきた。調べる
内に彼女を取り巻く複雑な人間関係・・・・
メグレ罠を張る G・シムノン
峯岸 久訳
早川書房 ☆☆ モンマルトルで起こった連続殺人事件。犯人を誘い出す
罠がパリ全市に張り巡らされた。最初に掛かったのは・・・
ベルの死 G・シムノン
峯岸 久訳
早川書房 美しいベルを殺したのは誰か?一人の中年男の心の謎
がときあかされてゆく・・・・
メグレと無愛想な刑事 G・シムノン
新庄嘉章訳
早川書房 予告自殺。しかし、警視には妙に心にひっかかる一つの
記憶があった・・・・
メグレ警視の料理 西尾 忠久
内山   正
東京書籍 ☆☆ メグレの勤めていたパリ警視庁刑事部では、彼は何を
食していたか?彼の住んでいた近くの市場では・・・・
メグレ警視(名探偵読本) 長島良三編 プレジデント社 ☆☆ メグレの人間像・お好み料理・関係年表・メグレとボンド
「メグレの世界」座談会等

 
 =文化史・エッセー=

    書   名   著者    発行所 評価             メ    モ
 1 フランス中世美術の旅 黒江光彦 新潮選書 ☆☆☆ 私がフランスを訪れるにあたって、バイブル的存在の
一冊。専門的なことが平明な文章で解説。
 2 フランスの聖者たち 渡邊昌美 大阪書籍 ☆☆☆ スペインの巡礼地までの旅を念頭に、中世における
信仰のあり方を描く。
 3 「耕す文化」の時代 木村尚三郎 ダイヤモンド社 ☆☆☆ 「文化は工業からは生まれない」と、フランスと日本
の文化、文明論を展開。21世紀を見据える名著。
 4 フランス語盛衰記 河盛好蔵 日本経済新聞社 ☆☆ 「私の履歴書」を一冊にまとめた自伝。仏文学の重
鎮が大正、昭和初期の若い頃を振り返る。
 5 パリ 木村尚三郎 文芸春秋 ☆☆☆ 常にヨーロッパの中心的存在であったパリの中世か
ら今日までの都市形成や生活についての文化史論
 6 世界の旅 安岡正篤 エモーチオ21 ☆☆ 戦後日本の宰相たちの頭脳として活躍した著者が
ヨーロッパを旅して見、聞きしたものは・・・・
 7 ブルターニュ・風と沈黙 田淵安一 人文書院 ☆☆ ブルターニュのちょっと裏寂しい雰囲気の中に、透明
で明るい光を見つけて画家の目で書いた作品。
 8 個性大国フランス 塚本  一 講談社 ☆☆ ジャーナリストとしてパリに住んで、生活の中から得
たものは・・・・。生活文化論。
 9 フランスの職人たち 淺岡敬史 東京書籍 ☆☆ クリスタルガラス、パン職人、ワイン、サントン等々
奥の深さを紹介。カラー写真がきれい。
10 仏蘭西紀行 小島直記 実業之日本社 星無 内容はフランス滞在記で、特に、パリでは碁会所へ
通ったことが長々あり、内容に乏しい。


 =紀行・エッセー(古本屋で見つけた一品)=
      随分古い本の中にも、十分に今でも通用する考え方が読みとれる。著者の先見性であろう。      

書 名 著 者 発行所 発行年 評価             メ    モ
 1 外国拝見 門田 勲著
朝日新聞記者
朝日新聞社 昭和28年 ☆☆ 前書き川端康成、あとがき大佛次郎、挿し絵荻
須高徳他蒼々たるメンバー。
 2 若いヨーロッパ
パリ留学記
阿部良雄著 河出書房新社 昭和37年 ☆☆ 国費留学生としてフランスに渡った若き著者の
経験は、見ること聞くこと・・・・・
 3 ヨーロッパ退屈
日記
伊丹十三著 文芸春秋 昭和40年 ☆☆☆ 若い著者の目に写った外国。ゲラゲラ笑いながら
一気に読んだ。
 4 洋酒紀行 藤本義一著 東京書房 昭和48年 著者がまだサントリーの宣伝部に勤務していた頃
の作品。定価3300円。今ならいくら?
 5 パリだより 森 有正著 筑摩書房 昭和49年 ☆☆ パリでの生活の中から、フランスと日本の文化の
違いを哲学者の視点から面白く捉えている。
 6 フランス我が旅 辻 邦生編 中央公論社 昭和52年 ☆☆☆ 友人夫婦仲間とレンタカーでフランス国内を、青春
の日々を思い出しながら楽しく旅行。
 7 新東方見聞録 ポール・ボネ著 ダイヤモンド社 昭和52年 フランス人から見た日本。どこかおかしい?何か
おかしい?日仏文化比較。
 8 遙かなヨーロッパ 柴田俊治著
朝日新聞記者
朝日新聞社 昭和52年 ☆☆ 新聞記者の目でパリでの生活を楽しく紹介してい
る。海外旅行が庶民の視野に入りかけて来た頃。
 9 セーヌのほとり
・巴里祭
倉田保雄著
共同通信社
潮出版社 昭和56年 フランス人は相手が選ぶ料理、ブドウ酒で健康
状態を判断。”食べない人にご用心”という諺あり
10 田園の微風 池波正太郎著 講談社 昭和56年 ☆☆ 古びた納屋の前で煙草をやっていると、ルナール
の「にんじん」に出てくる田舎の老人になったような

《私のよく行く古本屋》
  東京神田界隈、名古屋鶴舞駅西、静岡浅間通 浜松時代舎、BOOK・OFF 他
  雑誌「男の隠れ家」(’99・11月号)に寄れば、東京早稲田界隈にも沢山の古本屋があるとかで、 
  先日行ってみた。
なる程かなり多くの店があったが、収穫はあまりなかった。
  最近、古書店がどんどん閉店している。大変残念なことである。

 =旅行案内・グラビア=

    書 名 著 者   発行所 評価               メ    モ
 1 ヨーロッパ
古城物語
井上宗和 グラフィック社 ☆☆ アンジェ、カルカッソンヌなど私が行ってみて感動した城が
掲載されている。写真が見事にきれい。
 2 ヨーロッパ
教会物語
渡部雄吉 グラフィック社 ☆☆ この本を見て行きたくなった教会はいっぱいある。ル・ピュイ
もその一つ。別のページで詳しく紹介。
 3 ヨーロッパ
巡礼物語
田沼武能 グラフィック社 ☆☆ フランス各地を見て回った結果、結局は「巡礼の旅」に行き
着く。聖地を目差す旅は壮大なロマン。
 4 中世の街角で 木村尚三郎 グラフィック社 ☆☆ 私のフランスの旅は「中世の旅」でもある。地方の美しい
街角からは日本での生活では考えられない歴史を感じる
 5 フランス
完全ガイドブック
Hachette社版
大出健他訳
講談社 ☆☆☆ 私の旅行案内書のバイブル。もう今日では絶版とか。
フランス政府観光局の協力でできた本。
 6 フランス四季暦
春から夏へ
饗庭孝男 東京書籍 ☆☆☆ パリの本当の美しさがエッセーとして描かれている。
これを手にするだけでパリのことを思い出す。
 7 フランス四季暦
秋から冬へ
饗庭孝男 東京書籍 ☆☆☆ パリと地方の生活や宗教、食べ物に至るまで、知りたいと
思うことがエッセー風に書いてある。
 8 世界遺産を旅する
フランス他編
***** 近畿日本
ツーリスト
観光案内書にしては中途半端。写真も大きさ、色合いなど
工夫が必要。
 9 ミシュラン赤本’98 ***** MICHELIN社 ☆☆☆ ホテル、レストランの情報満載。詳しい地図もあり、大変に
役立つが、ちょっと高い。
10 ミシュラン緑本
イール・ド・フラン他
***** MICHELIM社 説明が日本人向きでなく、特に、宗教に関することなどは
専門的で、解りにくいところがある。
11 るるぶパリ ’98 ***** JTB ☆☆ 気軽に情報を得るのにもってこい。毎年発行されているが、
最近のものは情報過多で少し読みづらい。
12 地球の歩き方〜パリ
とフランスのすべて
***** ダイヤモンド社 星なし 地図がいいかげん。コピーしていって、エライ目にあったこと
がある。あくまで、素人の目で見た個人の感想集。
13 Thomas Cook
EUROEAN 時刻表
***** ダイヤモンド社 ☆☆☆ これが無くては自分の鉄道の旅はできない。見ているだけ
で知らない街へ行ったような気がしてくる。
14 Atlas Paris ***** MICHELIN社 ☆☆☆ レストラン探し、ブテイック探し住所さえ解ればパリのどこで
もOK。
15 ヨーロッパの
美術館・モニュメント
***** 主婦の友社 ☆☆ 情報満載。絵画、モニュメント、教会などそれぞれ詳しく
解説があり、旅行の前に必ず見ておく一冊。
16 モンマルトル/
   モンパルナス
向田直幹 講談社文庫 ☆☆☆ パリ美術散歩と副題が付いていて、そこに住んだ芸術家達
のエピソードも面白く書かれている。

《旅行心得》
  旅行の計画段階で、現地のインフォメーションと連絡を取り、パンフレットやバスの時刻表などを送っ
 てもらうと
大変に役立つし、又、気分も乗ってくる。インフォメーションの住所などは、ミシュランの赤本
 に載っている。
そして、現地を訪れた時、お礼を言いながらインフォメーションに行って見ると旅にひろ
 がりができる。
国内の政府観光局はあまり期待できない。
  フランスの場合、ホテルは現地飛び込みで十分確保できる。ホテルのドアに星が付いていて
 分かりやすい。因みに、わたしはほとんど二つ星のホテルにしている。
 
ホテル情報:別ページ、「トラヴェル・ウォッチング1(フランス編)」をご覧下さい

 
=料理・軽い読み物等=

書 名 著者 発行所 評価 メ  モ
 1 味の旅 フランス
「地球おいしいぞ!」
**** 日本テレビ ☆☆ フランスではどんな田舎でも一流のレストランがあ
る。食文化が発達している証拠。
 2 チーズ図鑑 **** 文芸春秋 ☆☆ 435種889個のチーズを写真で紹介。まさに図鑑。
チーズって本当に奥が深い。
 3 チーズ料理 **** ベターホーム出版局 男の私にもできる簡単チーズ料理のレシピが載って
いる。写真もきれいで、おいしそう!
 4 ワイン
ベストセレクション260
監修
浅田勝美
日本文芸社 ☆☆ ワインの基礎知識から愉しみ方まで。フランスの名の
あるワインを網羅。見ているだけで楽しくなる。
 5 女ひとり・ワイン旅 芳賀幸子 角川書店 ☆☆ ワイン研究家。フランス各地を歩き、土地土地のワイ
ンを紹介。一定のレベル以上の良著。
 6 たったひとりで
   ボンジュール
島 静代 主婦の友社 フランス料理の武者修行。料理研究家の実体験記。
軽く読める良著。
 7 料理生活、
ロードムーヴィー風
梅本洋一 洋泉社 クルマを走らせ出合った料理。12ケ月レシピ付きの
料理エッセー。
 8 パリ仕込み
  お料理ノート
石井好子 文春文庫 シャンソン歌手としての彼女がこんなに料理に精通
していたとは思いもよらなかった。
 9 セーヌを眺めながら 佐原秋生 柴田書店 ☆☆ 「レストラン批評家のパリ通信」という副題。それにし
ても仕事で食べるということは本当に大変。
10 パリ住み方の記 戸塚真弓 講談社文庫 ☆☆☆ パリのアパルトマンの中やはたまた近所づきあいは
どうなっているか。手に取るように解る。
11 パリ
ボナパルト街
海老坂 武 ちくま文庫 留学生として生活したパリ。春夏秋冬の想いままを綴
る。日記調になっているところが読みやすい。
12 不思議の国ニッポン ポール・ボネ 角川文庫 ☆☆ 経済人として来日したフランス人から見た日本。
なかなかいいところを突いている。シリーズもの。
13 パリよ、こんにちは 赤羽建美 角川文庫 パリ生活記と思って買ったら、何のことはない、パリを
舞台にした事件モノ。サスペンスまではいかない。
14 ムードンの森から 栗本百合子 日本放送出版協会 ☆☆ パリ郊外、ムードンに住んで異文化を体験しながら考
えることは・・・・。
15 ナポレオン 井上幸治 岩波新書 フランスに興味を抱く人はナポレオンを知ることが必須
であると思う。その意味では初心者向きで良い。

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