フランス旅の極意 ルッソン8

Leçon  ケチケチ旅行は楽しさを倍増する

 飛行機はビジネスクラス、ホテルは万国旗の立つ4ツ星か5ツ星。そのような旅は
少なくとも今の私には全く関係がない。それだけのお金があるなら2度行った方が良
いと思う。ケチケチ旅行は楽しい。なぜなら、《いかに安上がりにするか》と考える
ことがいろいろな工夫を生み出すからだ。

① 安いホテルを自分で探すコツ
 《インターネットでホテルを予約して出掛けると安心だ》とLeçon3で書いた。しかし、
予約して行くといろいろな問題がある。当然のことながら、街に着いたときそのホテルを
まず探さなければならない。また、行ってみないとどんなホテルなのか分からないし、
日程の変更やキャンセルすることも費用のかかることがある。

 私はパリだけは常宿としているホテルを予約して行くが、地方に出掛けるときはほとんど
予約なしで出掛ける。町に着いたらまずホテル探しから始める。フランスでは駅前に必ずと
言ってよいほど☆☆のホテルがある。“
Bonjour!”とニコニコしながらフロントに行く
と、例外なく愛想良く迎えてくれる。

「今日泊まりたいのですが、部屋を見せてもらえますか?」
Bien sur!”(もちろん)と言って部屋に案内してくれる。そこで、《部屋の清潔感》や
《ベッドの硬さ》《お湯はちゃんと出るか》《マスターの感じは良いか》等々。気に入ら
なければ
NON MERCI!と言って堂々と出てくればよい。理由を聞かれたら、言葉が解ら
ない振りををする???
BON VOYAGE!(良い旅を!)と言って握手をしてくれるだろう。ビジネスなのだ。
 どこの町にも広場がある。そこまで行けば、まず確実にホテルに行き着くことができる。
どうしても見つからないときはインフォメーションに行くか、カフェに入ってカフェオーレ
でも飲みながらギャルソンに聞いてみるのも良い。昨年(2007年)の夏、ブルゴーニュの
オータンという片田舎ではダブルベッド・風呂付きで35ユーロ(約3500円)という
超安値の星なしのホテルをインフォメーションで紹介してもらった。これがまた、すごく
快適なホテルであった。

 《ホテル探しのコツ》それは一歩踏み出す度胸だけだ。

② ホテルでピクニック
 八百屋、肉屋、ハム屋、チーズ屋、惣菜屋等々、どこの町の市場も近所の人たちで賑わって
いる。私たち夫婦の夕食は、市場か近くのスーパーでいろいろ買ってきて、《ホテルでピク
ニック》
をすることが多い。美味しいワインとバケットがあれば、もう高級レストランにも
引けは取らない。生牡蠣の産地、ラ・ロッシェール(西海岸)で、上質のシャブリと一緒に
食べた、市場で買ってきた生牡蠣の美味しかったことは10年以上経った今でも忘れられない。
安い!美味い!最高!

③ できることは極力自分の力で
 *電車の切符・座席指定券、劇場の入場チケットは現地調達が基本:インターネットでも購入
  できる。取扱業者の手数料は結構高いですよ。

  お金はトラベラーズチェックに換えて持参:安全、安心→ユーロ(現金)には銀行か郵便局
  で手数料無料で換金できる。→どこが無料で換金できるか、インターネットで調べておく。

  *地下鉄とバスの利用:(回数券・1日券の利用)→できるだけタクシーには乗らない。
  *パリでは貸し自転車の利用もできる。→手続き必要

     
     【フランス・ペリゴール、サルラでのピクニック】
      ~本日のムニュ~
       トマトファルシー・スモークサーモン・キャベツの酢漬け
       人参の千切り・チーズ・ワイン&バゲット


                          (つづく)