フランス旅の極意 ルッソン8

Leçon フランスの田舎は最高!

 フランスは華の都パリも良いが、田舎はさらに良い。車窓からうねうねとどこまでも
続く広々とした畑を見ているだけで心が広く、大きくなる。歴史、文化、食、景色そし
て人。どこへ行ってもどれもが一級品である。

 そんなすばらしい田舎へ行くには鉄道か車であるが、私の経験からすれば車(レンタ
カー)はやめた方が良い。現地の人の運転で移動するのであれば別だが、レンタカーを
借りて自分で運転するということは、常に危険と隣り合わせであるということを十分に
認識する必要がある。フランスの車は右側通行なのだ。交差点で右折、左折するとき、
ついつい左車線に入ってしまう。いつも緊張しながら運転していないと大変なことにな
りかねない。鉄道ならリラックスしてコーヒーやワインを飲みながら、車窓の景色を楽
しむことが出来る。


《鉄道の旅》
① 時刻表をゲット
 日本で売られている「トマスクックの時刻表」、これはあくまで参考程度に考えた方
が良い。2007年の夏えらい目にあった。書店で最新のその時刻表を買い、パリから
在来線を使ってブルゴーニュの田舎へ行く計画を立てた。しかし、いざ現地に行ってみ
ると鉄道は廃線となり、バス輸送に切り替わっていた。現在、フランス国鉄はTGVを
拡大延長して、乗客の少なくなった田舎の在来線を廃線とする方向にある。

 駅に行くと無料の時刻表が路線別になって沢山おいてある。それをゲットすることか
ら始めよう。
ACCUEIL(案内所)や窓口で、例えば『午前中にナンシーへ行く列車は?』
と尋ねれば、その場で時刻表を印刷してくれて、熱心に相談に乗ってくれる。

② 切符の買う
 私はいつも乗車する前日までに切符(指定席券)を買うことにしている。それは窓口
での切符購入に時間の掛かることがあるからである。まず、30分は覚悟しておかなけ
ればならない。長い列ができていても、買う側も売る側も決して急がない。しかも、運
の悪いときは、あと3人
となったあたりで『私はもう休憩時間だから隣の窓口へ』なん
て言われることもある。

切符の有効期限は通常2ケ月間
フランス語が堪能でない人は紙に書いて見せると良い。(特に、行く先、日付、列車
 の発車時刻等)

各種割引切符あり。私はフランスレイルパスセーバー2等、3日間(¥25400/
 1人:2008年夏)を利用することが多い。

在来線特急の指定席券は買ったことがない。~窓の上の方に座席指定区間が書いてあ
 る。それ以外の区間では自由に座っていても良いし、また、指定した人が来ればどけ
 ばよいのだ。

インターネットからの購入→p18参照

③ 列車に乗る前に→駅舎のあちこちに立っているオレンジ色の切符自動日付刻印機
 (コンポストゥール)
で刻印してから乗ること。これを怠り、検札の時に見つかると
 不正乗車と見なされ罰金を取られる。知らなかったでは済まされない。


《バスの旅》
 夏のブルゴーニュ、ブルターニュやペリゴール、冬のオーヴェルニ等でバスに乗って
旅したことがある。村の中心の広場まで入って行くバスは、生活の匂いまで感じること
ができる。思い出の多い、自分だけの旅を作るにはバスの旅は最高に良い。



【駅の案内所で無料でもらえる時刻表】

                          (つづく)