トップページへ              箱舞台・第十四幕 ミニチュアワークの部屋

箱舞台 第十四幕 第六場

京都 『京町家・無名舎』


 前作の「長江家住宅」に続く「京都の町家」シリーズの第2作目です。「長江家住宅」では京町家の特色である奥行きの深い空間を主題にし

たのですが、この作品では、京町家の魅力のひとつである「坪庭」をテーマにしました。今回、題材に選んだ「無名舎」は、長江家同様いくつ

かの出版物や映像に取り上げられている町家です。

 「無名舎」は明治42年(1909)に京呉服の問屋街区「室町」の一角に棟上げされた「表屋通り」と呼ばれるの典型の京町家です。
 
 最初、検討の段階では、洋室の奥(写真の日本人形)の後の障子の一部を開けて、格子を通して表通りの景色を見せようと思ったのです

が、そうすると、凝縮した「坪庭」の空間の密度がスッーと抜けてしまい、緊張感が薄まってしまう様な感じがするので、開放するのをやめ内

側に感性の力を集中させるようにしました。



坪庭製作:島木 啓子

製作助手:池村 尚子 

畳製作:舛田 ゆか

縮尺 1/18〜1/28

54.5(W)p×34.5(H)p×47.5(D)p