2018.11.11
完成品はマイクロエースのみだったC10に、2018年になりトラムウェイ製品が追加されました。
同じ年に発売されていた同社のC11(第二弾)の姉妹品のような商品です。
C10は一見C11からデフを取ってリベットを加えただけ…に見えますが、トラムウェイが先に製品化しているC11 3次形とは特に色々と違いがあり、そのまま流用できる部分は少ないです。
ボイラーもキャブも新たに作られています。
C10(トラムウェイ) 2018年発売
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給水温め器がなくなったあとの姿です。C11のようなバリエーションは今のところありません。
C10 8 大井川鐡道(マイクロエース) 2003発売
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他に給水温め器付きの1号機(原形)も発売されています。
マイクロエースからはC10 8の改良品も発表されていますが、まだ発売される様子はありません。
トラムウェイは特定機というわけではなく、給水温め器のない一般形ということになっています。C10の模型は、ともすれば大井川鐡道の8号機ばかりになりがちなので、バランスが取れた選択だと思いました。
また、サイドタンクのリベットをC10の特徴として表現する場合、現在の8号機は当てはめにくいでしょうね。
以下はトラムウェイのC10です。
ちょっと角度を変えて。
汽笛は折れやすいので、ケースに出し入れするときには注意です。
ボイラーは重量を稼ぐためダイキャストです。ディテールは一体モールドされていますが、表現度合いの粒度は適切で、そこそこ精密感があり印象はよいと思います。
ハンドレールとハシゴは別パーツです。すっきりしたハシゴのおかげで精密感がアップしています。
C11に比べて重々しいキャブと後部の感じはよく出ています。
しかし、ランボード、タンク下辺、キャブ裾、空気溜めのラインがあまりにも気ままで、組み立ては相当アトランダムな印象です。
これは今までの同社シリーズと変わらないので、メーカーとしてはこれでいい、という判断なんですかね…。全体の表現は決して悪くないだけに、つくづくもったいないと思います。
付属品はナンバープレートと前部アーノルドカプラー、つかみ棒、そしてシリンダー上に好みで付ける箱状カバーです。
ナンバープレートは今までと同様で、黒塗装した金属板に金文字を印刷したものです。13号機と22号機が付いていますが、13号機の2個が逆さまに印刷されているのは謎…。
動力は今年のC11(動力部改良)と同じ、ギヤ2軸連動となったタイプです。
走りのほうはKATOやマイクロエースに並ぶようなものではありませんので、走らせるのが主目的の方は、試走したうえでの購入をお勧めします。果たして自分のレイアウトでもうまく走るかは別問題ですが、どういった感じの走りをするのかは、ある程度わかったうえで買うことができると思います。
マイクロエースとの前面の違いです。
マイクロエース 見慣れたマイクロエース顔です。 |
トラムウェイ デッキ前に露出している斜めのブレースも作られています。 |
トラムウェイの先輪に何か絡んでいますが、元からです。なぜか輪心に接着剤か塗料みたいなものがはみ出しており、色んなものが固着していました(反対側もです)。走り具合を優先して買ったのでそこは無視しました…。あとで削り取るか先輪を別物に交換しようかと思います。
なお私の個体は先輪の転がりが悪く、特に曲線(R280)では回転せずに引きずってしまうことがありました。
左がトラムウェイのC11、右がC10です。前面の印象が違うのがわかりますね。
こちらは今年発売のC11(九州タイプA)です。
こちらがC10です。デフがないほか、煙室がC11より前方に付き出している様子が作られています(マイクロエースもちゃんとそうなっています)。
煙突後ろの消音機の、折れやすかった先端が最初から短くされているなど、商品としての改良もあります。
というわけで全体的には好印象の箇所が多いのですが、ワイルドな箇所も結構あるので、できれば実物を店頭で見てから購入するのがよいと思います(特に走らせたい場合には)。あとは、勇気しだい…?
私はC11にて商品仕様はある程度わかっていましたので、普通に楽しく遊んでおります。