2016年に第一弾が3タイプ発売されていますが、2018年に第二弾として3タイプが追加されました。
この間にC11にはトミックスやKATOのフルリニューアル品の投入もあり、先行していたトラムウェイも動力を中心に改良を行っての発売となりました。
今回は「お召しタイプA」「九州タイプA」「九州タイプB」の3タイプが発売されました。
「九州タイプA」のみ買ってみました。後部通風孔付きで、「さくら」のヘッドマークが付属しています。
第二弾 九州タイプA
(拡大写真)
第二弾のひとつです。第一弾と外見は変わらないように見えますが、ちょーっと違います。
第一弾 シールドビーム サイドタンク揺止付
(拡大写真)
こちらは第一弾のひとつです。
第一弾(シールドビームタイプ)の前面です。 |
第二弾の前面です。 |
第二弾ではナンバープレートの文字が微妙に上下に伸びたようで、少々目つきが柔らかくなっています。
ナンバープレートの横幅は第一弾と同じのようで、横長傾向は変わりません。良くはなっていると思います。
一方「さくら」のヘッドマークはとてもきれいにプリントされているので、取り付けると映えます。取り付けはゴム系接着剤が指定されています。両面テープでもできそうです。
以下、第二弾「九州タイプA」です。
このタイプは後部ライトの両脇に通気口があります。
しかし、各部の組み付けはどうもきちんとしないままです。あちこちが前後左右ばらばらに傾いている感じです。これは個体差も相当ありそうです。組み付けをやり直して、直ることもあるかもしれません。
こんな様子でして、第一弾と外観の特徴はあまり変わりませんが、微妙に良くなっているところもありました。
私の買った1両についてしかわかりませんのであしからず。
明確に改良が予告されていたのは動力部です。これは目視でわかる違いが色々あります。
第一弾の底部です。ウォームから第3動輪に伝達し、ロッド連動となっていました。
改良された第二弾です。第二動輪もギヤ連動になりました。ほか、従台車の集電板の違いも目に留まります。
この写真は車体を傾けて撮影していますが、第一弾ではまっすぐ横を向いていた先台車が、第二弾では重力方向に下がっています(当たり前ではありますが…)。
これは改良によるものです。
左が第二弾、右が第一弾の先台車です。
第一弾では後部に細いバネがいくつかモールドされており、先台車を中央に復元させるようになっていました。
第二弾ではそのバネがカットされ、復元は取りやめになっています。Nゲージの蒸気機関車では、先台車に復元機構があるもののほうが珍しいかもしれません。
今度は従台車です。左が第二弾です。
従輪が変更されており、車軸の一部も金属になっていて、そこからも集電バネで集電されています。集電不足傾向を改善する試みのようです。
ただ、私の個体は相変わらず(第二弾でも)集電途絶で停止することもあるので、改良の効果はよくわかりませんでした。効果はあるのでしょうが、ここだけで解消するものでもないようです。
第一弾では従台車上部についているリード線が固く、カーブで抵抗になることがありましたが、第二弾でも同じ傾向があるように感じました。
上廻りを外したところです。金属製だったウォームが樹脂製になっているようです。
たくさんあるリード線は、モーターのあたりにセロテープで結束?されていました。
第一弾のクロスヘッド周辺です。
第一弾では、樹脂製のクロスヘッドの溝に、メインロッドの先端がはめ込まれていました。
それ自体は普通の構造ですが、溝が狭かったのか、メインロッド先端が非常に薄く削がれており、そこからポッキリ破断してしまうトラブルがありました。
第二弾では、メインロッドの先端は薄くなっておらず、金属ピンでクロスヘッドと結ばれています。もう折れてショックを受けることはなさそうです。
(第一弾のは、私のも一度折れましたヨ…自分で金属板を継ぎ足して修理しましたけども)
もしかしたらこれが一番大きい改良かもしれません。
他にも変更された点はあるかもしれません。
第一弾ではロッドや動輪ギヤにアソビが少なく、回転による揺動がそのまま車体挙動に表れて揺れが大きくなったり、動きが固いことがありました。
今回は偶然か改良のためかわかりませんが、多少のアソビが生まれており、第一弾よりはわずかに動きの固さは少なくなったように感じます。私の個体では本当にささやかではありますが、第一弾よりも走りがよいように感じました。
ただそれでもまだ気になる揺れを感じることもありますし、連通管がズレやすくてロッドピンが当たったり、たまに集電途絶するなどの症状は残っています。これだけ色々改良されているので、着実に良くはなっていると思いますが、大幅に体感できるところまでは行きませんでした。
もし個体差により、絶好調の第一弾とご機嫌斜めの第二弾があったとしたら、第一弾のほうが走りが良いという逆転現象が起きるかもしれません。それぐらいの違いかと思います(個人の感想)。
今回、お召タイプは「お召タイプA」のみなので、もしかしたら将来「お召タイプB」も登場するのかもしれません。