KATOのC57は、4次形の投入という形ではリニューアルが行われていましたが、いよいよ旧製品の直系の後継機である1次形がリリースされました。
上の写真は奥が旧製品、手前が新製品です。
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C57 4次形の出来が素晴らしかったため、1次形も割と安心して発売を待っていられた感じでした。
4次形とほぼ同じ構成になっています。
品番2007 C57(旧製品)
大きい縮尺を活かし、のびのびとしたスタイルが特徴。ライト点灯、合併テコ取り付けなど、1980年代以降のKATO製品の標準的な仕様を作り上げた製品です。
写真は黒色車輪になった後期ロットです。
品番2024 C57 1次形(リニューアル品)
今回の製品です。36年ぶりにフルリニューアルされました。スタイルから仕様から、何から何まで別物になりました。
すごいですね。
旧製品の発売は、「やまぐち号」のC57 1号機が復活運転を始めて数年後で、ほぼ同時期にはトミックスの初代製品も市場にありました。
トミックスは一度C57から撤退したものの、2009年にKATOより早くリニューアルし、C57だけでも5品を発売してきました。
そこにKATOの新しい製品が加わり(もちろん、他社にも色々な役者はいるわけですが)、C57のラインナップは総合的にたいへん充実してきました。
真横からいくつか撮影してみました。
KATO C57 4次形
1次形より先に、新しい仕様で発売されていたものです。
なんで4次形から?と思いましたが、競合対策のほか、旧製品で1次・3次形は発売済みだったから、というのもあるのかもしれません。
KATO旧製品
KATOリニューアル製品
列車を後ろから見送ったときの、客車とのバランスが自然になりました。
逆に旧製品は、列車を前から見た時に、編成の主役として立派に見えることもありました。
リニューアル製品は現代の製品レベルで(当然ながら)非常にディテールが細かいので、精密な模型にスレちゃった方でも、飽きずにしばらく眺めていられるかと思います。
組み立て性を確保しなくてはならない樹脂製品で、いかにして立体的な構造を表現するかにおいて、色々な試行錯誤や工夫の跡が見て取れます(…ような気がします)。おそらく見てわからないところにも、色々な工夫が詰まっていることと思います。
小さい模型なのに、ゆったりした前面でなかなかいい雰囲気です。
煙突も恰好いいです。
「似せ方」の観点から見ますと、惜しいところもありまして(個人の感想)、
付属ナンバーはすべて2桁番号なのに、ナンバープレートの幅は3桁並みに広いため、2桁相当に狭くしてもらえれば実物に似たことと思います。
他にもありますが今はこのへんで。
組立面ではこの角度から見ると、ランボード下の配管がぐにゃぐにゃなのが目立ってしまいますね。他の箇所の配管は比較的きちんとしているのですが。
ボイラー脇につづら折りになっている繰り出し管は平行ではなく、実物通りわずかな傾斜がついているように見えます。
ものすごいパイピングです。
一昔前なら、これがNゲージの量産品にはとても見えなかったと思います。
異常拡大なのでゴテゴテして見えますが、実際には軽めのモールド表現も多く、それほどしつこくはありません。
もう、この分野に金属模型は(工作を楽しむという以外では)入り込めなくなったのではないかと思いました。
悪い言い方をすると、Nゲージはちょうどごまかしがききやすい大きさなのかもしれません。
オーバーに見えないよう、配管同士を互いに食い込ませて重ねるようなプラモールド的表現を取り入れても、この大きさならわかりません。
もう少し見てみます。
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