Nゲージ蒸気機関車2011年のメモ>2011.6.20

C61・C60 2011年再生産(マイクロエース)

C61 20

2011.6.20

実物のC61 20の復活に合わせて登場した格好になっています(プロトタイプは復活後のものではありません)。また全然違う機関車ですがC60も同時に発売されています。
どちらも新しい品番が与えられており「改良品」となっていますが、基本的にはそれぞれの再生産です。


C61 20

●全体

型は旧製品と変わりませんのでスタイルについては省略します。異なるのはおもに各部の色差しです。ランボードの白線とロッドの赤ラインがなくなり、空気作用管にカッパーが入っています。

C61 20 改良品

C61 20 東北型重装備 改良品 
(拡大写真)
今回の製品です。先輪の片方はスポーク輪心が使われており、丸穴ウェブ車輪が表現されています。

C61 20 旧製品

C61 20 東北型重装備(旧製品) 
(拡大写真)
この頃は銀色車輪でした。ランボードとロッドに色入れされています。空気作用管は車体色と同じです。

C61 11

C61 11(旧製品・特急はつかりセット) 
(拡大写真)
これは上の20号機(旧製品)のあとに発売された、特急「はつかり」基本7両セットに入っていたものです。このとき黒色車輪になり、塗装も今回の20号機の印象に似ています。

ここ数年のマイクロエースの再生産品は塗装がどっぷりぎみでしたが、今回は旧製品と同等のものに回復しています。

●前方

C61 20 改良品
C61 20 改良品
ライトは旧製品の首付きタイプです。副灯に銀色が入り、主灯の下に注意表記が入っています。
C61 20 旧製品
C61 20 旧製品
旧製品も形は同じです。「はつかり」のヘッドマークは今回の改良品にも付属していますが、青色部分はもっと暗い紺色になっています。
C61 11
C61 11
参考までに「はつかりセット」の11号機です。すでに副灯には銀色が入っています。

●テンダー

C61 20 改良品
C61 20 改良品
ライトの銀色のほか、テールライトの色差しなどが加えられています。他は旧製品と同じです。
C61 20 旧製品
C61 20 旧製品
旧製品には色差しは何もありませんでした。
このテンダーの形はマイクロエース製品の中にあってもかなり変わっていると感じています。ナンバーを読まない限り(読んだとしても?)何の形式なのかちょっとわかりません。
C61 11
C61 11
こちらは新旧の中間的な製品で、ライトの銀色は入っています。

●動力

動力は現在のウェイト省略形に変更されています。

C61 20 改良品動力

ダイキャスト表面の保護塗装が通電を妨げるので、ドローバー集電線との接触部のみ磨き出されていて通電を向上させています。これも昨今の仕様と同じです。
フライホイール等はありませんが、実用上のスムーズさは十分で音も静かです。
従台車は今までどおりD61の流用なので、C61としてはどこか怪しい雰囲気ですが、このへんはマイクロエースの共通仕様として割り切られているようです。


C60 7

C61の仲間ではなくC59の仲間ですが、相棒として一緒に再生産されています。

●全体

こちらも基本的な型は旧製品と変わりません。ボイラーが何ミリか浮いているようなスタイルが独特です。もちろん模型化のうえでの事情のようです。

C60 7 改良品

C60 7 東北型 改良品 
(拡大写真)
今回の製品です。変更方法はC61と同様で、色差し箇所の変更と印刷追加です。下廻りは黒色車輪になりました。動力の変更もC61と同様です。

C60 7 旧製品

C60 東北型(旧製品) 
(拡大写真)
C60はマイクロエースの製品としては初期のものです。まだキャブにガラスがなく、動輪の丸穴も向こうには抜けていませんでした。

C59 164 改良品

参考:C59 164 糸崎機関区・改良品 
(拡大写真)
参考までに、一足先に改良再生産されていた(2009年)、姉妹製品のC59です。
この頃、マイクロエース製品の塗装は急に感じが変わってしまい、しばらくその傾向が一定しませんでした。このC59はかつてない「ド」つや消しで、ナンバープレートのメタリック色も他に見ない独特なものでした。

●前方

C60 7 改良品
C60 7 改良品
旧製品との違いは色差しのみです。煙突の横に小型デフが追加されている姿です。ライトはC59と同じで最初期のもの(C61の首付きより前のもの)です。
C60 7 旧製品
C60 7 旧製品
ヘッドマークの取り付け金具が外れていますが旧製品にも付属しています。なお付属のヘッドマークは旧製品が「はくつる」、改良品が「はつかり」です。

●テンダー

C60 7 改良品
C60 7 改良品
C61改良品と同様、ライトの銀色等の色差しが加えられています。
C60 7 旧製品
C60 7 旧製品

今回の改良再生産でよかったのは、塗装の状態が前回品(それぞれの旧製品)とほぼ同等だったことです。ようやく元に戻ってやれやれという感じです。
昨年のC56ではナンバープレートが平面印刷になっていましたが、今回は前回の型があったせいかモールドタイプに戻っていました。

C61 20号機ですが、もしかしたら今度は復活機をもとにバリエーション追加、というような商売も考えられているかもしれません。ただ今回の製品をもとに工夫して、それらしく作り変えていくのも面白そうです。
ただ、やえもんデザインやワールド工芸からもC61が予告されているので、工作の好きな方はそちらの動向も眺めることになると思います。


●比較した模型について


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