Nゲージ蒸気機関車>メモ>2019.1.31

C62 常磐形(ゆうづる牽引機) KATO

2016年の山陽形(呉線)に続く、KATOの新C62シリーズの7つめです。
2007年末のシリーズ開始以来、早くも12年目となり、ずいぶんラインナップが増えました。


全体

常磐形・ゆうづる牽引機の特徴がピックアップされ、外観ディテールは全体的に作り変えられています。
プロトタイプは23号機ということですが、それに限定しない内容で、量産品としてまとめられています。

前回の山陽形(呉線)と並べてみました。

C62常磐形

C62常磐形(ゆうづる牽引機) 2019年発売
(拡大写真)

C62山陽形

C62山陽形(呉線) 2016年発売
(拡大写真)

C62はここ何回かは、3年に1度ぐらいのペースでバリエーション展開されています。
全体の構造は前回の山陽形までに、ほぼ確立していると思います。今回も表現以外は、前回の製品を踏襲しています。

以下は今回の「C62常磐形(ゆうづる牽引機)」です。

C62常磐形 前から
C62常磐形 非公式側後方

(拡大写真)

C62常磐形 非公式側前方

(拡大写真)

山陽形に比べ、白線がなく全体に黒っぽい印象で、細部のディテールもかなり差異があります。
いくつかピックアップしてみました。
※文中の「常磐形」とは、この商品「C62常磐形(ゆうづる牽引機)」のことを指しています。
 同じく「山陽形」とは、同じくKATOの商品「C62山陽形(呉線)」を指しています。実機全般のことではありません。

前方

常磐形
常磐形
短い煙突で副灯付き、煙室扉上の手すりはグレー成型です。煙室扉下にシンダー除けがありません。その他色々作り変えがあります。
山陽形
山陽形
これ以降、デフが薄型に変わりました。山陽形は端梁の埋め込みテールライトが特徴です。
2号機
北海道形(2号機)
2号機はシリンダーブロック上部が外側に斜めに開いている形状でした。2号機・3号機のあとに追加されたバリエーションは、すべて側面が垂直に近いものになっています。

個人的なことですが、私は煙室扉の下にシンダー除けがないほうが、アゴのライン?がハッキリ見えて好きです。煙室の下側がアゴなのかどうかはわかりませんが…。
シンダー除けがデザインの一部のようになっていて、ないと感じが出ないものもあるんですよね。

ボイラー上

C62常磐形

C62常磐形

C62山陽形

C62山陽形

常磐形は砂撒管が内側配管で、ハンドレールより空気作用管の位置が低くなっています。
カバーのない動力逆転器のパーツは新製されています。洗口栓のふたの有無なども違います。C62にも色々あるんですよね。見ていると面白いです。

キャブ〜テンダー

C62常磐形

C62常磐形
キャブ側面のディテールにも少し違いがあり、キャブ下の分配弁周辺の配管の形状もちょっと変わっています。
非公式側の配管にはホースが追加され、角度によっては従来より機炭間の連続性が増して見えます。

テンダーのATS車上子は、ケーブルがぐるっと巻いてある形状になり、前回の山陽形と違いを出しています。

C62山陽形

C62山陽形

キャブ屋根

常磐形
常磐形
屋根の雨樋が後方に伸びているため、左右の雨樋が屋根の後方内側でつながった別パーツとなっています。
山陽形
山陽形

非公式側キャブ前方

C62常磐形

C62常磐形
理研式150リットルの大きな清缶剤挿入装置が付いています。
キャブの窓より高いので、C59ではランボードを少し下げて回避しているものがありますね。

C62山陽形

C62山陽形

付属品

付属品

ナンバープレートを除く付属品です。「ゆうづる」のヘッドマーク(給水温め器ごと交換)やスノープロー、重連用カプラーなど標準的なパーツです。
変わっているのが交換用の煙突です。装着済みの短い煙突ではなく、標準的な長さの煙突が付属しています。
D51長野式集煙装置でも、こんな感じで普通の煙突も付属していてほしかったなァ…。

煙突を交換してみたところです。

短い煙突
短い煙突(初期装備)
次の写真と比べると、一層短く感じますね。
通常煙突
通常煙突(パーツ交換)
製品のケースのウレタンは、短い煙突がぴったり収まるサイズなので、通常煙突に交換する場合はウレタンを加工したほうが無理なく収まるかもしれません。これは未確認です。

「ゆうづる」ヘッドマークを付けたところです。
黒い車体にオレンジ色がよく映えて、キリッとアクセントが効いた印象です。

ヘッドマーク装着

C62が現在のシリーズになってから、常磐形が発売されるまで10年以上かかりましたが、期待通り商品化されたのは喜ばしいです。
特定機としてガッツリ作りこもうと、パーツなどを用意して待ち受けていたという方もいらっしゃるかもしれません。
さて、次はまた3年後でしょうか。今度は汽車会社でしょうかね…。


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