Nゲージ蒸気機関車2018年のメモ>2018.9.6

D51 200(KATO)

D51 200

2018.9.6/2018.10.20

2017年、本線上に復活したD51 200号機です。
D51の復活運行機はD51 498でおなじみですが、C57との重連で列車の先頭に立つD51 200の姿を見た時には、やはりじーんときました。
といってもテレビで見ただけですけど…。


KATOのD51のバリエーション追加は、一見いくつかのパーツを変更しただけのように思えますが、実際にはそのつど相当多くの部分に手が入っていたりします。
今回のD51 200も、上廻りは丸ごと作り替わっているような感じです。

D51 200も標準形(量産形)に属しますので、従来の「2016 D51標準形」とも比べてみました。
D51 200は、量産形の中でも試作的な要素を残す少数のグループです。ただ製造当初から変わっているので、現在その特徴は薄れていると思います。

いつもそうですが、記載している感想はすべて筆者個人のものですのであしからず。

D51 200

D51 200 2018年発売
(拡大写真)

特別企画品である、D51 200+35系<SL「やまぐち」号>6両セットに含まれているものです。単品の発売も予定されています。

D51標準形

D51標準形 2012年発売
(拡大写真)

こちらは無印の標準形です。KATOの新系列のD51の中で、唯一ライトの消灯機構を持っています。

私の買ったD51 200、ボイラー部が少しこちら側(公式側)に傾いているんですよね…。
外側を見てもプラパーツ同士の組み合わせはぴったりなので、ダイキャスト自体が曲がっているか、軸受けに何かあるのかもしれません。でも走りは普通によいのでダイキャストとも考えにくいです。後日ゆっくり調べます。
というわけで、傾いたまま撮影していましてすみません。

D51 200 非公式側
D51 200 前方から

この角度から見ると冷却管の歪みが少々目立ちます。

KATOの特定機は、少数の例外を除き、すべてナンバープレートが取り付け済みとなっていましたが、今回はユーザー取り付けに変更されています。黒ナンバーと赤ナンバーを選択できるようになっているためだと思います。
その代わり、ナンバーは以前のC62 東海道形等と同じく、道具を使わずに指でもぎ取れるタイプなので、比較的手軽に取り付けられると思います。

市販のNゲージで赤ナンバーのD51は珍しいような気がして、赤ナンバーにしてみました。

煙室扉まわりの特徴

D51の煙室扉には、機体によって若干の大小の違い(見え方?)があるように感じられ、D51 200は小さく見える一機だと思います。
これは何らかの手段で表現を作り分けてほしいと思っていました。どうでしょうか。

D51標準形
D51標準形
D51 200
D51 200

実際には扉の大きさは同じなのかもしれませんが、模型も微妙に扉が小さく見えるように工夫はされています。
扉が小さく見えるというか、扉の外側の煙室枠が広く見えるようになっているといいますか。微妙ですけど…。

D51標準形
D51標準形
D51 200
D51 200

ただ、ナンバープレートの位置も下がっているので、その影響で(ナンバープレートが目だとすれば)顔が広く見え、大きさの感じは相殺されているかもしれません。
個人的にはもっとがっつりデフォルメしてもよいように思いましたが、メーカーも200号機の感じの違いに注目して、細かく表現を変えていることがわかりました。

実際にはこんなに異常拡大で見ることはなく、とても小さい前面です。

D51 200

ほか、デフが薄型に変更されているのは最近のD51シリーズと同様です。
ヘッドマークはバネカバーごと交換して取り付けます。出荷時は未取り付けです。

その他の特徴

「2016 D51標準形」(無印)とは各部色々な違いがあります。

D51 200

D51 200
下の標準形(無印)に比べ、デフ点検口の形、ボイラー側面の3個のステップの位置、砂撒き管の流れ方、逆転器のカバー、そしてモーションプレートの形状など多数の違いがあります。

このタイプのモーションプレートは、新系列のD51では初めてです。一方1/140の旧系列はすべてこれでした。

D51標準形

D51標準形
最近の製品と比べても何ら見劣りはしませんが、このころまだ先輪のスポークは抜けていませんでした。スポーク先輪は別売されているので簡単に交換できます。

D51 200
D51 200
キャブ下の分配弁〜渦巻チリトリ周辺の配管は、従来の標準形とは作り変えられています。
コンプレッサーの空気チリコシの位置や、ドロダメの位置も変わっています。ドロダメは火室下部側面から前方下に移動し、従台車前方のイコライザー付近に付いています。

火室下部はピンク色??に塗られています。ちょっと色あせた感じの赤、という表現でしょうか。

D51標準形
D51標準形
無印の標準形です。やはり最新製品と比べても見劣りはしません。なお洗口栓(ボイラー上にいくつか見える丸い口)の形も両者異なるものになっています。
D51 200

D51 200
フード付きの後部ライトとテールライトが付き、右後部のステップにはよく自主工作される暖房ホースがぶら下がっています。
D51 200のテンダー台車はもともとこの形ではなく、「なめくじ」同様だったのですが、途中で取り替えられています。大きな特徴がなくなったのがちょっと残念な気もします。

D51標準形

D51標準形
従来の標準形のテンダーです。後部ライトは付いていますがシンプルな形です。

D51 200

D51 200
D51シリーズのATS車上子も、新しい形態・ディテール表現になりました。これは先に発売されたC57 1次形と同じパーツです(テンダー内ダイキャスト部とその底板が共通)。
復活したD51 200はテンダー台車間と、ドローバー下部に別種の車上子が設置されています。
テンダー台車の軸箱にはATSの車軸発電機も表現されています。

D51標準形

D51標準形
従来のD51のATS車上子です。抜き勾配のため台形の枠になっているのがちょっと不自然でした。ただ、D51は台車の間隔があまり広くないので、C62などに比べると気にならないほうだったと思います。

D51 200
D51 200
実機の形態によるものですが、発電機はC57のようにボイラー上部中央に横置きされました。
個人的には復活した実機において一番残念だった形態の変化なのですが、まあこれはこういうものとして見ています。現代の本線を走らせるためですものね(あまり、深く理解していませんが)。
D51標準形
D51標準形
2機の発電機がボイラー片側の前後に並んでいる、一般的なものが模型化されていました。清缶剤挿入装置が付いていました。
D51 200
D51 200
グレー(銀色)のハンドレールは最近の製品にならって樹脂製です。反射板ハンドルの角度が標準形とは違う位置にセットされているなど、同じように見えるところもちょっと手が入っていたりします。
D51標準形
D51標準形
ハンドレールは金属製だったため、樹脂のような曲がりがありません。その代わり取り付けステーの部分がやや大きくなっています。
D51 200
D51 200
実物はシールドビームのため、点灯時の様子が電球式とは異なります。模型もそれを微妙に表現しています。
D51 498
D51 498
こちらは昨年リニューアルされたD51 498です。D51 200の光り方の違いがわかります。

やまぐち号重連

前がKATOのD51 200、後ろがトミックスのC57 1号機です。両機の走行速度は少し違うのですが、重連走行は結構可能です。お互いがお互いの負荷になる形で、一方が押されて(引かれて)踏ん張り・もう一方が押し(または引き)という格好で走っているのだと思います。線形によっては脱線したり、うまくいかなかったりすることがあるかもしれません。

D51 200はずっと前から梅小路にあったのに、特定機として製品化されないことを不思議に思っていました。マイクロエースも製品化していません。
やっぱり、再び本線を走るというのは、とても大きい舞台が用意されたことになるのでしょうね。


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