Nゲージ蒸気機関車2011年のメモ>2011.12.26(500系新幹線)

500系新幹線

500系

2011.12.26

新しさの象徴のようだった500系も、模型が発売されてから10年以上経ちます。
買った時期は離れていますが、KATO製品とトミックス製品が手元にあるので、その2種を並べました。


500系は好きな電車なので、時間的に許されるときは選んで乗ったりしていました。しかし、詳しい知識はありません。

全体(521+525)

手持ちのトミックス製品は3両の基本セットなので、その順番に従って1号車+5号車になっています。

KATO KATO 
(拡大写真)
1998年の購入品です。
トミックス トミックス 
(拡大写真)
2011年の購入品です。

拡大写真が無駄に横に長くてすみません(3000×400ピクセル)。
KATOのほうは初回購入品なので、現在とは細かい部分が違う可能性がありますがご容赦ください。このページで注目している、車体構造と形状には変化がないと思います。

側面の全長は先頭車で2mm、中間車で1mm程度、トミックスが長いようです。実物に比べてどちらがどうなのかはわかりません。車体が長い電車なので、ぴったり並べてみない限り違いはわかりません。

先頭部

KATO
KATO (拡大写真)
トミックス
トミックス (拡大写真)

ぱっと見ると見分けがつきませんが、よく見ると先頭部の顔つきや部品分割、塗装表現などに色々と違いがあります。
塗装は全体にKATOがコントラストが高く、トミックスは柔らかい感じです。青色部分の色彩はKATOがマゼンタ寄り、トミックスがシアン寄りという感じです。

極端に拡大しても特別な粗が見えてこないのはすごいです。小さなNゲージとは思えません。

先頭部側面

真横から見たところです。

KATO KATO
トミックス トミックス

部品の分割方法が両者ではまったく異なります。どちらが目立たないかは見る角度によって違いがあります。
上下の分割ラインが、トミックスでは概ねスカート上の深い溝に沿っているのに対し、KATOでは台車前方で階段状に分割されています。
ほか、トミックスでは上部の青い部分が連続した別パーツですが、KATOは黒い風防の直後に分割線があり、その後方の屋根が別パーツになっています。

それぞれ、過去に直面した問題や経験が元になっているのかもしれません。

先頭部 ライト点灯

KATO
KATO (拡大写真)
トミックス
トミックス (拡大写真)

ブルーの鼻先が、トミックスでは先端ぎりぎりに来ていますが、KATOでは少し先端から離れている感じ。
そのブルーの先端部は、トミックスでは部品分割のためグレー部分と段差がありますが、KATOは印刷なので段差がないという違いもあります。
逆にKATOでは風防の後方に分割の段差があるのに対し、トミックスは継ぎ目がなく連続的な曲面になっています。

風防の側面部の青ラインの状態にも、部品分割式か印刷式かの違いがあり、メーカーによる構造・表現の違いは興味深いです。

普段注目している点がどこかによって、どちらがご存知の500系に似て見えるか、意見は分かれると思います。ちなみに私にはどちらでも十分すぎます。

屋根上

KATO
KATO (拡大写真)
トミックス
トミックス (拡大写真)

屋根上の滑り止めの部分は、KATOではグレー塗装で表現されています。N700系も同様の表現になっています。上方から見たときのアクセントを重視しているようです。
トミックスは色分けはせず、少し段差をつけたシボ加工で表現しています。
このへんも良し悪しではなく好みによるものと思います。実物の屋根は一様に汚れてしまい、どちらとも取れないことがあります(それにしても何であんなに汚れちゃうんでしょう?)。模型的な表現としてどちらがお好きかということになると思います。

翼形パンタグラフ

KATO
KATO
パンタ本体は銀色のプラ、碍子は白色の別パーツです。
トミックス
トミックス
パンタと碍子はグレーのプラで、角の1箇所の碍子は白色の別パーツです。

垂直なパンタ支柱の側面についているギサギザの模様が、音もなく飛ぶ鳥の羽の構造にヒントを得たと報じられていましたが、その後の新幹線電車で採用されないのを不思議に思ったものでした。 もっとよい方法が確立されたということなのでしょうか。

正面

KATO
KATO
トミックス
トミックス

両者の顔つきにはそれぞれの特徴がありますが、どちらも非常に巧みな分割になっています。設計が大変そうです。
世の中にはこういうものをフルスクラッチする方までいらっしゃるのですから、まったく恐れ入ります。

連結部

KATO
KATO
幌枠同士で連結するダイヤフラム・カプラーです。外幌はないのでN700系のような連結の複雑さはありません。
トミックス
トミックス
トミックスの新幹線で一般的なフック・リング式の簡易連結器と、可動式幌枠です。

R315のカーブ外側の様子です。

KATO
KATO
トミックス
トミックス

在来線の客車や電車では、模型の連結部が大きく離れているのは当たり前のことになっていますが、新幹線に限っては各社とも連結部に工夫をこらして、編成全体の一体感を保とうとしています。
やっぱり、模型メーカーにとっても新幹線は特別な電車なのでしょうか。

下記は直線部分での連結の様子です。

KATO
KATO
トミックス
トミックス

窓まわり

KATO
KATO
トミックス
トミックス

窓ガラスの平滑度はどちらもよく、はめ込みの具合も同等です。トミックスでは前方ドアの窓に銀色の枠が印刷されています。

特異なスタイルと「500」系という名称から、自分の頭の中ではいつの間にか、500km/hぐらい出そうな気がしていました。

KATO+トミックス

500系はトミックスもKATOも、車両だけの基本セットのほかに、レールやパワーパックも含めたトータルセットとしても用意されています。
KATOはどちらも4両編成ですが、トミックスではトータルセット(ベーシックセット)が4両なのに対し、車両だけの基本セットは3両となっていて、構成が異なります。


●比較した模型について


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