Nゲージ蒸気機関車2013年のメモ>2013.3.10(EF60)

EF60

手元にあった2社のプラ製品です。ほぼ最新仕様のトミックス製品と、10年以上前に発売されたKATO製品です。
そのためEF60のメーカー間比較というより、新旧の仕様比較という感じになってしまいました(そんな比較、このサイトにはいくつもありますが…)。
なお過去には学研からもプラ製品が出ていました。

2013.3.10


全体

並び順は発売順です。各社何タイプか発売されていますが、一般色同士を並べました。

KATO全体

KATO EF60 一般色
(拡大写真)

2001年製品です。このシリーズの初回は、1999年発売の特急色です。

トミックス全体

トミックス EF60 0形(2次形)
(拡大写真)

2011年の製品です。

大きさがかなり違いますが、同じ距離から撮影しています。
KATO製品は、当時(2000年前後)の同社EF65と同形の長い動力ユニットであり、外観の作りも同様です。
マグネ・マティックカプラーNo.2001のLタイプが標準指定でしたが、出っ張りすぎるので、これは取り付けピンをカットして後方にずらしました(短いSタイプも使用可能ですが、2種セットのうちSばかり減るので)。

トミックス製品は、前面手すりや解放テコなどが別パーツ化されている、現在一般化した仕様です。塗装の状態が大変良好です。カプラーは付属のTNをそのまま取り付けたものです。ちなみに純粋なマグネ・マティック相手なら、TNも無理やり手で連結できます。

少し上方から。

KATO

KATO(拡大写真)

トミックス

トミックス(拡大写真)

正面から

KATO前面 トミックス前面
KATO トミックス

これら写真は異常拡大のため、実際の模型の印象とはそもそも違いますことをご了承ください。画面から5mほど離れてご覧いただくといいかもしれません…。

両社まったく異なる顔つきです。上廻り・下廻りの幅のバランスも違いますが、窓より上側の空間配分が特に異なります。
最近のKATOはEF65などで正面窓の中央ピラーを大変細く作っていますが(そのためHゴムが車体側にモールド)、この頃は広いです。EF81とあまり違いがありません。
トミックスのヘッドライトには縦縞のレンズカットが表現されています。これは具合がよく、マイクロエースの蒸機の縦縞のような異物感はありません。

前方から

KATO
KATO 当時は信号炎管と避雷器はユーザー取り付けでした。特急色にはマグネット式のクイックヘッドマークがすでに付属していました。
トミックス
トミックス カプラー解放てこは取り付け済み、前面手すり・信号炎管はユーザー取り付けです。避雷器は別パーツですが取り付け済みです。

室内色はKATOがグレー、トミックスが薄緑です。
ライトの点灯色は、オーバーに書けばKATOがオレンジ、トミックスが黄緑色といった感じです。

運転席付近を上方から。

KATO
KATO ホイッスルは屋根と一体モールドです。
トミックス
トミックス ホイッスルは別パーツのユーザー取り付けで、信号炎管とホイッスルには予備がやたらたくさん入っているのでありがたいです。

プロトタイプの違いから、運転席側面窓の形式が両者で異なります。

真上から

左側を大体そろえてみました。全長の違いは5〜6mmといったところです。

KATO

KATO

トミックス

トミックス

余談ですが、なぜか真上から撮るときだけは、レールがないほうが車両同士の形を比べやすいような気がしています。
蒸気機関車の比較コーナーで、真上からの写真がレールに載っていないのはそのためです。

側面〜屋上

KATO KATO
トミックス トミックス

どちらも室内が薄緑色です。トミックス製品はモニターにHゴムがきれいに入り、ガラスも入っています。KATO製品も現在のEF65などではそうなっていますが、この頃はまだです。

台車・下廻り

KATO台車 KATO
トミックス台車 トミックス

旧規格のKATOでは、台車中心の距離が長かったのですが、各台車の軸距離は逆に短くなっていました。
車輪はいずれも銀車輪で、どちらにも丸穴の並んだプラ製の輪心パーツが入っています。

動力ユニット

KATO EF60 KATO(EF60 一般色)
同じ時期のEF65と同じユニットです。これは一般色のため、正面部中央のヘッドマーク用マグネットがありません。
側面窓から見える緑色の目隠し板は、ダイカスト側面の凹みにはめ込まれています。
トミックス台車

トミックス
こちらも現在の同社EF65と同じユニットです。
前後の上部にある四角い穴の中にチップLEDがあり、それを屋根裏のプリズムでライトまで導いています。

両社ともスカート等の特徴の違う部分には別のパーツが使われています。丸ごとスポッとEF65と入れ替えて一丁あがりというわけではありません。

トミックス 車体内部 なお、トミックスでは薄緑の目隠し板がボディー側についており、透明ガラスの内側にぴったり重なっています。

時代の差はありますが、両社ともフライホイール搭載で滑らかな走りです。トミックスは大変静かで、するすると安定した走りです。 KATOはモーターの上昇音がかすかに乗り、重量感のある加速フィーリングです。どちらにも好まれる方がいらっしゃいます。
なおいずれも動作音には個体差が結構あるようです。

車体総重量は、比較写真のようにカプラーを交換した状態で、KATOが89.8g、トミックスが88.5gでした。ほとんど同じです。


●比較した模型


「Nゲージ蒸気機関車」トップページに戻る