Nゲージ蒸気機関車2016年のメモ>クモハ52

クモハ52(マイクロエース・KATO)

52系(奥・KATO、手前・マイクロエース)

2016.3.15

作りやすいところと作りにくいところが混在し、模型工作の題材としてなかなか魅力的な電車です。
GMの板キットが昔から存在し、今では鉄道コレクションにも存在します。
マイクロエース製品とKATO製品のみ手元にあるので、それぞれのクモハ52を並べてみました。双方プロトタイプが異なるので、本当に並べただけになっていますけれども。


いずれも青+クリーム塗装で飯田線仕様となっています。

クモハ52001

クモハ52001(マイクロエース)
(拡大写真)

2003年の製品です。もう13年経ってしまいました。

クモハ52004

クモハ52004(KATO)
(拡大写真)

2005年の製品で、いわゆる飯田線シリーズのひとつです。

マイクロエースの4両セットは両端がクモハ52(一端はモーター付き)、KATOは一端がクモハ52(モーター付き)で他方がクモハ54です。
そんなわけでモーター車同士を並べることになってしまいました。しかも奇数車と偶数車ですがご勘弁ください。

マイクロエースは小窓の1次車、KATOは2次車なのでもともと窓割りは異なります。小窓がずらりと並んでいる1次車の姿は現在の電車を見慣れていると面白いですね。16.5mmゲージ向けにペーパー車体で作った方もいらっしゃると思いますが、窓抜きが大変だったのではと思います。

KATOのクモハ52004は張り上げ屋根なので、クモハ52001とはグレーの屋根との境目が異なります。

前方から

クモハ52001
クモハ52001
クモハ52004
クモハ52004
クモハ52001
クモハ52001
クモハ52004
クモハ52004

プロトタイプが異なるので形態が違うのは当然ですが、メーカー特有の差異もあり、部品構成や寸法の決め方の違いが非常にたくさんあります。
窓寸法、ライト、腰の高さ、連結器、プラ量産品にも色々な作り方があることが面白いと思います。

テールライトのあたりは難しいのでしょうね。「えーい、もうこれで行こう!」という割り切りがどこかであったでしょう。
写真ではよくわかりませんが、クモハ52004は窓ガラスの平滑性が大変よいです。

正面から

クモハ52001 クモハ52004
クモハ52001
クモハ52004

色んな意味で一番印象に残るところ。
適切な感想を書こうと何度も書いては消してを繰り返したのですが、私の国語力ではどう書いても収束しそうにないのでやめました(笑)。すみません…。

戦前の電車ですが、元々は床下まで曲面のカバーで覆われた、とても未来的な形態だったのですよね。

パンタグラフ

クモハ52001
クモハ52001
クモハ52004
クモハ52004

マイクロエースの白っぽい電気配管は色差しではなく、妻面まで続く別パーツになっています。

クモハ52001+52004

左がクモハ52001、右がクモハ52004です。パンタグラフを畳んで並べたところです。最近の模型のパンタはきれいに水平に畳めるのですね。

パンタグラフと関係ありませんが、両者の幌の高さが全然違うのでちょっとびっくり。実物に比べてどちらがどうなのかはわかりません。

屋根上

クモハ52001

クモハ52001
信号炎管は別パーツのようです。

クモハ52004

クモハ52004
ベンチレーターのゲート位置が工夫されているようで、表側にランナーの切り口がまったく見えません。

後方から

連結面です。

クモハ52001 クモハ52004
クモハ52001
クモハ52004

クモハ52001(マイクロエース)のカプラーは一般的なアーノルドで、トミックスのTNカプラーやKATOカプラータイプBに交換可能でした。
クモハ52004(KATO)は密連形(電連なし)が装着されています。

台車

クモハ52001

クモハ52001
ブレーキシューは一昔前の表現で、タイヤの脇ではなく手前側にあります。
台車が外れているように見えるかもしれませんが、そうではなく、この個体は若干向こう側に傾くクセがありました。

クモハ52004

クモハ52004
コロ軸箱の外見は、電車でも蒸気機関車でも同じなのですね。

床下

モーター車のため床下は簡略表現されています。特にクモハ52001(マイクロエース)は床下動力部が大きくて苦しかったようです。

クモハ52001

クモハ52001(マイクロエース) モーター車
主抵抗器は銀に塗られています。

クモハ52004

クモハ52004(KATO) モーター車

クモハ52002

参考までにモーター車以外も並べてみました。

クモハ52002(マイクロエース)
マイクロエースのもう一方の先頭車です。

クモハ54119

クモハ54119(KATO)
KATOのもう一方の先頭車です。

古くなってきたマイクローエース製品も、色んな意味で心に残る模型でして、国語力不足によりあまり語れないのが残念です。
ちなみにマイクロエースのいつものキャッチコピーも「飯田線 スカ色!」という、必要最小限の表現でした。

マイクロエース
マイクロエース 国鉄52系 スカ色 4両セット

KATO
KATO クモハ52004+クモハ54100 飯田線 4両セット

GMのエコノミーキットにも昔から流電52系がありましたが、あれの塗装済みキットがあったらなぁ、などと思います。
普段真っ黒な蒸機ばかり組み立てていると、基本的なマスキングも面倒に感じてしまいまして。電車で複雑な塗りを行われている方には怒られそうですけど…。


●比較した模型について


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