Nゲージ蒸気機関車2011年のメモ>2011.6.11

Mr.カラー つや消しブラックの謎

蒸気機関車の模型やレイアウト工作がお好きな方なら、「つや消し黒」はよく使う塗料でしょう。
つや消し黒にも色々な塗料がありますが、Nゲージの場合はプラ素材も多いので、Mr.カラーの「No.33 つや消しブラック」はよく使われていると思います。


Mr.カラーは昨年までにビンの形が変わっていますが、この頃から「No.33 つや消しブラック」の性質が変わったように感じていました。
同じように塗っても塗装の状態が粗く、以前のように表面が滑らかになりません。Nゲージのように小さい模型では影響のある違いです。薄めた塗料を見ると、何かが溶け切らずに残っているというか、細かいツブツブが凝集しているように見えます。

当初は本当に塗料自体が変わったのか確証がなかったため、希釈方法や塗り方などをずっと試してきましたが、以前と同じにはならないようです。通常より相当に薄めて時間をかけて重ね塗りしても、同じ結果を得るのは難しいです。

ふだん吹き付けをするのと同じ濃度にして、フィルムケースの壁を伝わせてみた様子をご覧にいれます。
参考までに、同系の塗料であるガイアカラーのフラットブラックと比較してみました。どちらもレベリングうすめ液で希釈したものです。

Mr.カラー No.33 つや消しブラック
(2011年購入品)
ガイアカラー No.012 フラットブラック
(2011年購入品)
Mr.カラー2011年品 ガイアカラー2011年品
↓Mr.カラー フィルムケースに伝わせた直後 ↓ガイアカラー フィルムケースに伝わせた直後
Mr.カラー びんに伝わせた直後 ガイアカラー びんに伝わせた直後
↓Mr.カラー その10秒後 ↓ガイアカラー その10秒後
Mr.カラー 10秒後 ガイアカラー 10秒後

これは2011年現在の話でして、Mr.カラーのつや消しブラックも、少なくとも2年前までは同様に滑らかでした。
「つや消し黒」にどんな状態を求めるかは人それぞれなので、今のMr.カラーの感じのほうが好きだという方もいらっしゃるかと思います。昔よりもざらざらした感じが出るので、現役末期にススにまみれてガサガサになっていた蒸機のベースや、ストラクチャーには似合うかもしれません。

素で知らなかったのですが、今はクレオスのフラットベースに、粗さの違う種類があるのですね。
教えてくださった方、ありがとうございます(フラットベースに新製品があるなど、全然注意を払っていませんでした)。
・C30 フラットベース(以前からあったもの)
・C188 フラットベース あらめ ラフ
・C189 フラットベース なめらか スムース
もしかして、光沢ブラックにC189(なめらか)を加えれば、以前のつや消しブラックと同様の結果になるのかもしれません。ちょっと期待します。

なおガイアカラーのフラットブラックは、蒸気機関車の塗装にはかなり使い心地のよい塗料です。Mr.カラーと混色もできるので同じように使えます。隠ぺい力が強いため、十分薄めてもさほど塗り重ねずに黒くなってくれるので、塗装時間も短縮できます。 塗料が届きにくいデフの影やキャブ内も短時間で塗れますし、以前のMr.カラー同様に滑らかでツブツブ感もありません。ただし「フラット」といってもあまりつやは消えておらず、半光沢に近い感じです。
現在では少し品揃えのよい模型店には結構置かれています。


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