Nゲージ蒸気機関車2013年のメモ>2013.2.14

「週刊SL鉄道模型」転車台

週刊SL鉄道模型

2013.2.14

昨年から開始されていたパートワーク「週刊SL鉄道模型」が終盤に差し掛かり、当初から注目されていた小型ターンテーブルが3号にわたって掲載されました。
定期購読はしていませんでしたが、バラで売っていますのでこの3号だけ買ってきました。


収録されていたパーツ

本誌

こういうものは初めて買いました。本誌の薄いのにびっくり。
箱の裏側にへばりついていたので、封入のチラシかと思いました。

実質、機関車の記事は数ページしかありませんが、短いなりに興味深く面白かったです。記事だけまとめて刊行してほしいです。

ガーダーと集電塔

まず1号目(49号)は「主桁とアーチ」です。
主桁のレールの長さは、私の購入品では約101.5mmでした。

いかにもオモチャっぽく見えるのは、全体が赤成型のためかと思います。
見本レイアウトの写真のように、上面をグレーに塗ると落ち着きそうですが、ガーダーの内側にでこぼこのディテールがあるのでちょっと厄介です。また、塗るときはレールの下に塗料が染み込まないように注意しないと、その下に接触している接点と絶縁されそうな感じです。

裏側

裏側には、1本のレールから2箇所ずつ接点が出ています。
これがピット中央のプリント配線に接触して給電されます。その仕掛けはピットのベースプレートにあります。

この接点の位置(円周方向の左右位置)は意外とシビアで、少しでもずれがある場合、転車台の向いている方向のレールに通電しません。私も最初はレールをぴったり合わせると通電せず、少し通電位置がズレていまして、ピットのプリント基板パターンと見比べながら調整しました。

主桁の端

端部は周囲のレールブロックの下に潜り込むようになっています。
外周のレールと位置を合わせるための締結装置やラッチはありません。目で位置を確認し、電気接点がきちんと合って動き出すように様子を見ながら合わせます。

集電塔

集電塔のアーチが付いています。これは製造元のトミックスのターンテーブルに付属しているものと同形のようです。
代わりに取り付けてみたところ、ちゃんと付きました。

天賞堂C62

天賞堂の6.5mmゲージのC62を載せるのにちょうどいい長さです。
通常の市販品であれば、いくつか買って色々改造してみたいところですが、今限りの雑誌なのでそうもいきません。

この値段では非独占の契約のように思えるので、そのうち単体で市販されるような気もしますが…。

2016.12.16追記 2016年12月24日に、トミックスワールド大宮で発売が予定されている、「《93543》トミックスワールド大宮 手動ターンテーブル T140-15(F)」が、これの完成品のようです。

2号目

次は2号目です。
レールブロック・エンドブロック・中間ブロックだけで、何となく地味な感じがします。
しかしこれらはきわめて重要なうえ、予備が1個もないので壊さぬよう注意が必要です。

トミックスのターンテーブルは、3個ずつまとまったレールブロックですが、これは1ピース単位です。

3号目

最後の3号目です。
ピットのベースプレートとレールブロックの取り付けネジ、プラスドライバーのセットです。
取り付けネジには4本くらいの余剰がありました。

ピット上部のグレーの部分は、非常に擦れ跡が付きやすいので、なるべく触らないほうがよいです。

ベースプレート

レイアウトのパネルの上に平らに設置する方式なので、ピット底板は通電機構を兼ねたプリント基板で作られています。
トミックスのターンテーブルは、薄型といってもトミックスレールの道床よりは厚く、周囲のレールが浮いてしまいますが、このターンテーブルは本当に平らに設置されます。

手前のフィーダーは、主桁のレールに通電するためのもので、ここからプリント配線を通じて中央部に導通しています。

中央部

その中央部の様子です。

見てのとおりです。内側のリング状の接点から、転車台の左右のレールに給電されます。さらに外周の断続的接点から、その方向のレールブロックに通電します。
中央のギャップを超えて転車台を回転させると、左右の極性が変わります。180度転回のときには感覚的に便利だと思います。外周のどこにレールを取り付けるかによって、間にギャップを挟むような位置関係になる場合、思わぬ向きに車両が動くように見えることがあるかもしれません。

周辺部

周辺部にはレールブロックがつきます。これは転車台の周囲に出ている丸い接点と接触しており、転車台が一致しているときのみ通電します。

裏側

裏側には片方の極が放射状に延びており、レジストで覆われています。転車台と一致している方向のレールに、中央から走行用電流を流すための仕組みです。
さびたりしないよう、レジストを傷つけないように注意がいりそうですね。固定しないで使う時は、厚紙などを重ねて保護しておくといいかもしれません。

内部の配線

もう一方の極は、基板の別層を渦巻き状に配線されているのがぼんやりと見えます。
ぐるっと回って180度反対側の接点に接続されています。

組み立て

組み立てといっても特別なことはありません。レールブロックと主桁を取り付けるだけです。

レールブロックの取り付け
[1] レールブロックをベースプレートの端に重ね、裏からねじ込みます。レールブロックの合いは良いです。
3箇所残す
[2] 主桁の取り付けのため、3個だけ残しておきます。
主桁の取り付け
[3] 主桁を開いているほうから差し込んで、片側を向こうのレールブロックの下に潜り込ませます。そのまま中央の穴にぴったりはめ込み、水平に回転させて手前の端もレールブロックの下にはめ込みます。

あとは残りのブロックをねじ留めします。

できあがり

トミックスの電動ターンテーブルと比べると、こんな具合です。
レールブロックのネジが表側に出ないのがよいです。トミックスの電動ターンテーブルもあの無粋なネジは何とかしてほしかったのですが。昔からこうです。
ただ、裏にネジがある方式は、レイアウトに固定してしまうと、あとで修理調整するときにいちいち面倒かもしれません。

完成(右)

カツミ シェイ いきなりカツミのHOナローのシェイを載せたところ。アーチは取ったほうがいいです。
ワールド工芸 8100 こちらはワールド工芸の8100です。9200は載りませんでした。

何か普通のを載せていませんけど…KATOのC56もC11も大丈夫です。
KATOの9600は軸はギリギリ載りますが、フランジが当たります。

DLはDE10もいけます。

KATO DD13

DD13は、方向転換用にはあんまり意味がないように見えますが、機関庫に入れるときには役に立ちますよ。

※実物は、内部に1つしかない運転台の向きを揃えるために、転車台を使ったところもあったそうです。ありがとうございます。

何でも載せてみました。


トミックス 9600(ぎりぎり可)

河合商会 B6(OK)

トレインショップ E10(OK)

ワールド工芸 C58(NG)

トーマモデルワークス Bタンク(OKOK)

KATO DD54(OK)

トミックス ED61(OK)

KATO F7 A(OK)

なお、転車台のレールをぴったり合わせたつもりでも、段差や隙間があるため、脱線しやすいものもあり、回転はできるが使いにくいというものもありました。この中にもあります。


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