Nゲージ蒸気機関車2013年のメモ>2013.4.6/2013.4.10

カーブの入り口で動輪が止まる

ほぼ自分向けのメモです。
ワールド工芸のテンダー機はテンダードライブ方式なので、動輪やロッドをよく調整し、走行中に回転が止まらないようにします。
しかし、たまに直線からカーブに移行する特定の位置で、必ず回転が引っかかるような組み上がりになることがあります。

しかも、機関部だけを指で弾いて通過させると正常なのに、テンダーで押したときに限って問題が起きたりします。
動輪がロックしたままレールの上を押されていくのは情けないので、原因がわからないときは困ってしまいます。

2013.4.6


大半は動輪やロッドの調整不足と想像しますが、そうではなく、炭水車との連結具合で問題が起きることがありますので、メモしておきます。

連結部

連結部はこのようになっています。
機関部の末端に出ているベロに横長の穴が開いており、これを炭水車の連結ピンに引っ掛けて連結します。

このベロのボイラー内の部分には錘(補助ウェイト)が仕掛けられていて、炭水車の連結部を上から押し付け、駆動輪の軸重を増す仕掛けになっています。

ベロの横長の穴は菱形に近く、直線では炭水車の連結ピンがちょうど中央を押すようになっています。曲線ではこの接触点が左右にずれます。

直線上

適当な絵ですけれども、直線ではこのようになっており、炭水車が機関部をまっすぐ押していきます。

カーブの入り口(1)

曲線の入り口では、恐らく連結ピンが中央部にとどまったまま機関部をまっすぐ押し続ける瞬間があるでしょう。それが続くと、動輪や台枠に摩擦が生じて回転が引っかかる可能性があるように見えます。

カーブの入り口(2)

カーブで連結部がスムーズにずれて台枠の姿勢が直れば、動輪の摩擦も軽減して転がりだす…のだろうと思いましたが、この絵ではどっちでもダメそうですね(笑)。

なお横穴が菱形に近いのは、曲線で機炭間隔が自然に開くようにというのが理由だと聞きました(勘違いかもしれません)。

目で挙動を追っても原因がわかりにくいものです。
ただ動輪やロッドの調整をいくらやっても解決しないときに、連結部を調整してみると直ったことは何度かあります。連結ピンや横穴の断面をよく磨いたり、連結部の角度を調整したりするうちに直ったというものです。
類似のことで、炭水車の妻板にある手ブレーキハンドルがキャブに引っかかり、カーブで動輪が止まることもありました。

従台車

ほか、従台車のバネの具合によっても、動輪の回転に影響することがあります。矢印のところにあるバネを、もう1巻だけカットしたところ、カーブの入り口で動輪が止まる症状がぴたりと収まったことがありました。
バネが強かったり、変に引っかかったりしていて、車体の向きがスムーズに変わらなくなっていたのかもしれませんし、軸重のバランスが悪くなっていたのかもしれません。

このバネは通常、「2巻ほどカット」と書かれていますが、この「〜ほど」の部分に調整の含みがあります。

なおカーブで動輪が止まってしまう原因としては、本当に回転自体の調整不足であることが最も多かったです。時間がかかって泣かされることもありますが、慣れによって何となくわかってくる部分もあり、調整の過程は嫌いではありません。


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