Nゲージ蒸気機関車2020年のメモ>2020.7.18

アクリル(HiReso/HiPerf)βテスト造形

3DプリントサービスのDMM.makeにてβテストとして行われている、ProJet MJP5600を使ったアクリル造形を利用してみました。
同社にて、これまでのProJet 3500HDMaxのアクリル造形が終了していくことに伴う、後継サービスのようです。

2020.7.18


ProJet 3500HDMaxによる造形サービスを個人に対して行っている業者はいくつかあり、私も利用したことがありました。
ただ、ここ2年ほどは自前の安物プリンターしか使っておらず、造形サービスの現状はよくわかっていません。

テストデータ

今すぐ造形したいものがあるわけではなく、手元の3Dプリンターを購入したときに作ったテストデータを送って造形してもらいました。
もうちょっと、ましなものにすればよかったと今になって思います。

円筒形の表面、垂直な壁・水平な壁の滑らかさ、リベット・細いラインモールド・細い溝の状態を知るためだけのものです。
長さは3センチ程度の小さなものです。

DMM.makeでは、「アクリル(HiReso)」と「アクリル(HiPerf)」の2種があり、積層ピッチの違いが明記されています。機材は前者がMJP5600、後者がMJP2500とのことです。
両方を注文してみました。次の写真は黒で塗装したものです。

アクリル(HiReso)

たぶん素材名「アクリル(HiReso)」による造形物です。MJP5600の積層ピッチ13μです。

側面に残る積層痕は非常に細かいです。面によって多少のばらつきがあります。

アクリル(HiPerf)

たぶん素材名「アクリル(HiPerf)」による造形物です。MJP2500の積層ピッチ16μです。従来の3500HDMaxの最高精細に相当します。

造形価格はHiResoより少々安いです。

なぜどちらも「たぶん」が頭についているかというと、見る面や角度によっては、細かさが逆ではないか?などと思えるところもピンポイントにあるからです。
とりあえず、納品の時の袋に書かれていたとおりに記載しました。それしか根拠ないのですが、ホントに合っているのかしら(笑)。

HiResoとHiPerf

普通の距離で実物を見ると、極端に大きな違いがあるわけではないです。

気の付いたこと

塗装前

これは塗装前です。

白っぽく見えるのは、ワックスサポートとの境界面が細かいザラザラになっているためです(硬いものでこすると、荒れた部分のアクリル素材が粉になって落ちてきます。その感じはHD3500Maxのアクリル造形と同じです)。

素材自体はかなり透明に近いようで、水に浸けると、ザラザラのない天面はきれいに透き通ります。

ちなみに、この3センチ程度の大きさのものを注文した価格は、2個で5,000円ぐらいでした(HiResoが3,000円台、HiPerfが2,000円台)。
ある程度の大きさの造形を注文すると、個人用の光造形プリンターが買える値段を超えますので、そこは注意です。私このあと何か本格的に注文しようと思い、データは送ったものの、見積もり価格を見てショックでやめました(笑)。

どうにもサポートを付けにくい複雑な造形や、0.1mm単位の正確な寸法が必要なパーツの造形には強みがあると思います。個人的には今後の発展をかなり期待している造形方式です。

2020.8.17 その後
「アクリル(HiReso)」のほうですが、前述のように素材が柔らかく、細い部品や薄い部品がきちんと造形できないことがあったようで、2020年8月17日より別な素材に変更されました。今度は黒色となっています。
「アクリル(HiPerf)」は従来どおりのようです。

2020.9.12 さらにその後
「アクリル(HiReso)」の素材が変わって再スタートしましたが、9月15日(予定)をもってこれらのβテスト造形は終了し、今後は利用できなくなるようです。HD3500Maxの代替がうまくできなかったようです。


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