Nゲージ蒸気機関車2020年のメモ>2020.11.5

ローカル線の小形駅舎(KATO)

KATOから発売された木造の小形駅舎です。トミックスに古くからあった木造駅舎に相当する位置付けの商品かと思います。
何となく似てはいますが(実際に意識はしたかもしれませんが)、全体の味付けはそれぞれ結構異なります。


付属パーツを何も付けていない素の状態です。ホーム端部が両側にセットされています。

小形駅舎 前から

KATOの一連のローカル建築物に合わせ、外壁がこげ茶色となっており、明るいトミックス製に比べて重々しい感じです。
かつての鉄道省工作局規格3号形がモチーフとのことです。

付属パーツ

付属パーツです。別売の「ローカル線の対向式ホームセット」「ローカル線の駅構内パーツセット」にも同じものが入っています(駅構内パーツセットにはそのほかのパーツも入っています)。
このうち改札・ホームの柵と、壁の駅名板に関しては、駅舎の該当位置に取り付け穴が開いているので、そのまま差し込めます。他も必要に応じて穴を開けて取り付けたり、接着したりして使うのは構わないと思います。

付属ステッカー

付属ステッカーもホーム等と共用で、別売の「ローカル線の対向式ホームセット」「ローカル線の駅構内パーツセット」にも同じものが入っています。

同時発売された別売パーツの「ローカル線の対向式ホームエンド」のスロープと、「ローカル線の駅構内パーツセット」に含まれているポストと電話ボックスを取り付ければ、ほぼトミックスの木造駅舎と同スペックになります。
ポストと電話ボックスは、ベース板の裏側にある予備穴を、0.6mmおよび1mmのドリルで貫通させれば、差し込んで取り付けることができます。

これらのトータルコストは、小型駅舎3,400円+ホームエンド1,000円+駅構内パーツセット1,500円=5,900円(+税)となりますが、必要なものだけ買えばよいのですよね。ポストや電話ボックスなども、好きな形のものを工夫して自作することもできるでしょう。

トミックスの木造駅舎と

KATO製品に、トミックスの標準と同等のパーツを取り付けて並べてみました。
実際に製品同士を比べてみると、似ているところもありますが、思ったほどでもなく、作りも印象も結構違うかなという気がします。

KATO

KATO

ポストの土台だけ自分でグレーに塗りました。

トミックス

トミックス

ポストと電話ボックスは標準装備。売店があります(周囲のカラーパウダーは別に撒いたもの)。

KATO

KATO

ホーム側に差し掛け屋根があります。ホームはユニトラックの形に合います。

トミックス

トミックス

KATOの電話ボックスとポスト

KATOの電話ボックスとポストは既定の位置に取り付けたのですが、土地が狭いので、冷静に見ると結構危ない位置(笑)。
足を滑らせたら1.8m下に転落してしまいますね。せめて入口を横に向けて付ければよかったかも。

表現としては、トミックスは全体的に彫りが深いのに対し、KATOはどちらかといえばフラットな感じでしょうか。
KATOは壁面もそうですが、ホームのブロックなどタイルを張り付けたようで、新品といった感じです。

KATO
KATO
外壁木部は平滑なプラの地です。窓枠は外壁とツライチで、光沢のある茶色に塗られています。
トミックス
トミックス
外壁木部にはシボ加工のような細かい模様が付けられています。窓枠は無塗装で外壁よりやや引っ込んでいます。
KATO
KATO
トミックス
トミックス

モールド表現については良し悪しというより、やはり表現の差であって、使う方の好みや一緒に使う他の建物・車両などとのバランスによってもマッチするものが変わるかと思います。
そもそも同一の実物をそのまま模型化したものではありませんね。

土台から外したところ

KATO(右)、トミックス(左)とも、駅舎を土台から外すことができます。トミックスは単体でレイアウトの地面に置いて使えます。

KATOは建物にホームや土台の一部が付いてくるため、単体で使いたいときにはさらに工夫がいります。底のツメを外せば建屋だけを取ることはできますが(床はなくなる)、その先は個人の責任です。

駅舎を外した土台

残ったホーム部の土台です。KATO(右)の矢印の部分は、別売の照明キット(後述)を取り付ける際に切り取って、配線を通します。

間取りは次のようになっています。
一方をあとで撮り直したため、写真のサイズ感が違っていまして申し訳ありません。

KATO
KATO
トミックス
トミックス

ついでにKATO製品の分解の様子です。

説明書には屋根の外し方が書かれていますが、なぜかその方法ではびくともしませんで、私は次のようにしたほうが簡単に外れました。ただ説明書の方法とは違いますので、思わぬ破損を招くのかもしれません。

屋根の両端から力を加える
1. 屋根の両端を内側に押し込むように力を加え(角の雨樋を破損しないかちょっと不安)、
片側にずらして外す
2. そのまま片側にずらすようにしたら、偶然外れたので以後この方法のまま…。
屋根を外したところ

屋根と差し掛け屋根を外したところです。白い幕板はまっすぐ上に引き抜いて外せます。
茶色の部分から分離できるので、自分で塗装するときにも便利かもしれません。

幕板を外したところ

大体このへんまでは楽にばらばらになります。これ以上分解しないようにともあります。

照明キットの取り付け

適当に進めているのがもろバレですが、分解ついでに別売の「ローカル線の小形駅 照明キット」を付けてみました。

照明キットの中身
照明キットの中身です。短いレールや、おなじみのターミナルユニジョイナーが入っており、ちょっと想像と違う構成でした。
説明は、小形駅舎の説明書に書かれています。
接点を付ける
3枚の基板に集電シューを差し込みます。
レールに取り付け
レールに基板3個とターミナルユニジョイナーを差し込みます。
駅舎に組み込み
あらかじめくりぬいておいた床の穴にコードを通してから、照明のLEDを下にして天井に置き、白い幕板で上から押さえます。

電源につなげば点灯します。壁が透けるかと思いましたが、目立つ光漏れはないようです。
(写真でパワーパックの横にある給電スイッチは、必須ではありません)

通電・点灯

点灯の様子

なかなかいいですね。人形なんか置きたくなります。

なおトミックスの木造駅舎には、トミックスの建物照明ユニットが付けられます。

駅という製品は、色々な情景が浮かんできて、よいです。
手元にあるだけで、何かレイアウトを作りたくなりますし、自分好みに手を加えたり、塗装したりしていくのも楽しいかと思います。

小形駅舎とC12


まったくの余談

トミックスが木造駅舎を出す前、トミーが初めて販売した駅は、バックマンのパッセンジャーステーションかと思います。

バックマン パッセンジャーステーション

こういうものだったのですが、

バックマンとトミックスの小型駅

これ本当に小さいのです。駅舎の土台部分など、5センチ×7センチしかありません。
まさに小形駅です。

F9と旅客駅

しかし、最初から人形がたくさんついていて、駅の情景がちゃんと形作られていて物語も感じます。

この頃のバックマンのストラクチャーにはちょっとオモチャっぽいところもあって、その楽しさがとても好きでした。

何だかわからない記事のまま終わりますが、小形駅はいいですよ(笑)。


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