8620のデフなしはぜひ欲しいもののひとつで、KATOの8620も発売直後から多くの方が加工されています。
ひょっとしたら来年のKATOのカタログに、早くもデフなしが掲載されないかな〜と期待していましたが、ありませんでしたので(笑)やりました。
まずはランボードの水平部に沿って、ズバッと一直線にカットしました。定規をあて、デザインナイフで軽く何度も引いていればそのうち切れました。
ランボードのフチを傷つけないようにすることと、刃が裏側に突き抜けてボイラー側を傷つけないようにすることのみ、注意しました。
次に、煙室扉ベースの上側にくっついているデフステーをカットしてデフを取り去りました。最初にやってもよかったと思います。
デフがなくなったら、煙室扉ベースのアゴ下とデッキをつないでいた板を切り取りました。デフ付きのままだと、ツナギ板を取るのは神経を使いますが、先にデフを取ってしまえば簡単にできます。
最後にデッキ部に残ったデフの前側を削り取りました(写真ではまだ付いています)。ここはカーブを描いているので、デザインナイフの先を何度か欠いてしまいました。
デッキ部(ランボードから曲線を描いて一段下がっているところ)の断面イメージです。
デッキ部は、デフ外側にフチで表現されている高さよりも、内側の高さのほうが少し高くなっています。そのためデフ外側のフチぎりぎりからまっすぐナイフを切り込んでもうまく取れません。図の右のように斜めになりまして、そこはちょっと汚くなりました。
製品のデッキ部は後ろに行くにつれてわずかに厚くなっており、微妙な勾配も付いているようです。
型を抜く都合や、強度アップの工夫かもしれませんが、初めは気づきませんでした。
デフや煙室扉とのツナギを失ったデッキはボイラーに固定できなくなるので、ランボードの前端をカットしてデッキ側に接着し、そこをボイラーとシリンダーブロックの間に挟むことにしました(デフのないC50がこれに近いです)。
ここは皆さま工夫されているようで、色々なアドバイスも頂きました。ありがとうございました。
接着はゴム系接着剤を使い、位置を調整したあと、さらに瞬間接着剤を流して固めました。
ここまで、軽加工ですむので2時間もかかりませんでした。これで終えても十分楽しく遊べそうでした。
なお、先のとおりデッキは挟んであるだけなので、触るとぐらぐらしますし、前に引っ張ると取れます(向こう側の配管の先端だけで留まっている感じ)。 両面テープなどを併用すれば、個人用としてはあまり心配なく使えるのではと思います。また、デッキに移設したランボード上に、缶台下部に引っかかるような突起を接着してやれば、前に外れなくはなりそうです。
ライトはD51のパーツに交換しました。これでD51のパーツは使い果たしました。
私にとっては面倒かつ苦手な作業ですが、時間はあったのでデフのステーの穴をパテで埋めました。
タミヤの光硬化パテを爪楊枝の先で詰めて蛍光灯に2〜3分当て、あとはナイフやサンドペーパーで削り取りました。どうしてもパテの周囲がめくれやすいので瞬間接着剤も併用しました。
もうひとつ、アゴ下の板の切り取り方がずさんで、真横から見ると斜めになっていたのが気になり、黒色プラ板を丸めて煙室扉ベースの下部に貼り付けました。
煙室扉等はボイラーに接着しておらず、もとのツメではめ込んでいますが、ツナギ板がなくなったためちょっと上下にずれやすいです。
ボイラーに煙室扉を接着すれは位置は安定しますが、そのときはこの下側を閉じる板があると、ボディーと動力部の分解組み立てがしにくくなります。
もっと前方に短くするか、付けるのをやめるかしたほうがよさそうです。
ちょっと何書いてるのかわからん感じですみません。
パテを使ったため、ボイラーの煙室部分だけをつや消し黒で塗装しました。
パテ埋め箇所はあまり上手に仕上がっていないのですが、つや消しにしてごまかしました。そんなにわからなくなったと思います。
ナンバープレートは4種しかないので、はじめから全然実物とは関係なく、自分の鉄道用にと適当に選んで使っております。
テンダーのシールドビーム灯も外して交換しました。もうD51のライトを使い果たしたため、C62のライトの後端を削って差し込みました。
改造などで余ったボディーから調達しているとはいえ、ライトひとつのためにもったいないことをしているような気がします。ライトだけでも別売してくれるといいんですが。旧C57や9600などは、ヘッドライトだけでも販売されていたんですけどね(9600はC57 180と共通でした)。
終わりました。
デフのカットと組み立てだけなら、写真も撮りながら休み休みやって1時間45分くらいと、休日にちょっと遊ぶにはちょうどよい感じでしたが、パテ埋めや煙室下部ふさぎ、塗装まで行うと倍ぐらいかかりました。後半の作業は、別にしなくても十分雰囲気が出るかと思います。
KATOの8620はスタイルが素晴らしくよいので、今のところ自分の用途では軽加工のみで済んでいます。
左が未加工、中央がキャブ屋根カット、右がデフ除去です(加工品はいずれも煙室下カット、ライト交換)。部分部分以外は大して元と変わらないです。
ほか、箱テンダーは何とか用意したい感じです。キャブ形態のバリエーションも含め、そのへんはきっと製品化されると思っているのですが、どうでしょう。金属キットメーカーの手によるパーツ販売でも大歓迎なんですけども。