Nゲージ蒸気機関車2013年のメモ>2013.11.24

急行「ニセコ」

急行「ニセコ」

2013.11.24

SLブームの頃、C62の重連運転で人気だった列車です。色んな車両を寄せ集めて仕立てたような、一種雑然とした雰囲気を持っています。
マイクロエースからはC62が三重連を行った際の函館行き9輌編成が発売され、その後KATOからはマニを加えて函館・札幌両方向の編成に対応するセットが発売されています。


マイクロエースとKATOでは各車両の車番が異なり、共通しているのはスロ62 501のみです。
また連結方向の図示も異なります。以下の写真では向きを揃えて並べてあります。

オユ10

函館行きの先頭に立つ郵便車です。

マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)

マイクロエースとKATOでは全体のプロポーションにそれぞれの特色があり、主に屋根の深さや窓の高さの違いで容易に区別ができます。
側面上部に並んでいる明り取り窓のHゴムは、マイクロエースがガラス側、KATOでは車体側に表現されています。なおKATOの明り取りのガラスは非はめ込みに見えますが、一応はめ込みです。

車両の両端で表情が異なります。

マイクロエース
マイクロエース
マイクロエース
マイクロエース
貫通扉に「郵便室」の文字。テールライトは両側ともON/OFF可能です。
KATO
KATO
こちら側はもともとアーノルドカプラーですが、札幌行きのマニの連結のためナックルカプラーも付属しています。
KATO
KATO
こちらのテールライトは常に連結面のためダミーです。

スユ13

函館行きでオユ10の次に連結される郵便車です。札幌行きのときは荷物車に置き換わります。
両サイドを載せてみました。

マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)
マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)

KATOのスユ13は旧仕様の製品がベースとなっており、ベンチレーターは屋根と一体です。
郵便マークの窓はマイクロエースが曇りガラス、KATOは白色板仕様です。

マイクロエース
マイクロエース
マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO
KATO
KATO

見えないところは各社それぞれの手法で簡略化されています。マイクロエースも床下はかなり割り切っています。
何か寂しい気もしますが、実用上何ら問題がないことも確かです。

マイクロエース マイクロエース
KATO KATO

スハフ44

アルミサッシ窓のスハフ44です。

マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)

マイクロエース製品の作りは、初期に発売されたオハフ61の流れをくんでおり、外観表現も特に変わっていません。ただし台車の転がりは著しく改善されています。
KATOはリニューアル後のスハフ42がベースとなっており、比較的新しい仕様です。

マイクロエースの屋根は車体と一体の丸天井に、さらに灰色の屋根を乗せたような2重構造で、ベンチレーターは上の屋根の裏側から接着(焼き止め?)されています。
窓ガラスは基本ははめ込みですが、写真の製品では片側の一部のみ接着されていました。

マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO

部品のゲート位置の都合なのか、マイクロエースはベンチレーターの前後の成型がちょっと乱れているようです。ただ、もはや私の老眼では、こんな写真で拡大しない限りはまったくわかりません。

この形式の特徴である、歯車式車軸発電機と大型蓄電池箱です。

マイクロエース マイクロエース
KATO KATO

歯車式車軸発電機は、マイクロエースでは床板側に、KATOでは台車側に付属しています。よってマイクロエースにはシャフトがないかわりに電線管があり、KATOはその逆です。
スハフ/スハの蓄電池箱はKATOでは大型化されていますが、マイクロエースは通常のままとされています。

スロ62

この車両のみ、マイクロエース・KATOとも同じ車番(スロ62 501)です。細部はそれぞれのベース製品に従って異なります。

マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)
マイクロエース
マイクロエース
貫通路に見える赤いものは、室内パーツの色です。
KATO
KATO
旧製品ベースのためガラベンは一体成型です。

室内の座席色は、マイクロエースは赤色(スロ以外は青色)、KATOは全車とも旧仕様のクリーム色に揃えられています。

マイクロエース マイクロエース
KATO KATO 
TR50台車にも、歯車式車軸発電機付きの専用品が作られました。

スハ45(青サッシ)

マイクロエースのセットのスハ45はすべて青サッシです。KATOでは基本セットのスハとスハフはすべてアルミサッシ、増結セットのスハとスハフはすべて青サッシとなっています。
基本は先のスハフ44と同一です。

マイクロエース マイクロエース
(拡大写真)
KATO KATO
(拡大写真)
マイクロエース
マイクロエース
KATO
KATO

KATOの最近の車両にはサスペンション機構が付いているため、写真を撮るときに姿勢が微妙に定まらず、何かと面倒くさいことがあります。
今回のセットでは旧仕様であるオユ・スユ・スロはサスなし、新仕様であるスハ・スハフ・マニはサス付きです。

KATOのスハ45の原形製品であるスハ43(新)の座席は茶色成型ですが、「ニセコ」ではスロ62等に合わせてクリーム色になっています。その後発売された単品でもクリーム色です。
なおスハフ44も同様です。

マニ60

KATOの増結セットに含まれているマニ60は、旧製品とは異なる全面リニューアル版となっていますので、旧製品と比べてみました。
なおマイクロエースにも、別セットにマニ60が存在しています。そちらはまたいつか…(忘れると思いますが)。

KATO(旧) KATO(旧)
(拡大写真)
KATO(ニセコ) KATO(ニセコ)
(拡大写真)
KATO(旧)
KATO(旧) 
雨樋は細い丸管。
KATO(ニセコ)
KATO(ニセコ) 
雨樋は平管に変更されたようです。

ベンチレーターの別パーツ化やサスペンション機能の追加だけではなく、造形が異なります。

KATO(旧) KATO(旧)
KATO(ニセコ) KATO(ニセコ)

新旧では荷物ドアの位置(左右も上下も)や、その深さなどが別物です。改造車なので種車によって違いがあるのかもしれません。個人的な好みでは、荷物ドアの深さは旧製品のほうがよかったです。

そのドア周辺を床側から見たところです。

マニ60(旧)
マニ60(旧)
マニ60(ニセコ)
マニ60(ニセコ)
スハフ42
スハフ42
欠き取りなし

旧製品では、ドアを引っ込めるために床板も比較的大きく内側に欠き取られていました。
「ニセコ」製品では床板共通化のため、欠き取りがなくなった…かのように見えますが、実はほんのちょっとだけ欠き取られています。
内部の共用化の都合なら仕方ないですが、できることならば車端の乗降ドアと同じくらいの深さまで、しっかり引っ込めていただければ嬉しかったです。

ところで

マイクロエースの編成のアルミサッシ車は1両ですが、KATOでは3両です。
実物のニセコのアルミサッシ車は1〜2両だった印象を持っていたのですが、KATOのように3両以上になることも多かったのでしょうか。ご存知の方、教えていただけませんでしょうか。

変な撮り方の写真で申し訳ありません(はみ出してますし…)。車両の連結方向は各セットの初期状態のままなので少々異なります。

マイクロエース

マイクロエース

KATO

KATO

マイクロエース

マイクロエース

KATO

KATO

マイクロエースのセット名が「C62お別れ三重連列車」なので、動力車のC62が3両セットされているのではと思ってしまった方もいらっしゃると思います。
EF65の3両セットとか、EF58の4両セットとか、動力車だけのセットもいくつかありましたからね…。
実際には普通の客車セットで一安心でした。


●比較した模型


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