洋平:いよいよ盛り上がりは最高潮! 6組目は、このコンビです!



記念すべき第1回大会で惜しくも2位、それから長い沈黙を経て、 ついに復活の決勝進出! この勢いで狙うはもちろん優勝のみ! エントリーNo.042  帰ってきたお笑いトップランナー NIKE 「祭りのお仕事」 N「はいどーもーNIKEです!よろしくお願いします!」 I「お願いします!NIKEでございます。あのー僕ね、今コンビニでバイトしてるんですけども。」 N「ほぉ。どうしました、なんか悩みとかあるんですか?」 I「ありますね。なんかいちいち敬語とか使ってさ、下からの立場にならなきゃいけないじゃん?   あれがちょっと辛いんですよ。性に合わないというかさ。」 N「まぁね。確かに敬語とか面倒だけど。でも仕方ないですけどね。客を敬うのは当然ですから。」 I「まぁそうなんですけど、一度でもいいからもっと威勢のいい感じの店やりたいね。敬語とか必要ないようなさ。」 N「なるほど。アレですか、例えば夏祭りとかの出店のおっちゃんみたいな。」 I「あぁいいね。ああいう感じの威勢のいいね。元気な感じですよ。   じゃあ僕夏祭りで店出してるdocomoショップやりますから・・ N「出さねーだろ。もっと普通のさ、金魚すくいとかでやりなさい。僕が客やりますから。」 I「よぉにーちゃん!どうだい寄ってかないかい?」 N「おぉ、金魚すくいか。やっぱ祭りっていったらこれだよな。じゃあお願いします。」 I「へい毎度!えー料金が1匹100円だ。」 N「システムおかしいだろ!それじゃただの金魚屋だろ。」 I「2匹で195円。」 N「いらねーよお得な感じ。もうちょっとゲーム性あったろ金魚すくいって。」 I「わかったわかった。1回100円だ!やってくかい?」 N「うん、じゃあ1回やっていこうかな。」 I「はい毎度!じゃあこれ、えーっとポイっつーのかな?」 N「あーそうね。金魚すくいのあの道具『ポイ』っていうんですよね。すくうやつ。」 I「これがまた別に100円・・」 N「なんで別料金だよ!じゃあなんださっきの100円は!」 I「あれは参加費。ポイ代も出してよポイ代。」 N「なんだポイ代って!全部含めて100円でいいだろよ!いちいち金払うのおかしいだろ。」 I「大丈夫だよ、suicaでも支払えるから。」 N「嘘つけ!適当なこと言うな!とにかく1回で全部含めて100円な。」 I「わかったわかった。さあ、いっちょやっててくれ!」 N「よーし。んーと・・どの金魚狙おうかな・・。」 I「あれなんか狙いやすいんじゃないか。」 N「え?どれどれ?」 I「あのビチビチはねてるヤツとか、死にそうにヒクヒクしてるヤツとか・・」 N「水張ってやれ!!なんで水槽に水張ってないんだよバカ!」 I「エコだよエコ。」 N「認められるかそんなの!かわいそうだろ金魚!死にそうになってるだろ!」 I「あ、水は入れたほうがいい?」 N「入れなきゃダメです!ちゃんと生き生きした金魚すくわせてよ。」 I「はい水入れたよ。さあすくっちゃってくれ。」 N「よーし慎重に・・・あ。」 I「あぁ失敗だな。破けちまったか。」 N「んー。残念だな。」 I「仕方ないなあ、そんじゃあサービスで1匹やるか!」 N「え、本当ですか?優しいなあ、ありがとう!」 I「はい、猫。」 N「いや金魚じゃねーのか!100円払っただけで猫もらうのは気が引けるわ!」 I「うちの飼い猫なんだよ!引き取ってくれよ!」 N「いや困るって!何だよ何があったんだよその猫。」 I「年に一回ぐらい自分の前足食おうとして勝手に大怪我するんだよ。」 N「ややこしいわその猫!そんなバカ猫いらねーよ!」 I「たのむよ!獣医にかかる金が毎年大変なんだよ!」 N「もう金魚関係ねーじゃねーか!だめだよもう。いちいち猫押し付けてくる金魚すくいのオッサン見たくないよ。」 I「ダメですか。じゃあさ、同じ祭りならアレやりたいな、たこ焼き屋!」 N「たこ焼き屋ね。まあ確かにこれもお祭りの定番だけども。大丈夫ですか?」 I「まかせて。大きな声で呼びかけるよ。景気よく。」 N「そうね。やっぱ夏祭りだし店の人も明るいほうがいいから。」 I「はーいいらっしゃい!いらっしゃあい!」 N「おぉいいね。元気に声出してね。」 I「たこ焼き機いかがっすかー!」 N「いや機を売るな機を!たこ焼きを売れ!店変わってるだろ。」 I「たこ焼きいかがっすかー!!」 N「じゃあ一つもらおうかな。」 I「まいど!この店のたこ焼きはね、サイズが豊富なのがウリなんだよ!」 N「おぉそうなんだ。いいね、そういう風にウリがあるのは。大きさに種類とかあるの?」 I「えーっとなぁ、中・小・極小の三種類が・・」 N「なんで下に広がんだよ!!小ささなんかウリにしてもしょう がねーだろ!」 I「極小はビー玉サイズだよ!タコ入れらんなかったけど。」 N「たこ焼きでもねーだろそれじゃあ!モノ変わってるだろが。そしたらいいよ中サイズで。」 I「へいまいど!えっと個数は何個入りにするかい?4個と7個半と10個ってのがあるけど・・」 N「半ってなんだよ!嫌だろ中身デロって出てんのが1個あっても!4個でいいよそしたら。」 I「はいよ!にーちゃん実はな、この店にはサイズの他にももう1個ウリがあるんだよ。」 N「もう1個。なんですか?」 I「あのーどっかのアイス屋がよ、歌とか歌いながらアイス作ってるの見たことないか?」 N「あーありますね。コールド・ストーン・クリーマリーでしたっけ?陽気に歌いながらアイス作るんですよね。」 I「それと同じでよ、こっちは歌を歌いながらたこ焼きを焼くってわけよ。」 N「おぉ、面白そうじゃないですか。やってみてくださいよ。」 I「じゃあ早速いくぞ。   ♪狙い絞って振り抜け 速く鋭い打球を 飛ばせ明日へ未来へ 輝けたこ焼き〜」 N「待て待て待て。誰の応援歌だ。なんで野球の応援歌みたいに なってんだよ。」 I「カープの前田の応援歌の『前田』の所を『たこ焼き』にして・・まあ要するにオマージュだな。」 N「パクリだろ!オマージュとか良さそうに言うな!そもそもたこ焼き焼くのに野球の応援歌関係ないからさ。」 I「わかったわかった、じゃあカープの東出の応援歌にするわ。」 N「わかってねーだろ!お前がカープ好きかどうか知らねーけど応援歌やめろっつの!」 I「♪夢熱く燃やせ 心弾ませて 緑の芝生を 走れ!たこ焼き〜」 N「走ったら怖えーよ!!緑の芝生をたこ焼きが走ったら怖えーよ!野球の応援歌当てはめんなって!」 I「はい出来た!走るたこ焼き4個入りの完成だ!」 N「作るな!!歌詞どおりに作るな!なんなんだ走るたこ焼きってよ!」 I「しばらくしたらタコの足が生えてきて走り出すからそいつ。   めちゃくちゃ速いよ、タイソン・ゲイの次に速い。」 N「ワケわかんねーよ!そんな奇妙なたこ焼きいらねーよ!普通のたこ焼きくれよ!」 I「普通の?普通の速さで走るたこ焼き?」 N「違うよ!!走んなくていいんだよ!なんで走りにこだわるんだこのたこ焼き屋は!」 I「あるよ普通の速さの。舛添要一と同じ速さで走るたこ焼き。」 N「よくわかんねえよ!走らない普通のたこ焼きが欲しいんだよ俺は!歌うの構わねぇけど歌詞に合わせて作るな!」 I「はいはいわかったよ。はい、普通のたこ焼き4個入りと、ウチの猫1個入りだ。」 N「猫いらねえっての!!お前んとこのアホ猫いらねぇよ!」 I「凄いんだってこの猫!この猫も走るんだよ!」 N「普通に走るだろ猫は!そんな変な口車で押し付けるな!   だめだよお前、そんないちいち猫押し付けたりする奴にたこ焼き屋も金魚すくいもできねーよ!」 I「じゃあ仕方ないな。でもね、為になりましたよ。やってみて。漫才の役とは言えね。」 N「そうか?全然正しい形じゃなかったぞ。身に付いたんですか今ので?」 I「いやいや、僕初めの方で何って言いました?」 N「えーと・・敬語が嫌とか言ってたな。」 I「だから口調が敬語じゃなくて、タメになったんですよ。」 N「いいかげんにしろ。」 両「ありがとうございました!」
たつ:ありがとうございました。 洋平:さすが、第1回以来ってことで気合入ってましたね。では審査員のみなさんお願いします。 ひろ:「舛添要一と同じ速さで走るたこ焼き」は今回のMM−1で一、二を争う名フレーズだと思いました。もういろいろとすごいですよね、このボケはw ただ逆に言えば、そのボケだけが特に印象に残ってしまうくらい、全体的にはインパクトが足りなかった、という感じも受けました。 柴川:第1回大会以来というプレッシャーもあっただろうに、決勝まで来るのは流石ですね。 漫才の形は完全に出来上がっていて、NIKEの漫才が出来ていると思います。 ただ肝心の中身が今回は想定の範囲内というか、ボケよりも構成を重視しすぎて安定させ過ぎたように感じました。 地味なボケを活かして、とことん地味に徹した感じも多少はしたのですが、 だとしたらもっととことんやりきってもいいように思えました。それから広島カープのボケは、なんだか哀愁すらただよって来ますね。 槍沢:オチが綺麗。ツッコミが少々回りくどいのと、弧弦さんのネタにしてはですが、 パンチが弱くネタに起伏が少なさいのが気になりましたが(それでも、十分面白いんですけどね)、オチの上手さでカバーしています。 翔:ネコの下りやたこ焼き7個半なんていう発想とボケの切れ味が素晴らしいと思います 全体的のボケを満遍なく詰めて完成度の高い一本だと思います 欲を言えば応援歌の辺りが少し弱いかなと 岡田:個人的に理想的な作りだったと思います。前半の金魚すくいはイマイチでしたけど たこ焼きのとこでしっかり盛り返してました。舛添要一のとこは抽象的すぎたのが残念でした。 ケース:個人的な感覚の問題なのかもしれませんが、ところどころピンとこない。 「なんで猫なんだろう・・・」とか、「なんで舛添要一なんだろう・・・」とか。 それが笑いの方向ではなくて、単に疑問に思う方向に行ってしまいました。 「走るたこやき」など、さすがと思わせるところもあったのですが。 洋平:ありがとうございました。結構審査員によって意見が分かれましたね。 たつ:でもどちらにしろハイレベルな漫才だったことには変わりないでしょうけど・・・ 洋平:では次へいきましょう、いよいよ大詰め、7組目はこのコンビです!
前回は、初の決勝進出にして3位と大健闘。 日を追うごとに着実に力をつけてきたコンビが、さぁ最後の階段を登る時が来た! エントリーNo.052  笑いの瞬間沸騰 薬罐部 「醍醐」 T:僕最近ちょっと変わったことがありましてね。 K:変わったことといいますと? T:あのですね、僕小さい頃から牛乳が好きでよく飲んでるんですけども。   なんか最近になって、僕の周りの牛乳がことごとく発酵を始めるようになったんですよ。 K:…ん?一体どういうことですかそれは。 T:例えば、昨日も友達と一緒に瓶入りの牛乳を売店で買ったんだよね。   で、飲もうとしてフタを開けたわけよ。そしたら途端に中の牛乳が固まっていって、最終的にチーズみたいになっちゃって。 K:…え、えぇ!?何なんだその現象は!?   牛乳に原因があるわけじゃないんだよな…? T:友達のは普通だったからそういうことじゃなさそうなんだよ。   もう完全に固化しちゃっててね。瓶をひっくり返してももちろん出てこなくて。 K:うわぁ…。何が起きたんだ一体…。不可解極まりないな…。 T:もうほんと。どうやって食べようか試行錯誤したけど無理だった。 K:いや、なんで食べる気満々だったんだよ!気味が悪いだろって! T:で、なんか悔しいから友達のを飲ませてもらおうとしたんだよ。   でも牛乳瓶を渡された途端に中身がチーズ化しちゃったし。 K:えぇぇ!?こ、怖すぎるわ! T:いやぁ、なんというか、うん。びっくりだよね。 K:その余裕たっぷりな態度にもびっくりだよ!悪いこと言わないから早く病院行って来い! T:それで僕は考えたんですよ。これは一体何の啓示なんだろう? K:いや啓示とかじゃないだろ!怪奇現象だよ怪奇現象! T:で、いろいろ思い悩んで決めたんだよ。チーズの製造販売専門の企業を興す!ってね。 K:なんでそんな結論に達したかなあ!? T:という訳で、どんな商品を出したらいいか相談に乗ってもらいたいんだけど。   やっぱり商品にバリエーションが欲しいと思ってさ。…いいよね? K:本気だな?本気なんだな!?   …本気なら、まあ相方だし相談に乗るけどさ…。   …えっと、バリエーションってどういうのを考えればいいわけ? T:なんか見た目のバリエーションが欲しいんだよね。例えば動物の型の、とか。   別に既にあるもので構わないから。 K:あー…。じゃあ例えばキャンディチーズとか?あのキャンディみたいにラッピングされてるやつ。 T:おぉ、そういうのそういうの!そういうのが欲しかったんだよ!   …いや、でも待てよ。あれって確か端っこを左右に引っ張るだけで包み紙がほどけるようになってるんだよね?   ってことは両端を同じ向きにねじらなきゃいけないわけだよ。 K:同じ向き…まあ確かにそうしないと引っ張ってほどけるようにならないな。 T:だよね?…えーっと、そうするとどうやってねじればいいんだ?   雑巾を絞るみたいにすればいいのか?…いや、それだと逆向きにねじれちゃうよな。   うーん…でも両端をつまんで同じ向きにねじろうとしても、くるくる回るだけで全然ねじれないし…。   …あっ!片方ずつねじればいいのか!…いや、でも左右でねじる回数がズレたら引っ張っても完全にほどけないよな。   じゃあ一体どうすりゃいいんだ?…諦めるしかないのかなぁ。 K:いや、そんな高いハードルじゃないだろこの工程!こんな所で躓いてたら何も作れないって!   …大体さ、包み紙の両端を固定してチーズ本体を回せば上手くいくんじゃないのかよ。 T:あー、なるほどね!   …いや、でもさ。固定って言っても、どんな状態で固定すればいいの? K:え?どんなって…包み紙がピンと張った状態で固定すればいいんじゃない? T:でもピンと張ってるってことは、ねじるだけの余裕がないってことじゃん。 K:………。   …じゃあ、軽くたるませた状態でいいんじゃないの。 T:なるほど。…いやでも、まだねじってない状態でたるませたら、包み紙の隙間からチーズ落ちるかもしれないじゃん! K:そんなことまでフォローしきれねえよ! T:それで落ちたチーズを出荷したことがバレたら苦情殺到だよ!? K:なに落ちたのを平気で出荷する気でいるんだよ! T:自分が食べてたチーズがそういうものなんだと知ったら、   世の受験生は嘆き悲しむだろうね。落ちてたんだ…って。 K:いや、縁起どうこうの問題じゃなくて!衛生的にさぁ! T:うーん、上手くいかないなぁ。苦情は怖いしなぁ。…どうしたらいいんだろ。 K:…そんなに心配なら、別に逆向きにねじってもいいんじゃないのか? T:え、それはそれでマズいよ!だってそれだと左右に引っ張ったらチーズ潰れちゃうじゃん!お客さん怒るじゃん!   苦情の対応で社員が過労死したらどうするよ! K:そんな間抜けな苦情が過労死するほどあってたまるかよ! T:もし起訴されたりしたら、和解するのに何kgチーズを支払えばいいのさ! K:なんでそこでチーズだよ!お前の思考回路チーズ一色か!   ていうかさ、引っ張ったって潰れる前に気付くだろ普通に。 T:で、でももし筋肉隆々な男だったら! K:じゃあもう自己責任だよそれは!少なくともキャンディチーズ食べてる人の多くをそんなゴツい奴が占めてるとは思えない! T:いや、やっぱりキャンディチーズは諦めるわ。クリアすべき課題が多すぎる。   何か他の案はない? K:なんか自分で課題を作ってややこしくしてるだけな気がするんだけどさ。   じゃあ、「さけるチーズ」とかどうだ。 T:え、えええぇ!?「裂ける」なんて名前じゃ結婚式のときに贈れないじゃないかよ! K:いや、なんで忌み言葉を気にする必要があるんだよ!さけるチーズなんかもともと贈らねえよ!   じゃああれか、同じ理由で「切れてるチーズ」も却下か? T:いや、それだけじゃなく「切れてるチーズ」は「(消費期限が)切れてるチーズ」と思われかねない! K:そんな開き直ったネーミングがあるか! T:「おい、なんだ『切れてるチーズ』ってのは!ふざけた商品出しやがって。    まったく、キレてるのはこっちだっつーの。」   …ほら完全にお客さんが一枚上手じゃん! K:何の心配をしてんだよ!苦情にそんなの挟む客なんかいねえよ! T:いやいやダメだってこれも。他に何かいいのない? K:他に他にって言うけどさあ。自分でも何か考えてくれよ。 T:えー?思い付かないから相談してんだけどさー。うーん…。   …あ!これいいんじゃないかな?手作りチーズ。 K:…手作りチーズ? T:そうそう!そうだ、これ大々的に宣伝しよう!   えー、パッケージに「このチーズは社長自ら牛乳に手をかざして作ったチーズで K:やっぱりか!絶対それの方が波紋呼ぶだろおい! T:で、「原材料名 牛乳+α」 K:αって何だよ!怖いだろなんか! T:だって僕も何なのかよく分かんないんだもん! K:よくそんな得体の知れないもの客に出す気になるな! T:あ、そうだ、この製法の特許取ろう特許! K:いいよ取らなくて!真似する奴なんかいねえよ! T:…なんだよ、さっきからあーだこーだと否定してばっかり!せっかく考えたのに! K:いや、お前にそんなこと言われる筋合いは一個もねえよ! T:ダメだって言うんなら他のを何か考えてよ! K:さっきまで頑張って考えてたじゃん!   えー、他って言ったってなぁ…何だろう。   ………なんでこんなにお人好しなのかなぁ僕。   うーん………6Pチーズとかか? T:ええぇ、6Pチーズ!?正気か!?   …ほら、4人家族の大喧嘩がありありと目に浮かぶ! K:いや、たかがチーズで親まで巻き込んだ喧嘩になる家庭ってどんなんだよ!正気だよ僕は!   もしどうしても心配だって言うんなら、4人で分けられるように4Pチーズにして販売しろよ! T:おい、5人家族を敵に回す気かよ! K:知らねえよもう! T:5人家族に4Pチーズじゃ壮絶な争奪戦は避けられないって! K:じゃあもうどんな集団にも対応できるように、ありとあらゆるピース数のチーズを製造しとけよ! T:そんなに沢山の製造ラインを使ったら他の商品が作れなくなるだろ! K:他の商品とか全部却下だったじゃねえかよ! T:とにかく人数よりピース数が少ないのはマズいって!5ピース以上は譲れないよ! K:じゃあ8Pチーズだ!これぐらいが一番妥当なところだろ! T:8Pチーズ!?「ハッピーチーズ」なんてダサいネーミング嫌だ! K:この期に及んで語呂なんか気にされても困るわ! T:なんか名前からしてスベってる感じじゃん!それ見て受験生が嘆くじゃん! K:他者がスベってる分には問題ないだろ! T:というかやっぱり綺麗に分けられないと争いが起きちゃうって!   少なくとも3、4、5人ではうまく分けられるようにしたいよ! K:そんなこと言ったら最小公倍数の60Pチーズになっちゃうだろ! T:おぉっ、妥当じゃん! K:どこがだよ!60分割って時計の1目盛りと同じだぞ!?細すぎるっつうの! T:…あ、そうだ!中国だ! K:いや、何がだよ!? T:中国なら一人っ子政策やってたから、きっと3人家族しかいないに違いない! K:そんなアホみたいな理由で海外進出しようとしてんじゃねえよ!   だいたい安直すぎるぞその発想自体! T:だから3Pチーズを製造販売すればうまく…3Pチーズ?   …あーっ!ベンツじゃん! K:だから何がだよ!?単語だけ叫ばれても分かんないって! T:だって3Pチーズって、円いチーズが120度ずつ3等分されてるんだよ?3本切れ目が入ってるんだよ?   この状態を上から見たら…ベンツのマークそのものじゃん!   こんなの売り出したらお客さん「え、これベンツ製のチーズ?」ってなっちゃうじゃん! K:いや、ないだろそんなもん! T:「ベンツ製?あれ、ベンツって車の会社だったよね?…あー、この円いのはタイヤか!」って言って   マイカーのタイヤを一斉にチーズの箱に取り替えちゃうよ! K:お前の中のお客さま像はどこまでバカなんだよ! T:どうしよう、車の重みに耐えられる紙箱なんか本当に作れるのかなぁ? K:なんでそうなるんだよ!作れないし作る必要もねえよ! T:うーん、しょうがない。夢を実現させるためだ。   まずは車の軽量化を専門に行う企業を興そうか。 K:興したって報われねえよ!もういいよ。
たつ:ありがとうございました。 洋平:相変わらず発想力がすごいなと思いますね・・・ 笑わせていただきました!    では審査員のみなさんコメントお願いします。 翔:いや、面白かったです チーズの商品を考えるのに真剣になっているTがどんどんと変な心配をする所や 最後の○Pチーズの部分はしっかりと山場になっていて声を出して笑いました お見事です 岡田:バカなネタですねぇ。ねじる工程で悩んだり3分割だとベンツとか言ったり。右肩上がりに良くなっていったのがプラスです。 柴川:7組目。これは……本当に面白いです。ボケのTの壊れ方が、終盤になるに連れてうねりの様な笑いに換えてくれます。 間違いなく今までの組で1番の最高潮の笑いだったように思いました。 一見してあまり面白さを見出せないと思う発酵というテーマを面白くしてしまった技術は、 まんねり化と憂慮されてきた長文界の新星スターと言っても過言じゃないかもしれません。 最初の方はどこで笑うのか戸惑ったのに段々と笑いが増幅してきましたね。 それだけに、最後の最後でTが物に触れるとその物自体が発酵するという謎を、 そのまま放置したまま終えてしまっているのが私的には凄く残念でした。 どこかでKがTに対して、「そんなことがあるわけないねえだろ!」と明確な否定をして欲しかったです。 全体的にややツッコミのKがTに対して優しすぎて、Kの良さが完全には活かしきれてなかったと僕は感じてしまいました。 ただ、優勝と言われてもそれに遜色はない出来だったことに間違いはありません。 槍沢:発端のアホさ、独自のアイディアをしっかりと広げられる発想力、端々に見られる緻密さ、 受験生や何kgチーズをなど時たま繰り出される意外性のあるボケ、マイナス思考のぶっ飛び方など、いずれもハイレベルで安定して面白いです。 ただ、最後の落とし方が唐突で、無理に終わらせた感じがして、せっかくの完成度の高さをつぶしていたので、 もう少し余裕をもってきちんと落としてほしかったですね。 ケース:ブラックマヨネーズを連想させますね。前提条件からありえないあたりがちょっと違うか。 十分オリジナリティもありますし、おもしろかったのですが、ちょっとだけ意識してしまいました。 洋平:ありがとうございました。では時間が押してるのでどんどんいきます、8組目はこちら!
第4回大会にして初の決勝進出、これまで大舞台になると勝てない時期が長かったが、 しかし今回はそんな今までと違うところを見せた、結成4年目にして初の栄冠なるか!? エントリーNo.056  地道な中堅プレイヤー サイドハンド・ボーラーズ 「アイレンジャー」 あべ:はいどうも、よろしくお願いします。 おか:しかし思うんですけど、最近の子供ってテレビゲームとかばかりやってますよね。これでは、目がどんどん悪くなっていきますよ。    もう俺なんて、子供の頃から視力には自信あっただけに残念です。 あべ:いやウソつくな、お前の子供の頃の写真を見たらメガネをかけてたじゃないか。 おか:でもその代わり、他の子には見えない幽霊や背後霊が見えていた・・・ あべ:それは視力と関係ないだろ! つーか怖い! おか:とにかく、これからはもっと子供たちに視力の大事さを教えるべきですね。    なので考えました。子供向けのヒーローもの番組とかで、そういうのを教えていくってのはどうですか? あべ:ヒーローものの番組って、またどんな感じになるんだ? おか:「視力戦隊 アイレンジャー!」 あべ:なんだそれ、視力戦隊アイレンジャーって。 おか:視力戦隊アイレンジャーとは、みんなの住む街に襲いかかってくる敵をやっつけてくれるヒーローなのだ。 あべ:まぁよくある普通のヒーローものですか。 おか:メンバーを紹介しよう。アイレンジャーブラック! 黒目が光るナイスガイだ。    アイレンジャーブルー! 彼は、アメリカ人なのだ。 あべ:目の色でブラックとかブルーとか決まるのか? まぁ別にこういうのもありかもしれないけど。 おか:アイレンジャーグリーン! 彼は、緑内障なのだ。 あべ:それ病人じゃないか! しかも緑内障ってこの人絶対お年寄りだろ!? おか:アイレンジャーレッド! 彼は、ウサギなのだ。 あべ:確かに目は赤いけど! ウサギがヒーローだなんてまず全然強そうに見えないし。   おか:アイレンジャーホワイト! 彼は、白内障なのだ。 あべ:それまた病人じゃないか! つーか5人中2人が病人ってどんな戦隊ヒーローなんだ!? おか:このヒーロー戦隊たちが、今日も大活躍する・・・    物語の舞台は、視力抜群を目指す人たちが平和に暮らす街、通称アイシティ。 あべ:いや、アイシティってコンタクトレンズの会社じゃないか。これコンタクト使ってる人しか知らないだろうけど。 おか:この街の中心部にあるアイシティ幼稚園では、今日も子供たちが元気いっぱいに遊んでいます。もちろんみんな視力抜群。    幼稚園の先生は言いました。「みんな、大きくなったら何になりたい?」    すると、タクヤ君はこう言いました。「大きくなったら、アフリカのマサイ族になりたい!」 あべ:確かに視力6.0とかだけど! そんなお願い絶対無理だから。 おか:さらに、シゲル君はこう言いました。「大きくなったら、米粒にお経が書けるようになりたい!」 あべ:だからそんなのが夢っておかしいだろ! もはや、幼稚園の時点から子供を洗脳してるみたいだな。 おか:しかし、そんな平和なアイシティに悪の組織の手が忍び寄る・・・    そう、敵がやってきたのだ。子供たちの視力を奪う、テレビゲーム星人たちが。 あべ:なんだそのテレビゲーム星人って!? おか:説明しよう。テレビゲーム星人とは、子供たちをテレビゲームに夢中にさせることで子供の視力を低下させるという、極悪非道な星人である。 あべ:やることが小さすぎだ! こんなの設定からしておかしいだろ。 おか:そしてついに戦隊本部に、アイレンジャーブラックから緊急招集命令が発動された。    「みんな集まれ! 悪の組織、テレビゲーム星人のスーパーマリオが襲ってきたぞ!」 あべ:しかもスーパーマリオが敵か!? だからこんな人気キャラが敵っておかしいだろ! おか:「視力戦隊アイレンジャー、出動!」    「さぁ、スーパーマリオをやっつけろ! あんなヤツはギッタギタのメッタメタにしてやれ!」 あべ:やることが露骨過ぎだ! むしろこんなことしてたら逆に子供たちから嫌われる! おか:アイレンジャーたちにとって、スーパーマリオはまさに目の敵なのだ。 あべ:別にうまいこと言わなくていいから! おか:そしてついにアイレンジャーたちは、スーパーマリオが暴れている、アイシティ電器店前に到着した。    さぁ、ついにアイレンジャーとスーパーマリオとの戦いが始まった!    そして開始早々、アイレンジャーブルーは必殺技を繰り出した! 「食らえ、アイレンジャーハリケーン!」 あべ:なんだその技は? おか:説明しよう。アイレンジャーハリケーンとは、眼科にある、目の眼圧を測る機械から出る風を集めて敵を吹き飛ばすのだ。 あべ:確かにあの機械は風がビュッと目にあたるけど! そんなのが必殺技になるわけないから! おか:しかし、スーパーマリオにかわされてしまった。 あべ:そりゃその程度ではビクともしないだろ・・・ おか:スーパーマリオはそのまま逃げていってしまい、やっつけることはできなかった・・・    「あの野郎・・・ 逃げやがったか。」    「もう許せない! ・・・決めた、こうなったら、悪の組織の本部に乗り込もう。」    「えっ、ついに乗り込むんですか!? そんなの、あまりにも危険すぎませんか!?」    「いや、もう我慢ならない。危険だか仕方がない。地球平和・・いや、眼球平和の為だ。」 あべ:そこはせめて地球平和でいいだろ! なんか急に緊迫のシーンがショボくなったし。 おか:そしてついにアイレンジャーたちは、悪の組織の本部に向かうことを決め、電車に乗り込んだ。 あべ:つーか移動は電車なのか、空を飛んだりとかできないのか・・・ おか:しかしここで、思わぬ緊急事態が発生してしまった!     電車の改札口を前にして、アイレンジャーグリーンとホワイトが、シルバーパスを家に忘れてきたことに気づいてしまった。 あべ:やっぱり65歳以上が2人か! 緑内障と白内障っていう時点でそうだと思ったよ! おか:あわてて家にとりに帰るアイレンジャーグリーンとホワイト。 あべ:つーかそんなやりとりはどうでもいいから先に進んでくれ・・・ おか:そして、気をとり直して電車に乗ること1時間、そして駅を降り、外へ出て走ること3分・・・    さぁついに! 悪の組織の本部、任天堂本社前に到着した! あべ:本部って任天堂か! しかも悪の組織扱いって失礼にも程があるな! おか:さっそく本社内に入ろうとするアイレンジャー。しかし、警備員のクリボーたちに呼び止められてしまった。 あべ:任天堂本社の前にクリボーはいないから! しかもあれ警備員って設定でもないし。 おか:「(プチッ) はい、踏みつぶしたぞ。」「フン、こんなヤツなんかは皆殺しだ」    そしてアイレンジャーは本社内へと入っていった。 あべ:どうでもいいけどアイレンジャー柄悪すぎだって、ただでさえどっちが悪役なのか分からないぐらいなのに。 おか:本社内に入ると、すると今度は毒キノコたちがやってきた。 あべ:毒キノコまでいるのか・・・ おか:「(ムシャムシャ) はい、食ってやったぞ。」「ウマかったな!」    アイレンジャー達にとって、目にやさしい成分を持つキノコは最大の精力源なのだ。 あべ:ちょっとはダメージ受けろ! マリオの方の設定は完全無視か! おか:すると今度は玉ねぎがやってきた。 あべ:マリオに玉ねぎなんて出てこない! そんなのゲームで見たことないし。 おか:「ギャーーーッ!」「く、苦しい・・・」「目が見えない〜!」「助けて!!」    アイレンジャー、大ピンチだ! 天敵の、玉ねぎに目をやられて身動きがとれない! あべ:玉ねぎが目にしみるのか! ドラキュラで言うニンニク並みの破壊力か! おか:みんな目が見えない、何も見えない! そんな中、アイレンジャーレッドは寂しくて死んでしまいそうだ。 あべ:ウサギだからか、つーかこんなんで死んでしまったらヒーロー失格だろ! おか:アイレンジャーブルーは見えないものを見ようとして手持ちの望遠鏡をのぞきこんだ。 あべ:バンプオブチキンか! つーか望遠鏡をわざわざ持ち歩くな。 おか:アイレンジャーグリーンとホワイトは見えないものを見ようとして手持ちの老眼鏡をのぞきこんだ。 あべ:老人2人はもういい加減にしろ! そもそもなんでこんなのがヒーロー戦隊のメンバーなんだ!? おか:すると望遠鏡と老眼鏡の向こうから見えたものは・・・ アイツの姿だった。    ついに! アイツがアイレンジャーの前にやってきた・・・ あべ:アイツって誰だ? おか:「愚かなアイレンジャーどもよ・・・ どうだ、苦しいだろ? もう無駄な抵抗はやめな! グァーーーッハッハッハハッ!!」    悪の組織のリーダー、スーパーマリオが現れた。 あべ:いつからマリオがそんなキャラになったんだ!? もう設定とか著作権とか知ったこっちゃなしか! おか:「この野郎・・・ 許せない・・・ これでも食らえ!」    目がよく見えない中で、アイレンジャーホワイトが最後の力を振りしぼり必殺技を繰り出した。    「アイレンジャーホワイトビーム!」 あべ:なんだその技は? おか:説明しよう。アイレンジャーホワイトビームとは、    牛乳を口から飲み、そしてその牛乳を目から勢いよく出すことによって敵を攻撃するのだ。 あべ:そんな宴会の一発芸とかいらないから! こんなのでやっつけられると本気で思ってるのか!? おか:スーパーマリオは引いている! あべ:そりゃ引くだろ、つーか65歳以上でこんなことできるって元気なおじいちゃんだな。 おか:しかし引いたのもつかの間だった。そしてマリオは仲間を呼んだ。    「コイツらをやっちゃいな。」    すると、ルイージとクッパとピーチ姫とクリボーの大群が現れ、一斉にアイレンジャー達へ襲いかかってきた! あべ:もはやマリオ一族総動員か! 主役も悪役もヒロインも関係無しか! おか:そして、悪の組織のマリオ一族たちにボコボコにされるアイレンジャー。    「もうダメだ・・・」「終わった・・・」    すると、どこからともなく誰かの声が聞こえた。「おい、アイレンジャー」    「だ、誰だ・・・?」 かすかな声を振りしぼるアイレンジャーたち。 あべ:また今度は誰が出てきたんだ? おか:「おい、アイレンジャー。大丈夫か?」    そして振り向くと、なんと、アイレンジャーたち誰もが尊敬している大先輩、目玉おやじが助けにきてくれたではないか! あべ:またなんで目玉おやじが出てくるんだ! とうとうゲゲゲの鬼太郎にまで話を巻き込むのか!? おか:「話は聞いたぞ。きっと苦戦してるだろう思って、仲間を呼んできたぞ!」    すると、目玉おやじが連れてきた、鬼太郎とねずみ男と猫娘とぬりかべと一反もめんが現れ、    そして一斉にマリオとクッパとクリボーの大群と任天堂社長たちに襲いかかる! あべ:もうめちゃくちゃだ! しかもどさくさにまぎれて任天堂の社長まで出てきたし! おか:すると、鬼太郎一族たちはまたたく間にマリオ一族たちをやっつけていく!    「お前らが、子供たちをテレビゲームに夢中にさせたせいで、俺たちがやってるような古き良きアニメが子供に評価されなくなったんだ!」     そう叫びながらマリオに殴りかかる鬼太郎一族たち。 あべ:私怨を持ち込むな! つーか戦いに加わってきた理由はそんなことでなのか!? おか:「見たか、われわれの力を。」「悪は滅びるのだ、ワーハッハッハッ!」    ・・・・・こうして、アイレンジャーたちの大活躍により地球の、いや、眼球の平和は守られたのであった。 あべ:アイレンジャーは何も活躍してないだろ! いったい何なんだこの3流ドタバタコメディは。  おか:そして最後に、アイレンジャーブラックが、テレビの前の子供たちにむけて決めゼリフを言い放った!    「テレビを見るときは、部屋を明るくしてテレビから離れて見てね!」 あべ:最後にそれを言うか! こんなとこで言わないで番組の最初に字幕スーパーで流せって! おか:続いて、アイレンジャーグリーンも決めゼリフを言い放った。    「もし部屋を真っ暗にしてテレビを見たら、画面横にうっすらと光る霊が見えることがあるから気をつけてね!」 あべ:それはお前だけだ! 本編にまでお前の霊感の話を持ち込むな! おか:まぁこんな感じでどうですか、これで視力の大事さが十分子供たちに伝わったんじゃないでしょうか? あべ:ぜんっぜん伝わらなかったし。しかも後半から現実とフィクションがごちゃごちゃになってるし、こんなワケ分からないヤツを放送できるわけないだろ。 おか:いやいや、放送してくれる局はありますって。    ということでこの視力戦隊アイレンジャーを、毎日4時間はテレビで放送して子供たちの目を釘付けにしましょう。 あべ:そんなにテレビ見せたら余計目が悪くなるだろ! もういい加減にしろ。 2人:どうも、ありがとうございました。
たつ:ありがとうございました。 洋平:ではさっそく審査員のコメントお願いします! ケース:アイシティは駅前ですごいビラ配ってるのでコンタクトしてなくても分かりました。よく練られており、おもしろかったです。 悪の組織が任天堂というのはよめましたが、それでも笑ってしまいますね。 展開自体も一歩間違うと安易と思ってさめてしまいそうなものなのですが、ツッコミがうまくカバーしていると思います。 岡田:さすがに無駄な部分が少ないですね。「シルバーパス」とか「任天堂本社」あたりがツボでした。 こういう無駄なくスピード感あふれる一連の流れを「目にも留まらぬ速さ」というのでしょうか。 槍沢:目のモチーフにした戦隊ものという大枠の中に、マリオ(任天堂含む)や鬼太郎など 実在するキャラクターのパロディを複数持ち込んできたので、若干詰め込みすぎに感じたところはありますが、 目の敵や眼球平和など上手いボケ、ホワイトビームなど破壊力のあるボケが随所に見られて完成度が高かったです。 翔:よくある戦隊ヒーローネタなんですが完成度が高いですね ボケが意外性もあり、オチもしっかりとしている 後は中盤に少しだれてしまったのでそこを改善するともっと良いとおもいます 柴川:>>いったい何なんだこの3流ドタバタコメディは。 まさにこのツッコミの通りの素晴らしいハチャメチャ感、ドタバタ感を楽しませて頂きました。 マリオに鬼太郎に任天堂の社長と、金輪際ないほど固有名詞を出しまくっているのも、 マイナス評価する人はいるかもしれませんが、僕はこれはこれでいいんじゃないかと思います。 やりきってますし、恐らくはこれがやりたいことであり狙いなんでしょう。 それから決勝に残ったコンビの中では文句なしにうまいことを言う漫才だったと思います。それだけに評価するのが難しい。。。 僕はこういったうまい漫才が好物なので優遇してしまう傾向があるようなのでなんとも言い難いのですが、 少なからず、「こういうものなんだ!」と押し込んでしまう力を感じました。だって絶対、毒きのこを食べたら死ぬじゃないですか。 なのにこのコンビは大丈夫だって、そう思わせちゃうんですよね。アイレンジャー恐るべし。 そうすると、優勝ということになるのか?? う〜ん、それでも固有名詞等で、評価は色々と割れることになりそうだなあ。 洋平:ありがとうございました。さぁ、いよいよラストとなりました!    最後に登場するのは、このコンビ!
第2回優勝のゆーた率いるコンビが、結成3ヶ月でいきなりの決勝進出! 幾多の休止引退騒動を乗り越えて、再び栄冠をつかむ時がやってきた! エントリーNo.012  爆裂ポップジュエリー センチメンタルゼリービーンパニック 「夏の風物詩」 高岡「どうもセンチメンタルゼリービーンパニックと申しますよろしくお願いします。」 国立「よろしくお願いします。いやー、夏だね。今年の夏はスイカ割りをしたいね」 高岡「今あんまやってるの見たことないけどな。まぁ夏の風物詩だよね」 国立「充実したスイカ割りをするために今から入念に計画練らないとな」 高岡「そんなたいそうなもんじゃねぇだろ」 国立「たいそうなもんだよ!夏を彩る一大行事だぞ?!」 高岡「そんなもん海行ってスイカ置いて目隠しして棒もたせて誘導して    割れたら『わーっ』っつって食って終わりだろ?」 国立「そんな甘いもんじゃねぇよ!スイカ割りなめんなよ?!」 高岡「なめるもなにも俺が言ったのが全てだろ?」 国立「この……ビギナーが…」 高岡「いやそんな失望されても」 国立「そりゃ失望もするさ…今の発言を全国のスイカ割ラーが聞いたら…    なんて思うだろう…」 高岡「知らねぇよ!何だスイカ割ラーって。日本に何人いらっしゃるわけそいつら?」 国立「スイカ割ラーすら知らないとは…お前はもう死ね。    全国のスイカ割ラーの涙に溺れて死ね」 高岡「そんな死に方してたまるか!    無念にも程があるわそんなわけわかんない人の涙で溺れるなんて」 国立「ちょっ、おまっ……信じらんねぇよお前……    こうなったらお前にスイカ割りの素晴らしさ教えてやるよ!    骨の髄まで染みこ…いや、脳しょう掻き出してやる」 高岡「あってたのに何で言い直したの?!脅迫の時に使う言葉だよそれは」 国立「まずスイカ割りをやる場所ね。ビギナーの貴様はどこで割る」 高岡「そりゃ海だよ海」 国立「へっ…さすがビギナーだ…やれやれ。    常識という名のスイカをそろそろ割ってしまってはいかがかな?」 高岡「すまんお前の頭かち割ってやりたいわ。それこそ脳しょう掻き出すぞ?」 国立「スイカ割りというのはもはや海だけの競技ではないのだよ」 高岡「海でやるからこそスイカ割りってイメージだろ?」 国立「今やスイカ割りは海だけではない…山でもやるんだ」 高岡「全然イメージわかないな…」 国立「スイカの丸さを利用し、頂上から転がし、    下にいる人がフルスイングして叩き割るっていうスタイル」 高岡「ダメだろそれ!山の斜面転がってきてる間にボロボロなってるよ!」 国立「いや、あの屈強な皮さえあれば…」 高岡「お前スイカの皮の堅さに絶対の信頼おいてるみたいだけど叩いて割れるんだよ?    そこまで屈強じゃないだろ」 国立「海と違ってマウンテンスタイルだと蹴り割るのもありなんだよ」 高岡「その後食いたくねぇよそのスイカ!マウンテンスタイルって英訳も何かムカつくし」 国立「あとはベースボールスタイルね。これは人気だよ」 高岡「そんなんもあるのか。どうすんだよそれ」 国立「まず9回2アウト満塁一打サヨナラの場面を作る。    そしてピッチャーが投げた硬球をバックスクリーンに叩き込む」 高岡「ただの野球じゃねぇかよ!スイカも使ってねぇし割れてねぇし。    1つもスイカ割りじゃねぇよ」 国立「いや、バックスクリーンに叩き込んだ後、割れるような大歓声が聞こえるはずだ。    これで『割り』はクリア」 高岡「……じゃあ『スイカ』は?」 国立「……観客の中にはSuicaを使って球場に足を運んだ方もおられることだろう」 高岡「そんなんで許されるか!完全にこじつけじゃねぇかよ!」 国立「じゃあスイカのペインティングした硬球投げればいいだろ!    今から野球協会みたいなとこ行って公式のボールをそれにしてもらうよ!」 高岡「どんだけ時間かかるんだよそれ!そんなバカな要求を野球連盟が容認するか!    そもそも『野球協会みたいなとこ』とか言ってるやつの言うこと聞くわけねぇ」 国立「あとはイマジネーションスタイルってのがある」 高岡「むむ、残念な予感がするぞ」 国立「これは想像でスイカを割るという、画期的なスタイルだ」 高岡「やっぱりか!もう勝手にやってろよ!」 国立「そう。このスタイルはどこでも勝手に出来るんだ。リーズナブルだろ?」 高岡「もはやただの妄想じゃねぇか!全然楽しそうじゃない」 国立「楽しいよ!わかんないかなぁこの楽しさ…    楽しすぎて俺、舞台に出てから今までにもう2玉割っているんだ」 高岡「漫才に集中してくれよ!この時間使ってまでするって    スイカ割りにたいしてどこまで貪欲なんだよ」 国立「今すぐにでも割りたい。そして割らせたい。届けこの思い」 高岡「何言いだすの?!何なの?!どうしたの?!」 国立「夏の海でスイカ割りするのを想像するんだよ!    で……棒を持って目隠しをした俺……砂浜に置かれた丸いスイカ    ……その隣で寝る山本」 高岡「誰だよそいつ。必要なの?」 国立「周りの声に誘導され、スイカに到達したと感じた俺はフルスイングで叩き割るんだ。    そして飛び散る赤い汁…」 高岡「あぁ、割れたんだな」 国立「聞こえる悲鳴」 高岡「山本の頭だ!!赤い汁血液!コラっ!ちょっと予想ついたけどコラっ!」 国立「楽しげだね。風物詩だね」 高岡「笑えないサスペンスの始まりだよ!全然楽しげじゃねぇ」 国立「今からスイカ割りの醍醐味をお前にしっかりと教えてやる。    今日は今からスイカ割りをしようと思う」 高岡「スイカもないのに?こんなところで?」 国立「とりあえず割る側をお前な。スイカを置いてある場所に俺が誘導してやるよ。    ちなみにスイカはこんなこともあろうかともう1時間前からスタンバイしてあるから」 高岡「早いよスタンバイが。いつから懸念してたんだよ。棒は?」 国立「うーん……今いいの無いなぁ…じゃあたまたまポケットに入ってたこのゴボウを使おう」 高岡「何で入ってんだよ!」 国立「今日暇な時間利用してささがきにしようかと…」 高岡「どんな暇つぶしだ!主婦か!!こんなもんでスイカ割れるわけねぇだろ」 国立「はぁ?!お前ゴボウの食物繊維の屈強さ見くびんなよ?!」 高岡「どういうことだよ!さっきからスイカ擁護したりゴボウ擁護したり」 国立「スイカとゴボウ…同じ野菜としてこの世に生を受けた似て非なる2つの戦い…    …どうだい?心踊るだろ…(ごくっ…)」 高岡「固唾を飲むな!そんなたいそうなもんじゃねぇだろうがよ」 国立「良いからゴボウ持って目隠しをする!早く!」 高岡「わかったよもう……これでいいんだな?」 国立「そう。じゃあ始めるぞ」 高岡「はいはい」 国立「右!右!」 高岡「右……この辺か?(ブンッ)」 国立「もっと右だよ!もっと」 高岡「えー……ここだっ!(ブンッ)」 国立「違うよ!もっと右!で、直進!」 高岡「うーん……ここっ!(ブンッ)」 国立「違うよバカ!そのまま直進して突き当たりを左、    そのあと3つ目の信号の交差点を右折」 高岡「どこにスイカ置いてんの?!」 国立「あそこの病院の前だよ」 高岡「遠いよ!遠すぎるだろ!何で1回外出なきゃいけねぇんだよ」 国立「遠いだと?!ここから300m弱の病院まで歩いて行くのが遠すぎるだと?!    ……お前も所詮現代日本の車社会の悲しき被害者か…」 高岡「そういう問題じゃねぇだろ!俺が言ってるのは    スイカ割りっていう範囲の中で遠いってことだよ」 国立「なっ…スイカ割りの世界をお前が限定するなぁ!」 高岡「うるさいよ!スイカ割りにたいして熱くなりすぎだろ!    まぁ…お前がそんなにこだわるものがあるのは良い事だと思うけどさ…    でもそれがまわりの人に理解されるかって言うとそれはまた違うわけで…な?」 国立「………」 高岡「スイカ割りに対してそこまで熱くなれるお前を凄いとは思うよ?    でも俺にはちょっとついていけないっていうか…うん…」 国立「………」 高岡「あれ?聞いてる?もしかしてホントに怒ってんのか…?」 国立「……よし割れたぁーっ!!!」 高岡「イマジネーションスタイル?!もういい加減にしろ!!」 国立「有難う御座いました」
たつ:ありがとうございました! 洋平:もうさすがの一言というか・・・ このMM−1の舞台によくぞ帰ってきてくれたって感じですね。   では審査員のみなさんお願いいたします。 柴川:漫才の革命児か! 天才か! 素晴らしいとしか言いようが、ないというか計算尽くされた構成力と意外性のあるボケの連続。 ・ ・ ・ これは凄い。うわー。凄いなあ。ただただ凄いとしか言えないですよ。ええ。ボケもツッコミもこっちの期待を裏切らない凄さ。 リスクを負ってまでして山本の頭を割っちゃうところなんか特に凄いですねえ。 国立の人間性まで見えてきましたよ。こっちがゾクッとしましたよ。 初めて100点なんて数字付けましたよ。最後にこんな作品に出会えて良かった…! 翔:斬新ですね。それでいて文章力が巧みですからネタのインパクトに技術が負けてないのがまた素晴らしい しかし、スイカ割ラーやいきなり国立がイマジネーションスタイルに入るところに少し強引さを感じてしまいました ケース:そこまでぶっとんだボケというのはないのですが、 うまくボケを組み立てていけばおもしろくなるという見本ですね。おもしろかったです。 岡田:面白い部分が半分ぐらいありましたが同時にあまりついていけない部分も半分ぐらいありました。 ただ、出来そのものは悪くないので悲観する内容でもないです。 槍沢:惜しいなあ……。前半は言葉が乱暴すぎたり、ツッコミ所がずれていたり、 フレーズがまどろっこしかったり色々と粗いところはあるものの、テンポよくバカな発想が見られて面白かったんですが、 後半、スイカ割りを実演させるところから話がまどろっこしくなって失速していました。 前半と後半を入れ替えて、徐々に普通のスイカ割りから脱線させていった方が面白さが増したと思います。 洋平:ありがとうございました。 シン:つーか、出ましたね。柴川さんから、100点宣言が。 たつ:これはすごい! 今まで100点出したコンビなんてほとんどいないですし、まさに歴史的瞬間ですよ。 洋平:さぁ、果たして結果の方はどうなるのでしょうか。
結果発表 洋平:さぁ、ついに運命の結果発表の瞬間がやってまいりました。 たつ:全56組の中から、頂点が決まる瞬間ですね・・・ シン:果たしてどんな結果が待っているのでしょうか。 洋平:では、ついに発表です! 第9位の方から、1組ずつ発表していきましょう!  まずは第9位は・・・ エントリーNo.006  KOYOMI
審査員
点数
 67  55  83  79  74  70  77 総合
点数
505
続きまして、第8位は・・・・ エントリーNo.034  オールナイトテクテク
審査員
点数
 80  78  90  67  84  71  78 総合
点数
548
続きまして、第7位は・・・・ エントリーNo.055  トロイデ
審査員
点数
 89  68  85  74  89  70  79 総合
点数
554
第6位は・・・・ エントリーNo.042  NIKE
審査員
点数
 78  75  92  73  77  88  75 総合
点数
558
第5位は・・・・ エントリーNo.052  薬罐部
審査員
点数
 88  83  87  85  93  92  69 総合
点数
597
そして、第4位は・・・・ エントリーNo.012  センチメンタルゼリービーンパニック
審査員
点数
 65  86  83  84  100  86  95 総合
点数
599
洋平:さぁ、以上第9位から第4位まで発表いたしました・・・ 残るはあと3組、    ベスト3に入ったのはデブガリズムさん、パワーボマーさん、そしてサイドハンド・ボーラーズさんです! シン:来ましたね・・・ まずはデブガリズムさん、第4回にして悲願の初優勝なるのでしょうか。 たつ:さらにはパワーボマーさん、ついにロボットと人間のコンビが栄冠をつかむのでしょうか。    そしてサイドハンド・ボーラーズさん、もともとこの企画を考案したコンビの優勝という、    ある意味最悪の結末が待ち受けているのでしょうか。 洋平:いや最悪の結末って! 確かにこれが実際起こったらブーイングが起こるかもしれないけど! たつ:では、いきましょう! 優勝コンビの発表です、第3位、第2位、そして優勝を一気に発表いたします! ついに、4代目MM−1王者が発表される・・・・
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