第7回MM−1グランプリ






THE FINAL ROUND!!












X子:はいどうもー!
   決勝戦の司会を務めます「乙女の方程式」です!

Y美:いやぁ、今回もついにやってきましたねぇ。

X子:今を思えば平安時代、漫才の元となる「萬歳」が…

Y美:あぁっ、すごく長くなりそう…
   お姉ちゃん、そういうのはいいからルール説明をお願い!

X子:…はい。では今回の決勝戦の流れですが、
   まず最初に決勝に進出した9組のネタを順にご覧いただきます。
   その後、9位から順に結果を発表していきます。

Y美:各組のネタの後には、それぞれ3名の審査員の方からコメントをいただきます。
   全員分の審査コメントは、最終結果発表後にまとめて紹介します。

X子:それではさっそく1組目の方にネタを披露していただきましょう。

Y美:トップバッターはこのコンビです、どうぞ!

過去の大会では最大でも3回戦止まり。しかし今回、一気に決勝まで上がってきた。
これ以上ないチャンスを機に、栄冠を掴むことはできるのか!?
エントリーNo.036
HIGH−POP

小沢:どうもHIGHーPOPです。よろしくお願いします。

伊上:最近ね、困って夜も眠れない事が多々あってね。
   おかげで最近漫才中ぐっすりで。

小沢:お前最近寝ながら漫才やってたの!?気付かなかったわ!
   それで、何に困ってるの?

伊上:カラスがね、ごみ捨て場のごみをつついてるのさ。

小沢:あら、それは大変。

伊上:だから今は俺の部屋にごみ捨て場を移動したんだけどね。

小沢:大胆な発想に至ったね!よく町内会が許可したもんだ。

伊上:そしたらカラスが夜中俺の部屋に入ってきて俺の頭をつつくんだよ。

小沢:そりゃ寝れないわ!その内へこむよ?
   あと窓閉めればカラスは入って来ないんじゃないか?

伊上:窓は閉めてるんだけど、入り口は開けておかないと他の人がごみ捨てられないでしょ?

小沢:あらまあ、そっちか!やたら泥棒に親切設計だけど大丈夫?

伊上:そこは持ち前のディフェンス力発揮してるから。

小沢:ディフェンス力で何とかなるものなのかわからんけど。
   とにかくそれは早急に対策をたてないとまずいでしょ。

伊上:そっか、じゃあ一緒に考えてくれる?
   俺はフリスク買ってくるから。

小沢:今眠気覚まそうとしないでよ!一緒に考えて!

伊上:じゃあまず何をすべきかなぁ。
   やっぱり部屋の掃除かな。部屋にいっぱい人入ってくるし。

小沢:それよかまず部屋に人を入れないようにしよう!?
   とにかくごみ捨て場を外に出すの。

伊上:じゃあ玄関の足拭き用タオルは……

小沢:撤去していいよ!結構ごみ捨てに来る人に気配ってたんだね。

伊上:で、外に出したごみ捨て場は鎖に繋いでおかないとね。逃げたら困るし。

小沢:逃げないから!生き物かなんかと間違えてない?
   とにかく元あった場所に置いて。

伊上:でもそれだとまたカラスが来てごみを漁って元に戻した俺が感謝されない?あっ、それならいいか!

小沢:トントン拍子に話が進みすぎだよ!恩返しなんかこないから!
   例えばだけどさ、ごみ捨て場にネットをかけたらどうかな。

伊上:あー、カラスがごみを漁れない程に熱くするのか。

小沢:熱湯じゃなくてね!?網だよ網。

伊上:それでカラスを一網打尽に……

小沢:アタックするんじゃないよ!プロテクトするの!

伊上:どうせならごみ捨て場の横に漁船を置いておいて……

小沢:だからカラスを捕まえる方向に持ってかない!しかも漁船置く場所なんか無いでしょ!
   カラスにごみを漁らせなきゃいいんだよ?

伊上:なるほどね。じゃあ何かで囲っちゃえばいいんだ。

小沢:うん、そういう考えもありだね。

伊上:となると、適任なのは金庫かな?

小沢:不適任過ぎる!

伊上:金庫の鍵は俺が重要に保管しておくわ。

小沢:そしたら他の人がごみ捨てられないでしょ!
   だいたいごみ捨てるために一々金庫開けてたら面倒くさくてかなわんよ。

伊上:じゃあ開けっ放しにしておけばいいんだ。

小沢:馬鹿か己は!自分が何をしたいのか見失ってるよ!

伊上:でも通気性は最高だよ?

小沢:通気しなきゃならないのはお前の腐りきった頭だよ!
   とにかくネットを被せれば多分大丈夫だから。

伊上:でもそれでも心配だなぁ。ちょっとシミュレーションしてみようよ。

小沢:いいけど。じゃあお前がごみ捨てるだろ?

伊上:あ、普段俺ごみ捨てないから。

小沢:ここに来てなに言ってるんだよ!?じゃあ何でそんなにごみ捨て場の心配してるんだよ!

伊上:ほら、もしかしたら隣人の綺麗な若い女の人がごみ捨て場を改造してる俺を見たら拝むだろ?

小沢:ごみ捨て場改造した位で神扱いはないよ!てかお前そんな確率の低いIFを思い浮かべてたの?

伊上:何だよ、夢を持ったら悪いのか?

小沢:悪いとは言ってないよ。でもさ、ちょっと聞くけどお前の隣人は?

伊上:一人暮らしのおっさん。

小沢:無理だよね!?綺麗な若い女の人はいないよね!?
   だからそんな理想はかなぐり捨てようよ。

伊上:でも直す位はいいでしょ?だからシミュレーションしてみようよ。

小沢:……まあいいか。じゃあその近所の人がごみ捨てるだろ?

伊上:うん、テレビを捨てていったよ。

小沢:何で粗大ごみだよ!そんなもんカラスは狙わないよ!

伊上:もしかしたら古くなったテレビのブラウン管を割るのが趣味のカラスもいるかもしれないよ?

小沢:さっきからお前のIFは突飛過ぎるんだよ!そんなカラスはいないの!
   はい隣人が生ごみを捨てました。

伊上:勿体ねえ!

小沢:食い物として見るなよ!ごみだから!
   そこにカラスが来ました!

伊上:「うわ、勿体ねえ!」

小沢:お前とカラスの思考一緒か!てかカラスはこれで思考は正常だからね!
   でもそこにあるごみにはネットが被せられています!

伊上:「ちょっとお邪魔しますよ。」

小沢:潜っちゃったよ!

伊上:「おっ、ここにいたんですか。」
   「いや、久しぶりにここで漁りたくなりましてね。」

小沢:立ち食い屋か!どこのサラリーマンの会話だよ!
   カラスはネット潜れないから。

伊上:定休日ってこと?

小沢:だから立ち食い屋から離れろよ!

伊上:でもさ、やっぱり無理だよ。今やったようにこんなんじゃカラスがごみ漁っちゃうよ。

小沢:いや、それはお前の屁理屈だと思うけど……

伊上:だからさ、最初の方で出した案はいい線いってると思うからさ、それを改良していったらいいんじゃないかな。

小沢:いい線すらいってなかったと思うけど、例えば?

伊上:ごみ捨て場の前に足拭き用タオルを設置するとか。

小沢:もう何でカラスを受け入れる体制に入っちゃったんだよ!

伊上:そうすればカラスもごみを散らかさずに慎ましく食べてくれるんじゃないかな。

小沢:カラスに礼儀を求めても応えてくれる気がしないよ!
   だから取れないようにしなきゃって何回も言ってるじゃん。

伊上:じゃあごみ捨て場をまたずらせばいいんだ。

小沢:ああ、それはまあいいと思うけど、どこに?

伊上:漁船なら網もあるし……

小沢:何で網ありきで考えてるんだよ!網は自分で買え!そして他のところに置け!

伊上:漁船がダメとなると……やっぱり隣人の家かな?

小沢:おっさんが可哀想だよ!一体何の恨みがあってそこに!?

伊上:ほら、もしかしたらおっさんがごみを求めて入ってきたカラスにつつかれて、
   その衝撃でおっさんが綺麗な若い女の人に変身するかもしれないでしょ?

小沢:かなり酷くなってるねお前のIF!
   そこまで求めるならもう隣人が綺麗な若い女の人の家に引っ越したほうがいいと思うよ!

伊上:そうか、引っ越し先にごみ捨て場を持っていけばいいんだ!

小沢:持っていったところで邪魔になるだけだよ!おっさんが困るから置いていけ!

伊上:よし分かった、俺引っ越しするわ。それで綺麗な若い女の人と出会うわ。

小沢:もう論点がずれてるけどお前がそれで満足ならいいよ。

伊上:あ、でもその引っ越し先のごみ捨て場が荒らされたらまた家に入れることに……

小沢:そこが振り出しに戻っちゃったよ!もういいよ!

伊上:……あぁ……寝てたわ。

小沢:いい加減にしろ!

2人:ありがとうございました。


X子:はい、ありがとうございました。
   いやぁ、最初からなかなかの漫才が見られたのではないでしょうか。

Y美:では今回も、さっそく審査員の方々からのコメントをいただきと思います。
   まず、前回の決勝ではトップバッターだった火田辻正さん、いかがでしょうか?

 
・掛け合いも自然で分かりやすく面白かったです。
 個人的に『「うわ、勿体ねえ!」』のキレが好きです。

 オチが本来いい終わり方だと思うのですが、そこまでグッときませんでした。
 冒頭の『寝ながら漫才してる』の部分をもう少し強めに言っておいて、オチのくだりの表現をもっと凝るとなおいいのではないかと思います。


X子:なるほど。「うわ、勿体ねえ!」は私もツボだったわね。

Y美:続きまして、こちらも今回初めて漫才の審査をしていただくジェネラルさんはいかがでしょう?


・ごみ置き場を自分の部屋に置くと言う発想の良さから
 もっと面白い人物(ゴミを捨てに来る人)との絡みを盛り込んだら良かったんじゃないかと思います。
 もてなさなくても良い相手に足ふきマットを用意すると言うボケが面白かったです。


X子:そうね、いろいろ凝ったボケもあったし、もっとそういうのが見たかったわね。

Y美:ちなみにジェネラルさんは、前半・中盤・後半・総合に分けてコメントをしていただいたのですが、
   ネタ後のコメントでは「総合」の部分のみを抜き出してお聞きしております。あらかじめご了承ください。

   では最後、一年企画でおなじみのBONBORIさん、いかがでしょうか?


・堂々とした構成力に胸を圧迫させられました。ややこしい設定をここまで纏められるとは、相当ネタを見直されたのだと思います。
 IFなど、独特の展開や言葉の絡ませ方が面白く、最後まで引き付けられました。
 しかし、ボケが今ひとつ打ち切れて無かったです。
 部屋内にゴミ捨て場があるという事も、漁船にゴミ捨て場という所も、もう少し内容を詰めて長くした方が良い所が多々ありました。
 特に部屋内にゴミ捨て場は、ネタの展開の核となるべき設定なので、より一層内容を深めて欲しかったです。
 一番最初の核となる設定が薄らぺったりで終わってしまっては、その後の展開に付いていけなくなってしまいますから。
 それに、最初で出した案を改良するという所も、もっと大きく多様に取り入れて下さい。
 足拭きマットとその他少しだけとかそんなケチ臭いラインナップではなく、もっと最初の方に出したボケをドバッ!と混ぜ合わせて見て下さい。
 そうすれば読み手に与えあれる印象も断然強くなりますし、打ち切ったという感じがして、スッキリします。
 「さあ終わった、よし次の展開だ!」と思わせるような個々の締め方でないと、モヤモヤが溜まってしまい、スッキリしません。
 だから全体的にドバドバとネタを深ませていき、スッキリした終わり方を見つけ出してください。
 そうすれば、シャキシャキと爽やかな朝食のような、気持ちを晴れやかにさせる充実感のあるネタが出来る筈です。


X子:うーん……なるほど!

Y美:お姉ちゃん、コメントが長かったからって解説を諦めないで!
   BONBORIさんからは、どの組にも非常に本質に迫ったコメントを頂いております。ありがとうございました!

X子:さて、どんどん参りましょう。

Y美:はい、2組目はこの方たちです!


前回、衝撃のネタを披露するも2回戦敗退。しかし今回は何かが違った。
個性的なネタ運びを武器に、彼らがMM−1の舞台を掻き回す!
エントリーNo.003
天然亭一門
Epocaをつけよう 〜困らない。オレの選択〜
ゴム太郎:はいどうも!天然亭一門の天然亭ゴム太郎と天然亭ガス太郎と天然亭パーマ太郎です!

ガス太郎:皆、下ネタはあかんぞ!下ネタはあかん!

ゴム太郎:そうそう、いきなりね、二行目から言わせてもらってますけど、下ネタとか最低ですからね!君等そこんとこヨロシク!!

ガス太郎:そうそう、下ネタを使う場合は普通のネタ以上に練らなければ面白い物は出来ないと思いますしね。

ゴム太郎:いやお前それ、第六回MM-1の審査員、QianTianさんのジャジペモロパクリやないかー!



ガス太郎:(どや顔)




ゴム太郎:はいワン、トゥー、スリー、フォー!





ガス太郎:こまめに水分補給しろよ、お、ま、え、ら!!











ゴム太郎:よし、さっきの流れで下ネタ来ると思った奴手を挙げてみろ

ガス太郎:・・・おう、お前らな、ほんっと、天然亭一門をナメてる。小2男子が「俺の腕、塩の味がする!!」とか言いながらのレベルでナメてる。

ゴム太郎:もうな、ガチでな、優勝しか考えてないから!俺らが、一番に、なるから!!

ガス太郎:下ネタ使わんからな!もう!勝ちに、行くからな!!




ガス太郎:いやー、にしてもほんと、今回の審査員さんは美人さんばっかりでね。

ゴム太郎:いやほんと、全くその通りですね。

ガス太郎:右から順に、べっぴんさん、べっぴんさん・・・


ゴム太郎:・・・
        お前ら、来るぞ・・・
        アレが来るぞ・・・!
        来ちゃうぞ・・・!!
        来るぞ、
        来るぞ来るぞ、準備はいいか、
                        来るぞ!!!



ガス太郎:一つ飛ばして、べっぴんさん。


ゴム太郎:ガツーン!!!笑いの打球も飛んでいったあああ!!
        場外ホームラン頂きましたー!!怒涛の、怒涛のひねり無しを頂きましたー!!
        王道!王道を突き進むこの、この天然亭一門を、なにとぞこれからも!よろしく、よろしくお願いします!!








ガス太郎:いやね、最近僕ね、ジブリ映画にはまってましてね。

ゴム太郎:うん、さっきまでの流れブッチされたけど。ジブリね、いいですよね。特に好きな映画とかあります?

ガス太郎:そうだなあ・・・一概には決められないけど、「となりのトトロ」とか好きですね。

ゴム太郎:うんうん、いいですよね!僕あのさつきが妹を呼ぶシーンが好きなんですよ。こうやってね。




「めーいちゃーーーん!!」



ガス太郎:ン?呼ンダ?




ゴム太郎:いや・・・


お前それ、阪神・巨人で活躍した助っ人外人、ダレル・メイやないか!!


ガス太郎:(どや顔)

ゴム太郎:助っ人外人のモノマネなのに何一つ野球の要素を入れないこの決意!さすがガス太郎!これぞ笑いの金網デスマッチや!!


ガス太郎:ンー、タコ??ノーノー、ワタシタコタベレマセーン。


ゴム太郎:悔しい!俺は悔しいぞガス太郎!こんなに似てるのにそれを文面でしか伝えられないなんて!
        なんなら顔も、普段のしょうゆ顔から突如テリヤキソース顔になってるのに!画面の向こうのみなさんに申し訳ない気持ちでいっぱいいっぱい!


ガス太郎:トロナライケマース


ゴム太郎:そして更に笑いを盗りに行く、このファイティングスピリット!!
        赤星もビックリのダブルスチールが飛び出したああああ!!!



ガス太郎:オーウ、ワサビイッパイ、ダカラツーントクル、イッパーイ


ゴム太郎:いけるとこまで、
        笑いを、
        絞りとる。
        この飽くなき欲望!!みなさん、笑いはどこまでも伸びていきます!もしやこれはジンバブエドル、ジンバブエショックの再来でしょうか!!
        220万%もの爆笑インフレが今、沸き上がろうとしているーッ!!






ガス太郎:まあそういう訳でね、トトロもいいけど「耳をすませば」も好きなんですよね、僕。

ゴム太郎:ああ、耳をすませば、いいですよね。あんなもん青春真っ盛りも真っ盛り、青春のメガ盛りですからね。
        18を迎えた、彼女がいない男子高校生が観ると死にたくなる映画NO.1ですからね。
        あれも名シーンありましたよね、こうやってね、二人で一緒に朝日を見ながらね、聖司が言う訳ですよ。



ガス太郎:シズク、オレトケッコンシテクレー



ゴム太郎:メーイちゃああああああん!!!!このでしゃばり!でしゃばりメイちゃん!!
        こんなもん明らかにことわられるわ!!耳すまさずとも「嫌です」って返答帰ってくるわ!!


ガス太郎:メジャーニ、モドリタイ・・・


ゴム太郎:帰らせてあげてー!!野村監督!メイを、本土に、帰らせてあげてー!!
        カントリー・ロードを通らせてあげてー!!






ガス太郎:あとね、好きなのが「魔女の宅急便」。

ゴム太郎:あー、また渋いチョイスですね。僕も好きなんですけど、どうしても一つ許せないシーンがあるんですよ。
        せっかくキキちゃんがてんやわんやの思いで届け先へ着いたと思ったら女の子が一言、言うんですね。



ガス太郎:あたしこのメイ嫌いなのよね



ゴム太郎:おばあちゃああああん!!!何を焼いてるのおおお!!!
        パイじゃなかった!?それパイじゃなかった!?
        食用メイとかあるの!?ダレル・メイは栽培ないし養殖されてるの!?


ガス太郎:(CV:野村克也)


ゴム太郎:いや確かに、確かにメイはノムさんと犬猿の中だったけど!
        パイは焼かずに、メイに手を焼いていたけど!!
        常に逆風が吹いていたダレル・メイ。パイ生地には包まれずとも、優しさに包まれて欲しかった。
        もしかしたら松任谷由実はそういった心境であの曲を書いたのかもしれない!!




ガス太郎:どうだった?やっぱりジブリはいいよね。

ゴム太郎:いや正直なところシーンとかじゃなくてもうガス太郎のセンスとダレル・メイしか見えて来なかったね。

ガス太郎:まあね、ジブリには




        「メイ」シーンが多いからね。



ゴム太郎:ガツーン!!







ガス太郎:俺達の笑いは、一切ダレル事が

ゴム太郎:メイ!!







----------------------------漫才ここまで--------------------------------------------


















さて、皆さんにはここでもう一度、このネタの1行目を確認していただきたい・・・


そう、居るはずの天然亭パーマ太郎(女の設定)が全く発言していないのである。



なぜか。なぜ一切発言できなかったのか。



答えは簡単である。





ゴ ム 太 郎 と 

ガ ス 太 郎 の 

ポ コ チ ン を 

し ゃ ぶ っ て

い た か ら


X子:…んふふっ、ありがとうございました。

Y美:まぁ……ねぇ。

   ではまず、前回に引き続き審査員を務めたスリーオールさん、いかがでしたでしょうか?

 
・ジブリ作品より好きかもしれません。 ふざけているようでクレバーという格好良いネタに見えました。
 これ以上この作品に要望があるとすれば、本題に入る前と本題の後に比べて本題の印象が薄れ気味なところでしょうか・・・
 ただこの作品とても気に入ったので、あとはダレル・メイを知らない人がいないことを願うばかりです。


X子:おお、これは好印象のようですね。

Y美:続いて、MM−1では初審査員を務めますqqqさんはいかがでしょうか。


・こういう雰囲気で笑わせる系のネタ、僕は好きです。
 全力で前にやっていたやりとりを、何事もなかったかのように全力で置き去りにしていくのが面白かったです。 
 (どや顔)ってト書きで書いてるだけなのに、しょう油顔からテリヤキソース顔とか、的確すぎてすぐ鮮明に浮かびました。
 もっと細かい描写でさりげなく雰囲気を表現できるようになったら、もっと面白みが増すんじゃないかと思いました。


X子:なるほど。何だかんだで、いろいろと表現がうまいのよね。

Y美:では最後……えっと、ここでお聞きするのは若干躊躇うところかもしれませんが、
   今回も唯一の女性審査員である先風さん、いかがでしたでしょうか?

 
・ああもー、どうしようかなー・・・。
 この際一旦オチのこと完全に忘却するとして、そのテンションで乗り切る感じが
 文章からあふれ出てくる感じがすごかったです。圧倒的に文章がうますぎます。
 そしてそのままオチのことは忘れたままにするとして、
 「文章としての巧みさ」は本当に最後までお見事でした。
 「そこで大きく笑う」っていうより「クスクスくる」っていうさざなみ笑いが
 続くような作品だと感じました。こういうテンションで終始やってるから
 仕方がないのかもしれませんが、大爆発がないのはちょっと残念。


X子:おおー……これは「面白かった」に限りなく近い感想なのではないでしょうか。

Y美:突飛なネタですが、さすが決勝に来る程のネタだけあって良い印象も多かったようです。
   他の審査員がどう評価したのかも気になるところですね。

X子:さて、続いてはこのコンビです!


初参加は2回戦敗退、次は3回戦敗退、そして前回は決勝目前まで来た。
だんだん進化していく彼らの漫才が、ついにこの決勝の舞台で披露される!
エントリーNo.052
サンザンヒーローズ
喪主
B:どうもサンザンヒーローズです

A:略してサザンで覚えてください

B:某歌手とかぶるだろ!ってことで

A:いやぁ遂にやってきましたMM−1ですよ!気合入れて頑張りましょう!僕もこの日のために歯を磨いてきましたから!

B:毎日磨けよ!やだよ大事なときしか歯を磨かない相方なんて!

A:いやぁそんな毎日だなんて贅沢は出来んよ

B:贅沢もクソもあるか!たかがデンタルにプレミア感出すな!

A:まぁ早速ですけど、こうやって漫才してる間にも刻一刻と死は近づいていってるんですよ

B:何ですかのっけから縁起の悪い

A:でもホントに人間はいつ死ぬかわかりませんからね。今すぐにでもパックリと逝くかもしれないし

B:ポックリと逝けよ!そんな切り口が開いたような死に方ってどんなだよ!

A:それでお前が死んだとなったら、当然僕が葬式のときコメントをしなきゃいけないじゃないですか。だるっ

B:語尾の本心っ!もうちょい相方に対して愛情を持て!

A:愛情を持て・・・何、お前の入った棺桶を頬ずりしながらスピーチしろってこと?

B:何その歪みきった愛!?普通に接してればいいんだよ!

A:それで今日はスピーチの予行練習をしとこうかなって、シャカシャカチキンを振りながら思ったわけ

B:どんなときに思ってんだよ!相方の死をシャカシャカチキンと平行しながら見つめないでもらいたい!

A:その後スパイス入れてないことに気付いて

B:普通のフライドチキンをただただ振ってた!?

A:ゲップしながらの後悔よ

B:食後に気付いたんかい!なんて間抜けなときに相方の死を連想してるんだい!

A:だから今日は僕のコメンテーターぶり、を生き生きとした目で見守っててください

B:こっちは死んだ体なんだけどね・・・てかコメンテーターって、葬式にはちゃんとした名目があるからね?

A:あぁ、メッシュだっけ

B:喪主だよ!そんな網目状の何がしにコメント任せてたまるか!頼むから普通にお願いしますよ

A:えー、本日はお足元が賛否両論な中お越しいただきありがとうございます

B:どういう天候でして!?良し悪し決められない天候って、どういう天候でして!?

A:相方である私が、一言二言申し上げます

B:一言で十分ですよ!こんなときのリピートは不必要です!

A:このように大勢の方にお見送りいただき、さぞかし相方も興奮していることでしょう

B:何でエキサイティングすんだよ!そんな性癖持ってません!

A:相方は仕事一筋の人間でして趣味もとりたてて持っておらず、家に居ても飾ってあるフィギュアを眺めてるだけな人間でした

B:趣味もってんじゃねえか!フィギュア鑑賞という趣味が!ずっとネタ書いてたとかならわかるけど

A:フィギュアの裏に書かれてあるネタのカンペを覚えるのに一日を費やしていました

B:どんなエピソードだよ!仕事熱心かふざけてるのかわかんねぇよ!

A:そして温厚な一面もあり、僕がどんなにミスをしても笑って許してくれる性格であったらいいなと思いました

B:ただの願望じゃねえか!俺が死んでるのをいいことに理想語るの止めてくんない!?

A:相方の死を聞いたとき、食事中だった私はあまりにも突然のことで非常に驚き、嫌いなピーマンが喉を通りませんでした

B:嫌いだからだよ!俺一切関与してないと思う!

A:パプリカは、平気です

B:聞いてねえよ誰も!てか肉厚になればOKていうお前の精神どうよ!

A:こうして棺桶を閉じた今でも、信じられない気持ちで鳩胸がいっぱいです

B:お前が鳩胸かどうか知らねぇよ!

A:相方とは小学校の頃からずっと共に過ごしてきました。当時の我が家は売れない蕎麦屋で貧しく育ち、相方はごく普通の一般家庭
  育ちも違えば、家のカーテンの柄も違いました

B:カーテンはどうでもええわ!育ちと引き合いに出すことじゃないだろ!

A:相方の家はドクロ柄のカーテン、

B:趣味わるっ!普通の柄じゃ!

A:我が家はそば殻のカーテンでありました

B:どういうこと!?窓ガラス一面にそば殻敷き詰めるってこと!?

A:そんな貧乏な私は学校でも肩身が狭く、しばらく一人ぼっちでした。そんなときに声を掛けてくれたのが、後の相方になる彼でした
  無邪気に「遊ぼうよ!」と言ってくる彼のにこやかな笑顔に、私は「ズカズカ人の心に入り込んできやがって」と思いながら接しました

B:何その十数年越しのカミングアウト!?そんなん聞いたら成仏しきれんわ!

A:聞くところによると、相方は大型トラックにはねられて死んだと、予想されてます

B:死因曖昧なの!?

A:大型トラックにはねられて死ぬなんて、普段誰よりも信号無視する相方がよりによって死ぬとは・・・

B:死んで当然じゃねえか!さも普段注意してるみたいな言い方すんな!

A:何たる皮肉なことか・・・

B:皮肉の皮の字のカケラの原子も成立してねえよ!

A:あ、スイマセン。ちょっぴりセンチメートルになっちゃいましたね

B:センチメンタル!!いつどこぞの尺度を計ったんじゃワレ!!

A:周りの方の声をお聞きしますと、ありがたいことに皆様に愛されておったようです。「えーと、誰だっけ」というたくさんの暖かい声を頂き・・・

B:全然覚えてもらってねえじゃんか!微塵も暖かくないし、今後自己アピールに全力投球しようと決心したわ!

A:短い一生で本人も心残りだろうとは思いますが、皆様によくしていただいたおかげで、非常に充実した一生だったと自負しております

B:何でお前が自信満々なんだよ!天国で俺が決めることじゃそれは!

A:相方は覚えてくれてるでしょうか。僕がイタズラで相方の家の日めくりカレンダーを全部破って帰ったときのことを

B:ああ、そんなこともあったかな

A:その時の「俺んちの一年終わった!?」というリアクション、今にも忘れそうです

B:忘れそうなのかよ!是が非でも「今でも忘れません」と言って欲しかった!

A:それでネタばらしをした後の「お前がしたのかよ!」という反応は、一生忘れません

B:ごく普通の反応だろ!お前の記憶する優先順位おかしいわ!

A:今でもこうして目を瞑ると、相方の元気なツッコミが聞こえてきます

B:そうそう、そういうのよ

A:今度、祈祷師に診て貰おうと思います

B:悪霊みたいに扱うな!大事な思い出だろうが!

A:夜もうるさくて眠れないですし

B:なんだ、俺のツッコミは隣の部屋から聞こえてくる謎のお経感覚か!

A:でも・・・改めて感じます。どうして、どうしてこのような事になってしまったのかって・・・ううっ、ぐすっ

B:まぁなんやかんや言ってたけど、相方のために涙を流してくれるってのはありがたいね

A:ぐすっ、ぐすっ・・・あっ、今日歯磨き忘れた

B:大事な日じゃないんかーい!!相方の葬式、MM−1に負けちゃったよ!てかそもそも毎日磨けっての!

A:えー、こうして相方に残された私ですが、今はまだ気持ちの整理がつかず、今後の活動もまだ9割9分しか決まってません

B:方針ほとんど固まってるじゃねえか!さては生前から練ってたな!?

A:中古フィギュアのお店を開こうかと

B:お前俺の遺品売りさばくつもりだろ!!残念だったな、カンペという名の落書きが入ってるわ!

A:あと数時間経ちましたら、秋葉原に1号店を出店すると思いますんでぜひお越しを

B:実行早いな!?そんで出店の仕方が本格的すぎて軽くヒいた!

A:私も、しっかり歯を磨いて立ち会いたい所存です

B:俺の価値って何なんでしょうか!あまり交友の無い友人の結婚式以下ぐらいでしょうか!

A:そして開店祝いということで、実家から蕎麦屋が出張開店しますのでこちらも是非!

B:何だお前らの底知れない商売魂は!血は争えないのね!

A:さて、長々と喋って参りまして、宴もたけなわになりました

B:葬式だろ!?皆すでにベロンベロンになってるんか!?

A:改めて本日は、こんなに多数の方々に暖かく送っていただき、相方もさぞかし嬉しく「サンクスギビングデイ」と言ってる事でしょう

B:何で「勤労感謝の日」って言ってるんだろ!?

A:今後ともご支援の方お願い致しまして、ご挨拶に代えさせていただきます。最後に、相方といつもの別れ方Fパターンで終わらせてください

B:そんなにパターン持ってるか知らないけど、そういったいつものあいさつで締める別れ方もありますよね

A:「もう、ええわ」

B:それただのネタのオチ!もうええわ!

2人:ありがとうございました


X子:ありがとうございました。このコンビもおなじみになって来ましたね。

Y美:それではまず、BONBORIさんはいかがでしたでしょうか?


・「漫才読んだぜ!」って感じがすごい滲み出ました。本当に漫才でした、面白かったです。
 よく考えながら書いてるなと、本当に堂々と壁に向かって進んでるなと、よく感心させられる漫才でした。
 後はもう、キャラの口調がときどきおかしくなってるのを直せば完璧だと思います。
 「夜もうるさくて眠れないですし」など、この場の雰囲気に合っていない発言が多々ありました。もっと世界に深く潜り込んでください。
 「夢は目前だ!」みたいなイメージがこの漫才から感じました。どうかもう何歩か進化して、完璧だと言わせる作品にしてください。


X子:おお、これまた好印象が出ましたね。

Y美:続いてジェネラルさん、いかがでしょうか?


・神妙にしなくてはいけない場面でのおふざけと言う
 緊張と緩和の要素をこれでもかと入れた分、最後の物足りなさだけが少々残念ですが
 全体的にテンポもよく完成度も高いと思います。


X子:そうね、会話のテンポの良さには光るものがあったわね。

Y美:ではスリーオールさん、どうでしょう?

 
・凝った設定や目を引くような飛び道具が無くとも、ボケ1つ1つのレベルが高ければ問題無いと思います。
 このネタはそういうレベルの高い漫才だったと思いました。
 飛び道具を使っただけで中身がない張りぼてみたいな作品よりも格段にこっちの方が良いです。
 さらに言えば、ちゃんと作り込んである作品は飛び道具を使ってなおかつ中身も伴った作品にも太刀打ちできうると思います。


X子:なるほど。さすが決勝に来た漫才だけのことはあるのね。

Y美:では、どんどん参りましょう。4組目はこちらのコンビです!


前回、決勝進出するも最下位に終わり、これ以上無い屈辱を味わった。
その悔しさをバネに、今度は本気で優勝を勝ち取りに来た!!
エントリーNo.028
有機丸アポロ
ゆびのよびな
遠山:どうも、有機丸アポロです。

出雲:こんにちは、「小豆洗おか、人取て食おか」でお馴染み出雲です。

遠山:嘘をつかない。お前は妖怪小豆洗いじゃない。

出雲:そうだな、もう小豆洗いからは足を洗ったからな。

遠山:まず小豆洗いだった時期がねえだろ。やだよ相方が妖怪から転生を経てるとか。

出雲:そんなことより、俺が前から持ってる疑問を聞いてほしいんだ。
   頼むよ、聞いてくれなきゃ俺寂しくて死んじゃうよ?

遠山:ウサギみたいなこと言うなや。急に可愛らしいアピールすんな。

出雲:寂しくて、首もがれたら死んじゃうよ?

遠山:寂しくなかろうが首もがれたらみんな死ぬよ!!わかったよ、もうとりあえず言えばいいじゃん。

出雲:うん、あのな。指ってあるじゃん。
   あ、知らないお客さんのために説明しますと、手がありますよね?その先の5つに分かれている……。

遠山:お客さんナメんな。みんな自分の手先のことくらい、とうに認知してるわ。

出雲:お腹がすいた時に舐めると塩分を補給出来る部分のことです。

遠山:指にそんな役割ねぇよ!空腹時はみんな何か買って食うよ!

出雲:それでさ、指ってさ、「お父さん指」「お母さん指」「お兄さん指」「お姉さん指」「赤ちゃん指」って言うじゃん。

遠山:まあ、そういう歌があるからな。

出雲:お父さん、お母さん、お兄さん、お姉さん、赤ちゃんだろ?
   ………なんでその家庭に「自分」がいないの?

遠山:知るかよ!!その疑問は今聞かなきゃいけなかったのか!?

出雲:お兄ちゃんとかお姉ちゃんがいるなら自分ありきじゃん、なんでいないの?
あれなの?若くして亡くなった次男坊に送るレクイエム?
   それとも一家を追い出された少年が幸せな家庭を羨む恨み節?

遠山:かわいい表現をどんだけブラックに解釈するんだよ!!そんな裏の意味ねぇよ!

出雲:そうだったらさ、追い出された少年が家族に復讐する禁断の6番の歌詞がありそうじゃん。

遠山:ねえよ!そんな都市伝説ねえよ!

出雲:少年が自分を追い出した家庭に巨大な鳥をけしかけて全員さらわせるっていう……。

遠山:どんな復讐方法だよ!色々と遠回りすぎるだろ!!
   あれじゃね!?歌ってる人目線で考えてんじゃね!?

出雲:いや、だったら歌ってるやつだけ家族に比べてデカすぎるじゃん。

遠山:等身大じゃねえよ!指に家族を置き換えてるだけだっつーの!

出雲:そんなデカい子供、家族の手に負えなくて見放されるに決まってんじゃん。
   そんで、結果的に鳥をけしかけて家族全員さらわせることになるじゃん。

遠山:だからそんな結末ねえよ!!なんで結果的にさらわせるんだよ!!

出雲:あ、でも指サイズの家族なら、わざわざ巨大な鳥けしかけなくてもスズメ程度で十分か。

遠山:どーでもいいよ!!さらう鳥の選別になんの興味も湧かねえよ!!
   それで、お前はそれに対して何がしたいんだよ。

出雲:うん、だから納得できるような言い方を考えてきたんだ。

遠山:言い方?お父さん指とかに代わる新しいネーミングってことか?

出雲:そう、だから一旦頭の中でイメージにある5人家族を巨大な鳥にさらわせて、それをさらにバズーカで撃って。

遠山:そんなことする必要あるかな!?家族のイメージに対して無駄に冷酷すぎない!?

出雲:その家族の遺骨を神棚に供えて、それらごと木っ端微塵に爆発させて。

遠山:お前は指の家族になんの恨みがあるの!?トラウマでもあるの!?

出雲:そんで俺が家族に代わる新しい指のイメージ言うから。
   聞いてくれるよね?聞いてくれなきゃ寂しさ余って首もぐぞ。

遠山:寂しさをもっと違う形で紛らわせろや!!
   もういいから言えよ、ダメだと思ったら即座にストップかけるからな。

出雲:ああ、まずな。親指が「坂本指」、人差し指が「井ノ原指」……。

遠山:はいストップ。一旦ストップ。これほど即座にかけることになろうとは思わなかったけどストップ。

出雲:ちょっと、なんで今止めるの?人の話途中で止めるとか意味わかんないんだけど。

遠山:もっと意味わかんない状況が今まさに起こってんだよ……!!
お前さぁ……なんで指の名前にV6チョイスしてんの!?指足んねえじゃん!!

出雲:いやいや、数ってそんなに重要?

遠山:最重要ポイントだわ!ピッタリ合わないと何の意味もなさないの!

出雲:まぁ聞いてよ。中指が「長野指」、薬指が「森田指」、小指が「岡田指」で、「三宅」が手のひら。

遠山:三宅でけぇ!V6のパワーバランスそんなんだっけ!?

出雲:そうだよ、三宅がいなけりゃ他の5人なんてただの指サックだよ。

遠山:そこまで三宅に依存してねえだろ!!

出雲:5本の指サックがくねくねしながら『WAになっておどろう』歌ってるわけだよ。

遠山:なんだその微妙にメルヘンな状況!!

出雲:その輪になった指サックの中心から三宅が呼び出されるわけだね。

遠山:なんだその悪魔召喚の儀式みたいなの!そもそも手のひらは指じゃねえし、違う言い方にしようぜ。

出雲:そっか、じゃあ指を日本で喩えてみよう。あ、指は5本なのにニホン、ってか?

遠山:てか?じゃねえよ。なんだその「どや!」みたいな雰囲気。

出雲:まずな、北海道が親指でしょ?本州は大きさ的に中指でー、四国は小指、九州が薬指でー……えー……。

遠山:ほら、人差し指余ってんじゃねえか。どうすんだその持て余した指。

出雲:えーと………人差し指は………んー、あっ!レインボーブリッ……いや違うな……。

遠山:口に出す前に気付けよ!本州とどっこいどっこいの橋なんかねえだろ!

出雲:人差し指は……うぇー……えーと……あーっ………韓国。

遠山:隣国巻き込むな!そこは自分で縛り作ったんだから国内に収めろよ!!

出雲:いや、だってさ……人差し指ってちょっとトッポギに似てるし……。

遠山:なにその適当極まりない理由!?そんな理由に首を縦に振るのは赤べこくらいだぞ!?

出雲:あと、ヒトサシユビハムニダって言うと韓国語っぽいし。

遠山:それハムニダの影響だよ!!ヒトサシユビだけならなんの韓国語っぽさもないわ!!
つーか、最初から5つで1セットの物をチョイスしようぜ。
   そうすれば指が余ったり足りなかったりしないんだよ。

出雲:いやいや……この世に、5つで1セットの物なんて……ある……?

遠山:有り余るほどあるわ!!
つーか、お前がさっきよりにもよってV6をチョイスしたジャニーズ事務所にも5人組はいっぱいいるわ!

出雲:いや、俺はジャニーズはV6とKis−My−Ft.2しか知らないし。

遠山:何その偏り!?てか、なんだよキスマイなんちゃらって!?そいつらの方が知らねえよ!!

出雲:あ、Kis−My−Ft.2ってのは2005年7月に結成されたジャニーズアイドルグループで、
北山宏光、千賀健永、宮田俊哉、横尾渉、藤ヶ谷太輔、玉森裕太、二階堂高嗣の7人で構成されているんだよ。

遠山:無駄に詳しいなおい!そういうの知っててなんでSMAPとかわかんねえわけ!?

出雲:あ、そうだ!親指が「北山指」、人差し指が「千賀指」……!!

遠山:さっきより指足りねえだろうが!!自分で7人組って言っといてなんでイケると思ったんだ!

出雲:じゃあ薬指は横尾と藤ヶ谷、小指は玉森と二階堂が2人体制で。

遠山:2人体制ってなんだよ!?

出雲:例えば薬指は月・水・金・日が「横尾指」、火・木・土が「藤ヶ谷指」。

遠山:バイトのシフトじゃねえんだから!!

出雲:で、三宅が手のひら。

遠山:三宅関係ねえだろ!先輩がしゃしゃり出るなって話だよ!

出雲:あ、じゃあKis-My-Ft.2は三宅の手のひらの上。

遠山:三宅が黒幕みたいになってんじゃねえか!もうKis-My-Ft.2の話はいいから!

出雲:わかった、じゃあKis-My-Ft.2は巨大な三宅にさらわせるよ。

遠山:どういうことだよ!!完全に魔王みたいになってるじゃねえか!
   もっと他に5つセットの物あるだろ!!

出雲:5つセット……あ、さ行!?

遠山:五十音チョイスすんなや!するにしてもなんでさ行チョイスしてんだ!

出雲:親指が「さ指」、人差し指が「し指」……。
   待てよ、料理のさしすせそで「し」は塩だよな、
   だったら全部の指で空腹時に塩分を補給出来るから、全部「し指」になるのか?

遠山:知るかよ!!つーか塩分補給の役割もねーよ!!

出雲:だったら親指が「岩塩指」、人差し指が「博多の塩指」……。

遠山:塩のバリエーション出すんじゃねえよ!

出雲:あっ、「ハカタノシオユビセヨ」もなんか韓国語っぽくない?

遠山:だからそれはセヨの効果だよ!!博多っつってんのに韓国語っぽいもクソもねえだろ!!
   とにかくさ行却下!他!

出雲:じゃあ他に5つセットの物……あ、指サック?

遠山:確かに5つセットではあるけどさ!?5つそれぞれに名前が無いじゃん!!

出雲:いや、だから、「ゆ指」、「び指」、「さ指」、「っ指」……。

遠山:「ゆ」「び」「さ」「っ」「く」を指の頭文字に採用すんな!!「っ指」とかどう発音するんだ!

出雲:「く指」は響きが小指っぽいから馴染みやすそうだな。よし!

遠山:手応え感じてんじゃねえよ!!

出雲:おっ、指の話題なのに「手応え」って……。

遠山:そんなつもりねえよ!あったところで口に出す勇気がねえよ!
   なんだよ、さっきから聞いてりゃさ、お前の話ワケわかんねえんだよ!!

出雲:まぁまぁ、そんなに憤慨しないでよ。
   いや、指だけにフィンガーいしないで、と言った方がいいかな、ってか?

遠山:いいかげんにしろ!!

2人:どうもありがとうございました。


X子:ありがとうございました。これまた完成度の高いネタでしたね。

Y美:ではまず、先風さんはいかがでしたでしょうか?

 
・まずチョイスですよね、話題の。後半の「指の名前を」っていう展開に持っていく為に
 用意したもうひとつの展開が既に面白いっていうのは、それだけで完成度の高さが
 伺えるというものです。あとはもう、とにかく自然。余計な発言は一切なく、
 それを伝えるだけで読み手が全てを汲み取れる、最低限のラインをしっかりと
 カバーしつつ、毎度の発言がそれをきっちり昇華して次へ向かってますよね。
 ツッコミが「なんだよ」「バカだろ」「ちがうよ」しかないような長文を
 書いてる人は今すぐこの作品を何回も読むといいと思います。


X子:なるほど。書き手のレベルの高さを伺わせる作品でしたね。

Y美:では次にBONBORIさん、いかがでしょう?


・いやもう発想が素晴らしすぎます。読んでる内に何度「うおっ」と呟いた事か。
 自分が含まれない発覚や、五十音など、いちいち目の付け所が秀逸で、読んでてとても楽しかったです。
 特に塩の味をサ行に繋げた展開には、思わず感動してしまい、鳥肌が立ちました。複線回収のクオリティが高すぎます。
 後は終わり方をどうにかすれば完璧です。今のオチでは「ハイ、終わり!」という感じが全然しません。
 ほっといたらいつまでも続けられそうなネタなので、自然にブレーキを掛ける方法を考え出してください。
 こんな終わり方では納得できません、まるで打ち切りです、「もっと続きを見せろ!」と脳みそからクレームが来ます。
 書く事に夢中にならずに、どこかで終わり方をどうするのかを考えながら書いてみてください。きっと見事なオチが浮かび上がります。


X子:ほうほう、これまた良い作品なだけに気をつけたい点ですね。

Y美:火田辻正さん、いかがでしょう?

 
・『一旦頭の中でイメージにある5人家族を巨大な鳥にさらわせて、それをさらにバズーカで撃って』
 この辺りのくだりがボケとして雑かなと感じましたが、言葉遊び系や韓国語のボケなどは面白かったです。
 突拍子もないようでいて決して飛び過ぎてなく、会話の流れも上手いと思いました。
 ただ、ボケの面白さというよりは、流れの上手さに寄りかかって感じる面白さだったかなと。


X子:なるほど。この辺り、残りの審査員にどう評価されたかが気になるところね。

Y美:さて、次がちょうど中間地点。5組目はこのコンビです。


優勝候補と呼ばれた前回、まさかの4位止まり。
青バト現チャンピオンの意地をかけ、今回は新ネタを引っさげて登場だ!
エントリーNo.045
灯風
Just Way You Are
ナオ:最近、子供のころ見ていたアニメが懐かしいと思うんですよね。特に、僕がよく見てたのは「アンパンマン」ね。

ゴウ:………………。

ナオ:特に好きなのは、バイキンマンとの戦いのシーンですねー。最後、アンパンチで悪役を倒してくれるんですよ。スカッとしますよね。

ゴウ:……………………死ねッ!!!

ナオ:………いや、なんで!?なんでだよ!?………え、俺死ななきゃいけないの!?何ゆえに!?

ゴウ:俺だって信じられない………相方のお前が、「アンパンマン」一味の末裔だったとは……

ナオ:なんだよアンパンマン一味って!?しかも末裔!?……いや、違うよ!俺、そんなよくわからない一味じゃねえよ!

ゴウ:……本当か?頭ちぎってばら撒いてたりしてるんじゃないのか!?

ナオ:そんなことしねえよ!てかその一味ってそんなことすんのかよ!?グロいな!

ゴウ:そうか……どうやらお前は、何処かの愚弄者に唆されただけのようだな。
   ならば仕方ない……ナオ、聞いてくれ!俺たちの長い戦いの物語を………

ナオ:……さっきから思ってたけど、お前なんなんだよ!?アンパンマンの何なんだよ!?

ゴウ:時は桃山時代………

ナオ:もうお前何者だよ!?どんだけ長老だよお前!……てか、そのころアンパンマンねえだろ!?

ゴウ:違うんだ。これは「やなせ・桃山時代」と言われる方の桃山時代で、わりと最近のことだ。

ナオ:聞いたことねえよ!!なんで一漫画家が時代の名前に入ってるんだよ!

ゴウ:この時代は荒んでいた………原因はもちろん、「アンパンマン」の野郎だ……
   あやつの恐ろしい鉄拳によって、動物は傷つき、心は荒び、世は乱れていたんだ……

ナオ:鉄拳、って……アンパンチのことか!?しかも世まで乱れるって!!

ゴウ:アンパンチの恐ろしさを知らないからそんなことが言えるんだ………
   そんなアンパンチに、俺たちは抵抗した………そこで、結成されたのが「アンチアンパンチ同盟」だ。

ナオ:……ずいぶん語呂のいい同盟ですこと。

ゴウ:アンパンチの脅威から世界を守るため、あらゆる活動をしたんだ……
   手始めに、オリジナル商品を作って、アンチアンパンチの思想を広めるための運動を行った。

ナオ:……意外と暴力的じゃないのな。

ゴウ:もちろんだ、アンパンチを嫌う俺たちだ、暴力行為などするはずがないからな。
   ……そして、その中でも好評だったオリジナル商品が、「アンチアンパンチアンパン」だ。

ナオ:名前ややこしいな!!…なに、アンパンチに反対して作られたパンってこと?
   ……てか、アンパンチに反対しておいてアンパンなのかよ!?

ゴウ:でもな、味にもこだわっていてなかなか人気が高かったんだ。

ナオ:そうなんだ……まあ、美味しいのはいいことだけど。

ゴウ:特に「アンチアンパンチアンパンの餡」が好評で……

ナオ:ややこしくするなまた!!もう……「アン」ばっかじゃねえかそれ!!

ゴウ:あまりに人気でな、その月の「餡餡」にも特集されたんだ。

ナオ:「anan」だよ!!「anan」の「アン」ってその「餡」じゃねえだろ!?
   ……しかも女の子用の雑誌にアンコの特集って、嫌だよ!

ゴウ:…それから、キャンペーンがある程度成功した俺たちはCMを作ることにした。

ナオ:……てか、さっきから思想の広め方が随分大人しいな!?

ゴウ:しかも一度聞いたら忘れられないような、覚えやすいCMだ。

ナオ:へえ、どんなCM?

ゴウ:『アンアンアン♪とっても大好き……』

ナオ:ドラえもんじゃねえか!!なに他のアニメの歌もってきてんだよ!?

ゴウ:『ジャイ“アン”も大好き♪』

ナオ:そして無理矢理「アン」を持ってくるな!しかもどんだけ「アン」推すんだよ!!

ゴウ:『ジャイアンもアンチアンパンチアンパンも、死んじゃいあ〜ん♪』

ナオ:もう……色々と訴えられろよ!!こんなCMよく通ったな!!

ゴウ:……アンチアンパンチ運動の成果のおかげか、このCMのフレーズは認知率がもの凄く高かったようなんだ。

ナオ:ドラえもんの認知率が高いだけだろ!!お前らはそれにただ便乗しただけだよ!!

ゴウ:そんなこんなで大人気となったアンチアンパンチアンパンだか、これはもちろん、アンパンマン討伐のための作戦に過ぎないわけだ。

ナオ:…そうか、そんな目的だったな!なんかアンとかパンとかですっかり忘れてたわ……

ゴウ:アンチアンパンチアンパン人気のあまりのすごさに、元々あったパン屋や和菓子屋に打撃を与えた。
   ……もちろん、その中にはアンパンマンの店も含まれていたわけだ!どうだッ!!

ナオ:……遠回り!攻撃の仕方が遠回りだよ!!

ゴウ:その攻撃に、ジャムの爺さんもバタコも、アンアンと悲鳴を上げていたそうだ……!!

ナオ:…いや、ヒイヒイと上げろよ!!アンアンじゃあ、喘いでるみたいだろ!!

ゴウ:……しかし先方もこれだけでは終わらない。なんと、国に働きかけて、法を制定させやがったんだ………

ナオ:……国まで巻き込むのかよ?そして、アンパンマンサイドも肉弾戦はしないのな!?

ゴウ:そしてついに国会で、「アンチアンパンチアンパン・廃止案」が可決されてしまったんだ……

ナオ:……また「アン」増えた!忘れたころに「アン」増えた!!

ゴウ:いや、正確に言うと「アンチアンパンチアンパン及びアンチアンパンチアンパンの餡・廃止案」だが……

ナオ:さらに長くッ!!それはもうアレだよ……早口言葉だよ!!

ゴウ:その廃止案の内容は次の通りだ………『アンが乙に、アンチアンパンチアンパンを販売した場合、乙はアンに700万円以下の慰謝料の請求を可能とする。』

ナオ:……そこ「甲」「乙」だろ!?「アンが乙に」って、意味わかんねえよ!!

ゴウ:しかし俺たちもこのままでは終われない…………ついにアンパンマンに、直接対決を申し込んだ。ここから、歴史に名の残る戦いが始まる………!

ナオ:やっと…戦いらしくなってきたな。

ゴウ:戦地に赴く俺らアンチアンパンチ同盟。……全員、手にはジョウロを持っている。

ナオ:見た目がマヌケッ!!そりゃ、アンパンマンには水が効くのかもしれないけどさ!!

ゴウ:対するアンパンマン連合も、手に持てるだけの乾燥剤を持ってスタンバイ。

ナオ:いや、もっとなんかあっただろ!!……アンパンマン、乾燥剤じゃ間に合わねえだろ!?

ゴウ:『愛とー勇気だけーがー、とーもだーちーさー♪』………アンパンマンのマーチが鳴り響き、戦いの火蓋が切って落とされた!

ナオ:始める時の音!!戦いの始まり、やけに平和的だな!

ゴウ:開始早々、一斉に水を撒くアンチアンパンチ同盟。必死に乾燥剤で食い止めるアンパンマン連合。

ナオ:……子供の遊びにしか見えないけど?

ゴウ:さらに水を撒くアンチアンパンチ同盟。耐えるアンパンマン連合。発火する乾燥剤。

ナオ:水を吸ったから!!水吸ったから発火しだよオイ!!

ゴウ:アンパンマン『頭が燃えて力が出ないよ〜』

ナオ:まさかの事態だよ!!アンパンマン、アホかよ!?アホなのかよ!?

ゴウ:そこに救援に駆けつけるバタコ。
   バタコ『アンパンマン!新しい顔よ!!』

ナオ:…そこは、いつもの展開なんだ。

ゴウ:……と言って、アンチアンパンチアンパンを投げるバタコさん。

ナオ:そのアンパン投げるの!?敵のアンパン使っちゃってるよバタコさん!!

ゴウ:アンパンマン『やったあ!新しい顔d……………力が出ないよ〜』

ナオ:……いや、アンパン替えたばっかだろ?何があったんだ!?

ゴウ:アンパンマン『餡がしっとりこし餡だよ……湿り気多くて力が出ないよ〜!』

ナオ:餡の違いで!?てかその水分でもダメなのかよ!!

ゴウ:……これが、瑞々しいおいしさを追求した「アンチアンパンチアンパンの餡」の力だッ!!どうだッ!!

ナオ:知らねえよその拘りは!!

ゴウ:しかし……俺たちにも限度が見えはじめた。同盟のメンバーの力が、徐々に失われていたのだ………

ナオ:そんな……長期戦だからか?

ゴウ:『ダメだ………さっきから「アン」のつく新しい言葉が出てこない!!』

ナオ:……だからなんなんだよ!?確かに最近出てこないなあとは思ってたけど!!

ゴウ:実は、アンチアンパンチ連盟は、「アン」の持つ力をエネルギーとして活動していたのだ!!

ナオ:……なにそのエネルギー!?だから最初、アンアン言ってたのかよ!?

ゴウ:必死に「アン」のつく言葉を絞り出そうとする、しかし…………
   『淫猥』『陰茎』『淫乱』………「イン」のつく言葉しか出てこない!!

ナオ:ワードのチョイスッ!!エロワードを辞書で調べる中学生かよ!!

ゴウ:もうダメだ、エネルギーが切れる………………そう思ったそのとき、救世主は現れた!!!

ナオ:……救世主!?

ゴウ:チーズ『アンアン!!』

ナオ:チーズかよ!!確かに鳴き声アンアンだけど!!

ゴウ:チーズの「アン」の力によって、俺たちは元気になった!!そしてアンパンマンを拳で倒すのだった………

ナオ:最後殴ってんじゃん!!アンパンチあれだけ嫌いって言っておいて、最後殴るのかよ!!

ゴウ:……ついに俺たちは勝利した!!そして俺たちアンチアンパンチ同盟は、夜が明けるまで「アンアン!!アンアン!!」と叫び続けるのだった………

ナオ:最後何してんだよ!?完璧に怪しい集団じゃねえか!!

ゴウ:………この戦いが、のちに『アンSay!の改革』として知られることとなる。

ナオ:だから聞いたことねえよ!!……ってなにこの話!?これ、ホントの話なのかよ!?

ゴウ:ああ、それはまあ………「アンパンマンのマーチ」だけに…「ドリーミング」だ。

ナオ:って、夢の話かよ!!いい加減にしろ……アーンパーンチッ!!


X子:ありがとうございました。いやぁ、さすがの勢い、といった感じね。

Y美:ですね。ではまずqqqさん、どうでしょうか?


・「アン」の二文字に着目したアンパンマンネタって、初めて見たかもしれません。
 言葉遊びでボケてみたり、同音異義語でボケてみたりと、引き出しが広いですよね。
 苦言を言うとすれば、展開していくと共に、笑いの質があまり比例していなかったです。
 個人的にはこの設定をもっと掘り下げて、もうひと展開先を見てみたかったです。


X子:なるほど。やはり「アン」の応酬はすごかったわね。

Y美:では、火田辻正さん、いかがでしたか?

 
・アンが増えていく、アンがつく言葉を選ぶというのが面白いことは面白いですが、そこに集中し過ぎてる気もします。
 ネタの案はよかったと思います。中身も暴力的でないし、アン心して見てられます。
 結局なんでアンパンマン一味と争ってたのか、設定そのものが意味不明で、それは2人の人間の会話としてどうかとも思いましたが、
 その設定ボケで押している印象ではなく良かったと思います。


X子:……はっはアン。
   2行目がアン易なコメントかどうかについては後日アンケートを…

Y美:アンタ何言ってるのよ。さりげなく言ってるんだからアン黙の了解で見逃しなさいって!

   …オホン。それでは最後にスリーオールさん、いかがでしたか?

 
・同じ設定でネタを作るとしても、僕はここまで完成度の高いネタは作れないと思います。 作りたいですけど。


X子:おお、1行コメントが来ましたね。
   これはかなりの高得点が付いている可能性がありますよ。

Y美:前回のリベンジに期待がかかるところね。



X子:さぁ、前半5組のネタ披露が終わりました。

Y美:後半4組のネタに参りましょう!

後半戦に続く