ヒコーキの作り方


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材料
2mm厚バルサ 主翼、胴体
1mm厚バルサ 水平尾翼、垂直尾翼
胴体補強
2mm角ヒノキ棒 主翼前面補強
翼紙 翼の補強と平滑化
鉛板 重心調整
接着剤 セメダインC、瞬間接着剤
塗料 ニトロセルロース系ラッカー
製作

部品です

  1. 主翼
    好みの翼型をつくりバルサ材に写し、カッターで切り抜きます。ヒノキ棒を翼の前面長に合わせて切り、翼中央部はそのまま、翼端が0.5mm以下になるよう直線に削ります。これを翼前面に瞬間接着剤で貼りつけるのですが、材料が薄いので翼になじんでくれます。
    次に翼上面を先端にいくほど薄く(0.5mm程度)削ります。
    今度は翼前面の30%の所を頂点とし前後を削っていきます。画像で僅かに影がついているのがこれです。翼前後縁ともに極力薄くなるよう気長に削っていきます。翼断面は三角形です。
    仕上げはサンドペーパで翼形を崩さないように磨き、ラッカーをかけます。乾いたところで再度ペーパがけ、次に翼紙を貼ります。接着剤はラッカーで、多めにラッカーを塗った所に翼紙を押し付けるように貼っていきます。余分なラッカーが翼紙にしみ込んでいく位がいいでしょう。後で歪がこないよう紙はむやみに引っ張らない事、上下面同時に作業するのがこつです。
    最終仕上げはペーパー掛、ラッカー塗り、を繰り返した後研磨剤(ピカール)で磨き上げます。
  2. 尾翼
    主翼とほぼ同じつくりですが前縁補強は無し、全長にわたり最大厚1mm、翼断面は上下対象の紡錘状です。
  3. 胴体
    私の機体の一大特徴です。よく乾燥した真竹を幅20mm程に割ります。表皮の硬い部分と内側の柔らかい部分を取り去り、軽くしかもしなりのある丈夫な部分だけ残し、1mm厚の竹板を2枚作ります。この間に芯のバルサ材をサンドイッチしてセメダインで接着します。ねじれたり反ったりしないよう平らな板の上に置き重石をして乾燥させます。
    充分乾燥した所で胴体型を写し整形します。このときのポイントは主翼と水平尾翼の取り付けを0−0度とすることです。
    仕上げは胴体強度を見ながら竹をできるだけ削り取ります。その後ラッカーをかけておきます。
  4. 組み立て
    主翼は2段上半角です。曲げる所にカミソリ鋸で翼厚の2/3程切込みを入れ、角度をつけるスペーサを枕にしてセメダインを切込みにたっぷり塗りこみ接着します。このときのポイントは左右対称の確認がしやすいよう内側の上半角から外側へ一個所ずつ作業する事です。
  5. 三面図
    平面図 この機体は通常尾翼ですが、他の文献のように双尾翼のほうが返りの特性がいいようです。
    正面図 翼中央が水平なのは胴体との接着のとき直角が見極めやすいためです。また2段上半角はWhitewingsの機体でよく飛んだものですからはまっています。
    側面図 主翼前の胴体の直線部は尾翼との0−0調整の名残です。機首下部の突起はカタパルト用のゴムフックです
  6. 製作治具
    正確に言うと治具ではありませんが、各部品の重量、本体の重量を測る棹ばかりです。棹は竹、錘は真鍮、ミソは支点を2箇所に設けていることで、軽量(最大秤量8グラム)と通常(最大秤量20グラム)に使い分けできます。軽量レンジでは0.1グラムまで読み取れます。目盛りの校正には質量1グラムの1円硬貨を使用し、洗濯挟みに1枚挟んでは錘を調整して釣り合いを取り、棹に印を付けていくのですが手近な所にグラム基準があるのはありがたいものです。
    棹ばかり
調整
本機は垂直上昇と螺旋上昇の中間の発進をします。ゆるいロールをうちながら僅か機首上げで上昇し最高点で返ります。上昇中のロールは垂直尾翼でおさえピッチングは水平尾翼で押さえます。滑空中の旋回は水平尾翼のスタブチルトで行います。正面図の水平尾翼の大きさ程度でこれを実現しています。調整途中では垂直ダイブを何回も経験しますが、竹胴のありがたさでクラッシュはありません。
(2001年9月3日追記)主翼のシルエットを九七艦攻に摸した機体のことです。発進時の垂直上昇はそこそこですが、滑空時に突込み気味でしたので機種の重りを削り重心位置を少し後退させました。すると何と50%ほど飛行時間が延びました。いやー調整は奥が深いですね。
(2001年10月15日追記)昨日は好天・無風の朝を迎えたので久しぶりに飛行を堪能しました。機体は「小3」ですが保管中に狂いが出るようで、最初の飛行は機首上げが強く最高高度も10mそこそこだったのですが水平尾翼を微調整したところ獲得高度が2倍以上になりしかも安定した飛行となりました。紙飛行機の場合は翼を撫でるだけで飛行状態が変わるといいますがさもありなんとうなずけます。前述の重心位置だけでなく舵翼の微調整も楽しみの一つです。(ある程度飛ぶと楽しみになりますが、それ以前に何とか飛ぶところまで持っていくまでは泣けてきます)
愛読書
模型飛行機とグライダーの工作 一条卓也 誠文堂新光社
模型飛行機・理論と実際 木村秀政・森 照茂 電波実験社
模型飛行機と凧の科学 東 昭  電波実験社
隠された飛行の秘術 加藤寛一郎 講談社
Whitewings付属説明書 二宮康明 株式会社AG
紙飛行機で知る飛行の原理 小林昭夫 ブルーバックス
WEBサイト 秋元靖史さんmember.nifty.ne.jp/ AKIMOTOの紙飛行機設計支援ツール:PPTool
やすしかおるさんwww.sm.rim.or.jp/~yhonda/index.html の紙飛行機談義
ランチャーズさんwww.yp1.yippee.ne.jp/ lanchhersのスーパーPLGの研究
Mr.KEIさんの紙飛行機の部屋で色々な種類の紙飛行機が見れ、作り方、調整方法が学べます。

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