きっかけ
2009年2月に街中の陶器店で見つけ、熟慮の上購入した焼台です。 |
2009年3月にホームセンターで見つけたソーガイドと角のみ&下穴ドリルです。ソーガイドは正確に直角が鋸引きできる工作補助具、角のみ&下穴ドリルは角鑿盤を使わず、下穴を開けた後ハンマーで打ち込む角鑿です。 |
宅の回りは木ばかり(屋敷林)で、その中に鳥が種を運んできた山桜がありますが、大きくなり日当たりが悪いので切り倒しました。 丸材のまま1年乾燥させ、2008年9月に手引き鋸で25mm厚の板に製材して乾燥させてある材料が在ります。 またGW後半は雨の日が続き、雨が上がった後でも畑仕事はちょっとできそうにありません。 |
以上のことから焼台を真ん中に置いた座卓を作ろうと思い立ちました。
材料加工
このために作ったウマに足場板を渡し、これを削り台にして天板となる桜材の鉋掛けをしました。足場板とウマとをクランプで止めると安定した鉋掛けができます。材料が反っていたため仕上がりは21mm厚になってしまいました。
正確に墨出しをしてソーガイドを使って板取をし、ほぞ穴を開けます。ほぞ穴を直角に開けるためドリルに水準器を付けて加工しましたが、130mm幅の天板に正確に垂直のほぞ穴が貫通できたのには我ながらびっくりしました。
ホゾは鋸引きで切り出し、微調整は鑿と際鉋でしましたがこれらの加工はウマに材料をクランプ止めできたおかげで正確に寸法が出せました。ウマの力は大きかったです。
組み立て
説明が前後しますが天板は「面腰小根付き平ほぞ接ぎ」と呼ばれる接ぎ方にしました。「囲炉裏・炉縁」で検索すると違う名称が与えられていますが、理工学社発刊の「図解木工の継ぎ手と仕口」による接ぎ方の名称を使わせてもらいます。
材料の両方に腰を付けた小根付きとして平ほぞで締めるという接ぎの部分部分の名称をよく表しているからですが職人さんはよくもこんな加工方法を考えるものだと感心します。
直交する天板の加工状況です |
収まりの状況で、この辺まではすっと入り、最後は叩いて組み付けます。 |
天板の組み付けが終わりました。中央にある小槌は組み付けに使うほか、鑿打ちにも使います。玄翁に比べ柔らかな当たりで、特に鑿の冠を傷めないのが良いです。 |
次は天板を支える台の組み立てです。2×4材でベースを作り1×4材を立ち上げます。天板との接合は相欠きしてだぼで止めます。
完成
|
画像では分かりにくいのですが焼台の空気口部分は前面下部で開閉できるようになっています 各部の寸法は、天板680mm×510mm、高さ 270mmです 天板右隅の接合部に隙間があるのはご愛嬌です |
塗装はせずに白木のままとし、うづくりで艶出しをする予定です。
さてなんに使おう・・・秋刀魚を焼く?焼き鳥?アルミフォイルを敷かないと汚れそうです。(2009年5月17日掲載)
使い勝手
焼き鳥をしてみました。
焼きあがった串を火に向かって斜めに立てておく串立てを桜の残材で作りました。
きれいな焼き色に仕上がり、愛飲のニッカとの相性がとてもよかったです。
追加工事
桜材がまだ余っていたので焼台を外しここに天板を追加して単純な座卓にもなるようにしました。
2枚の板をダボで継ぎ木工ボンドで接着し、木口を本核端嵌めにしてそりを防止しています。
うづくりで艶を出したあと糠袋で磨き上げていますが、だんだんしっとりとした色合いになってきています。
(2009年6月7日追加)
これまでに作ったものに戻る