大山(唐沢ルート)

10時過ぎに広沢寺に到着する。奥さんに車で送ってもらったが本当は山の神トンネルまで車で行くつもりでいた。しかし、途中の道が凍り付いていて拒絶された。

広沢寺の少し先から歩き始めた。凄く静かである。いつもの携帯ラジオは消して静かさを楽しむ。不動尻までは殆ど雪は残っていないが所々で凍結していた。

暫く歩くと靴の下から寒さを感じる。トンネルを過ぎてキャンプ場に到着すると廃墟の建屋が薄気味悪い。何ヶ所かドアが開いている。そこから暫く上ると雪は深い所で20cm程度になったが歩行には殆ど影響がない。12時を少し過ぎた時間に唐沢峠に到着する。本日の目標は大山の北ルートを下ることだった。

しかしながら初めてのルートで余裕時間が無い為、危険な事態に陥る事は目に見えてるので急遽中止した。

それならば唐沢川を下るルートも面白いと思った。

昼食を取りながらリュックを探るが、入れた記憶の無いマップはいくら探して発見は出来ない。凡その記憶で進む事になった。(12時45分)

沢を下るまではしっかりした道だったが-----

頼りにしていた足跡が砂防ダムの方に移っていた。登りの積雪はスパッツが無くても問題は無かったが、下りになると靴の後ろ側が雪をしゃくって靴の中にどんどんと入ってくる。

暫く進むと右の上から2番目の写真の場所になり、そこで足跡は完全に消えて、鹿らしい足跡だけが残されていた。道を間違えてしまった。(13時1分)

ここから唐沢峠まで戻るより、時間があるので進んだ方が得策と考えた。大きな石を避けながら水の無い沢を下った。

左からの沢と合流する地点まで進んで、安全の為身支度を整え熊避けベルを持って進み始めた時だった。忘れていた山の道標である赤いテープを発見した。

正規ルートに戻った事に安心し、足元を見ると足跡が残っている。峠を下った時は数人の足跡だったがここでは一人になっていた。(13時20分)

まわりの景色も幾分変わってきた。雪の量はさほど変わらないが沢の水量が多くなっていた。先ほどの足跡はこの後も何度か見失った。赤いテープも沢を渡る肝心なところでは見当たらない事が多い。

下るにつれて、沢の水流は靴の高さを越す量になってくる。そして岩は丁度滑り易い雪の量を溜め、その下には氷を作っている。沢を右に左に渡る際、その氷の岩盤を越える必要が何度か出てきた。

落ちたらずぶ濡れで怪我の可能性もあった。そのうちの一つで、案の定、岩に着いた氷で雪が滑り一緒に身体が滑り出した。落ちるのを覚悟した瞬間、小さな木で辛うじてとまった。

やっとの思いで沢の中を歩く道から開放され、上記の大木がある場所に出た。(14時32分)しかし、沢からは未だ完全に抜け出る事が出来ない。ここは紅葉の時期に来たら美しいかもしれない。

途中で猟師達が何名か鉄砲を構えていた。熊避けベルが鉄砲避けに代わってしまった。無事車道に出たのは15時16分だった。でもここで一安心は出来なかった。

確か、左に行くと宮ヶ瀬の方に行くと思い歩き始めた。途中で不安になりすれ違った人に聞いたら『2〜3時間掛かる』と言われた。勝手に自分なら2時間で歩けると思った。

16時20分にやっと丹沢林道に出た。そこに至る途中の橋でスケボーで遊ぶ若者がいた。ここの道(一ノ沢峠)はXCスキーも面白いかと思った。暗くなった夜道に何台も自分の脇を車が通り過ぎるが、声を掛けてくれる車は1台もない。塩水橋到着が17時

18時半、宮ヶ瀬三叉路に到着した。そこでこのルートの車が多い理由に気が付いた。クリスマスツリーと噴水見学の車が渋滞を避けて丹沢林道を走っていたのだった。

後で地図を見たら唐沢から宮ヶ瀬に出るルートは黒岩から唐沢キャンプ場までの道があった。ここを通れば1時間以上は短縮できた筈である。山に行くのに地図を忘れたのが大失敗であった。

経路(間違った)

広沢寺〜山の神トンネル〜不動尻〜唐沢峠〜唐沢川下り〜一ノ沢峠林道〜丹沢林道〜塩水橋〜唐沢キャンプ場〜宮ヶ瀬  総時間約 8H

経路(正しい)

広沢寺〜山の神トンネル〜不動尻〜唐沢峠〜唐沢川下り〜黒岩〜唐沢キャンプ場〜宮ヶ瀬 

総時間約 H6.5H

地図とスッパツ&軽アイゼンは忘れずに!!

北尾根(地獄沢へ)