ファシリテーター 
ファシリテーターの役割

  ファシリテイト = 促進する
  ファシリテーター = 促進役 → 調整し、促す役

 @ 話を広めたり、深めたり、進めたり、あるメンバーとメンバーを
   つないだりします。
 A 同時に、自分も一人の参加者として、他のメンバーに自らを
   開いていきます。

 ・CRという場が、平場であるということを考えると、ファシリテーターも
  参加者の一人なので、自分のことを話してよいということになります。
 ・また、ファシリテーターであることを名乗らないというやり方もあります。
 ・ファシリテーターは誰がなってもよく、
  話の動きで突然、その役をしてもかまいません。

ファシリテーターがしてはいけないこと

 @ 1人のメンバーに重ねて質問する。
  ・できそこないのカウンセリングになる。
  ・質問された人が、話が不充分なのかと思う。
  ・質問された人が、孤立感を持つ。
  ・他のメンバーに、質問された人はわかっていないという
   印象を与える。
  ・他のメンバーが、話すことに警戒的になる。

 A 決まった答えがあると思わせるような質問をする。
    「なぜそう感じるか考えたことある?」
    「そういうのってどこから来ていると思う?」 など
  ・質問された人が、間違っているのかという不安を抱く。
  ・他のメンバーも、自分の気持ちより、
   どこかにあるらしい正解を探すようになる。
  ・メンバーが、話すことに警戒的になる。

 B ファシリテーターのやり方に異議が出たとき、すぐ釈明する。
  ・発言した人が、拒否された感じを持つ。
  ・発言した人が、自分の言うことが不充分であると感じてしまう。
  ・発言した人が、孤立感を持つ。
  ・メンバーが、ファシリテーターには意見を言えないと
   思ってしまう。

 C サポーティブな言葉を、ファシリテーターが真っ先に
    力を入れて発言する。
  ・メンバーが、ファシリテーターに依存する。
  ・メンバーが、ファシリテーターの発言に沿った発言だけを
   するようになる。
  ・ファシリテーターのサポートが、発言者の気持ちに合わなくても、
   違うと言えない。
  ・気持ちに合致しないサポートを受けた人は、自分の気持ちが
   わからなくなる。
   また、「病人」であるような気分や、孤立感を持つ。

 D ある気持ちの理由や原因を、教育的に解説、示唆する。
  ・解説されたメンバーは、自分が否定されたり不充分であると
   言われた気分になる。
  ・解説されたメンバーは、気持ちの受容がなされたと感じられない。
  ・メンバーが、ファシリテーターの傾向に合わせた説明や
   解釈の仕方で、自分を語るようになる。

 E 雑談に流れたとき、それにのる。
  ・まじめに話したいメンバーが、不満足な気持ちを持つ。

 F 時間に遅れた人を待つ。
  ・時間通りに来ている人が、軽く扱われているような感じを持つ。
  ・遅れてくる人数によって、待ったり待たなかったりして、
   不公平感が生じ、また、グループ内のよい緊張感が失われる。

 G 役に立とうと張り切りすぎる。
  ・メンバーを依存的にし、グループメンバー間の相互作用を軽減する。
  ・グループカウンセリングのできそこないになる。

               ◇

参考文献:『女性のためのグループ・トレーニング』 河野貴代美/学陽書房


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