ジェンダー
5.「わたしらしさ」のために
今、ジェンダー・ステレオタイプには、少しずつ変化が起きてきています。
ファッションにしても、スポーツの記録にしても、仕事や役割の部分でも、
少しずつ男女差が縮まってきています。
それでも、ジェンダーにそってしまう意識から解放されるのは、
結構難しいことです。
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何かしたいことがあるとき、「でも、やっぱり女だから無理だろう」、
「男がこんなことをして、変に思われないだろうか」などと
ためらうことはないでしょうか。
誰かが何かを成し遂げたり、何かに失敗したとき、
「やっぱり女(男)はこんなことが得意なんだ」、
「やっぱり男(女)はだめだ」と、
その原因をその人が「女であること」や「男であること」のせいだと
してしまわないでしょうか。
わたしたちは、自分でも気づかないうちに
「女であること」や「男であること」に縛られているようです。
ですから、自分がジェンダー・ステレオタイプを持っていることを自覚し、
そのステレオタイプが、自分やまわりの人に対しての見方を
歪めてしまうことを知っておくことは大切なことだと思います。
また、自分や誰かがステレオタイプとは違うとき、
それを「例外」とはせず、今までの価値観の方を疑ってみる、
多くの人と語り合い、自分とは違う価値観に触れてみる、
「何か変」だと感じたら、その違和感を大事にする、など、
わたしたちにできることはたくさんあります。
「女だから」「男だから」ではなく、
「わたし」はどうしたいんだろう…と自分に問いかけ、
「わたしらしさ」を大切にする練習を始めてみませんか。
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グループのメンバーのひとりが変わると、グループ内のバランスは
変化します。
そしてひとつのグループが変わると、社会全体のバランスが
変化します。
ほんの少しの変化でさえ、大きな違いをつくり出すこともできるのです。
わたしたちひとりひとりの変化は、
そのための第一歩になるのだと思います。
もちろん、個人が変わるだけではなく、社会制度を変えていくことも
必要です。
この社会の不条理なしくみを変えるために、
あなたの中の思いをぜひ言葉にし、行動に移していってほしいと
わたしたちは願っています。