わんだふるはうす 森戸海岸線を行く

葉山しおさい公園

横須賀から大磯まで、湘南の海岸沿いを東西に走る国道。それがルート134号線。葉山御用邸前交差点を左に折れると、逗子・渚橋まで曲がりくねった細い道が海岸沿いに続きます。それが県道207号・森戸海岸線。いかにも葉山らしい風光明媚なこの道路を、2005〜2006年にかけて、ワンダフルハウスが走破しました。このコーナーでは、葉山しおさい公園をご案内いたします。


葉山しおさい公園
進行方向左側に「葉山しおさい公園」の入口がありました。葉山しおさい公園は1987(昭和62)年6月、葉山御用邸に隣接した旧葉山御用邸付属邸の跡地に建設されました。
葉山しおさい博物館や日本庭園、茶室、黒松樹林などがある。中でも、池と景庵のある日本庭園(写真左)はおもむきがあり美しい。
昭和天皇の御下賜標本を中心とした博物館、茶室、約1000本の黒松、四季折々の花木などがある公園。
三ケ岡山を借景とした日本庭園に噴井(ふけい)の滝、海岸側は黒松林から富士山や伊豆半島が望め、茶室一景庵や潮見亭などの施設もある。
また、敷地内には「葉山しおさい博物館」があり、葉山周辺の海に生息する魚介類や海藻類などの標本や昭和天皇の御下賜標本や深海生物の展示とともに、ビーチコーミングの標本(笑)も展示されている。
石碑がありました。「大正天皇崩御・昭和天皇皇位継承之地」。ここは、大正天皇が崩御され、昭和天皇が皇位を継承された地です。昭和発祥の地として葉山町の史跡に指定されています。
「葉山御用邸附属邸の歴史」
この葉山しおさい公園は、葉山御用邸附属邸の跡地で、昭和62(1987)年6月3日開園し、面積は18000u(約5500坪)ある。 ここはもと、岩倉具定公爵・金子堅太郎伯爵・井上毅子爵の各別荘を、大正6(1917)年7月にお買上げになり、澄宮(現・三笠宮)邸として、大正8(1919)年6月に竣工したものである。
「大正天皇崩御の地」
大正天皇は、葉山御用邸をこよなく愛され、最後の行幸は、大正15(1926)年8月10日、附属邸で御病気のご療養のためであった。当時、たまたま本邸が関東大震災で損傷し、再建中であったため、附属邸への入御であった。陛下には以来、同邸において療養につとめられたが、同年12月25日、午前1時25分、遂に崩御されたのである。時に御年48歳であった。
「昭和天皇皇位継承の地」
大正天皇がが崩御された悲しみの中、旧皇室典範第10条の定めに従って、皇太子殿下(後の昭和天皇)は直ちに葉山御用邸附属邸において天皇の位におつきになられた。
新天皇陛下は、まず登極令(旧皇室令)第1条によって践祚(皇位を受け継ぐこと)の式を行なうため、剣璽渡御(けんじとぎょ)の儀を12月25日午前3時15分より葉山御用邸附属邸において執り行われた。また、宮城(皇居)賢所において同じ時刻に行われた。
第124代の皇位をつがれた新天皇陛下は、徳川侍従長、奈良侍従武官長、一木宮相以下を従え、伊藤式部長官の御先導により、静かに東京に向かわれた。時に御年26歳。尚、付属邸における剣璽渡御の儀式は皇族、政府関係者列席のもと厳かに行われた。
儀式における各役割は宝剣を捧持するもの、原侍従。神璽を捧持するもの、松浦侍従。御璽国璽(ぎょじごくじ)を捧持するもの、松井内大臣秘書官がその任に当たった。践祚の行われた部屋は、昭和56(1981)年11月再建された御用邸本邸の中へ移設されている。
ワンダフルハウスは入園料300円を払って中に入りました。初めに、昭和天皇が収集されていた多くの生物が展示されている葉山しおさい博物館」に入館。入口は旧付属邸の御車寄せを復元した立派な作りです。
御車寄せを入ると、巻貝が置いてありました。「耳に当てると、”しおさい”が聞こえます。」と書いてあります。確かに波の音が聞こえました(^‐^)
あちらの窓の中に展示物の一部が見えます。1階の漂着物の展示は、眼鏡や玩具など実際に海岸に流れ着いた物が展示され、地下に続く階段脇には、寿司種の貝類の展示など。階段を降りると、相模湾や葉山の海岸で生息する生物や昭和天皇御下賜標本として、ご専門であったサンゴなどの腔腸動物の他、ウニ、ナマコなどの棘皮(きょくひ)動物が展示され、様々な種類の海洋生物の姿が楽しめます。 博物館を見学した後は、園内を散策することにしました。博物館の隣に池があり錦鯉が泳いでいます。
公園内は、奥が黒松林、手前は旧附属邸の趣を残す日本庭園になっています。美しく整備されていて見事です。 「一景庵」の入り口。茶室のある一景庵では、庭を眺めながら御抹茶をいただくこともできます。
一景庵の向こうの建物は、1993(平成5)年に皇太子殿下のご成婚を記念して造られた「潮見亭」。中は休憩所になっています。 「噴井の滝(ふけいのたき)」。落差3メートルあり、裏山の三ヶ岡山を借景にしています。
パーゴラテラスに行ってみましょう。 順路に従って、黒松の林の中を通り抜けます。
パーゴラテラスに到着。
パーゴラテラスから見た一色海岸。 次は、しおさい公園隣りにある県立近代美術館に行くことにしました。

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