わんだふるはうす R134を行く

秋谷海岸

横須賀から大磯まで、湘南の海岸沿いを東西に走る国道。それがルート134号線。湘南でサーフィンする人なら必ず通るこの道路を、2005年のゴールデンウィーク〜秋にかけて、ワンダフルハウスが走破しました。このコーナーでは、秋谷海岸入口から湘南国際村秋谷入口までご案内いたします。


秋谷海岸入口 秋谷
立石で有名な秋谷(あきや)海岸。このあたりは海から少し離れたところを走っていますが、まもなく海が見えてきます。
立石駐車場
立石駐車場を通過。左手に「レストラン ドン」があります。Donの右側に見える駐車場が立石駐車場。ユーミンの「リフレインが叫んでる」(1988年)の舞台となった場所です。「♪どうして どうして僕たちは出逢ってしまったのだろう こわれるほど抱きしめた 最後の春に見た夕陽は うろこ雲照らしながら ボンネットに消えてった ひき返してみるわ ひとつ前のカーブまで いつか海に降りた あの駐車場にあなたがいたようで どうして どうして私達 離れてしまったのだろう あんなに愛してたのに 岬の灯冴えはじめる 同じ場所に立つけれど 潮風 肩を抱くだけ…♪」
安藤広重が富士山と立石をからめて描いたことで知られる秋谷海岸。その景色を臨めるRESTAURANT Don 秋谷店。1978年オープンの老舗です。11月15日に稲村ガ崎の「レストラン ペーター」が「レストランDON 鎌倉店」に変わってて驚きました。同じ系列の店だったのですね。 前方左に立石公園が見えてきました。ハンドルを左に切れば、駐車料金無料の神奈川県立立石駐車場です。
立石駐車場の入口。立石が見えました! 立石公園を通過。ここは、明治の英照皇太后が、この地を気に入って建てた、葉山御用邸の付属施設「御茶寮(おちゃりょう)」跡地です。
MARLOWE
右手にマーロウが見えてきました。ワンダフルハウスは、こちらでプリンをいただくことにしました(^Q^) 探偵フィリップ・マーロウをキャラクターにした、パイレックス・ビーカーに入った200ccの大容量プリン。レシュー(西鎌倉)の「にしかまプリン」と並ぶ湘南最強のプリンです。写真のグリーンのプリンは、ゴールデンウィークに購入した期間限定品の「抹茶」(735円)。ちょっと高いですが、食べ終わった後にビーカーを洗ってお店に持って行くと、1個200円返金してもらえます。ビーカーのフタ(315円)を買えば、香辛料の保存等にも使えるので便利。住所は横須賀市秋谷ですが、”南葉山”と名乗っているのがユニーク。以後、このエリア一帯が”南葉山”と呼ばれるようになりました。御用邸のある葉山ブランドの強さを感じさせます。葉山と横浜そごうにもお店があります。
窓の向こう、目の前に立石公園&秋谷海岸という最高のロケーション。ワンダフルハウスが神奈川県内で大学生活をエンジョイしていた1984年にオープン。レストランのデザートとして出してきたプリンが評判を呼んでテイクアウトできるようになりました。
ワンダフルハウスが入店した時間は、ティータイム(14:00〜17:00)で、食事はありません。デザートだけの時間帯です。ワンダフルハウスは、マーロウセット(プリンアラモード)を注文しました。 「マーロウセット」は、プリンアラモードとドリンクがセットで1600円。定番プリン13種類(カスタード、北海道フレッシュクリーム、クリームチーズ、チョコレート、スイートポテトの栗入り、ロイヤルパン、かぼちゃ、バナナ、エスプレッソ、丹波黒豆、黒みつ、ウイスキークリーム、小豆)+季節限定プリン1種類(2005年11月は栗)=14種類あるプリンから、お好きなプリンを1つと、季節のフルーツ、バニラアイス、パウンドケーキ、パイの盛り合わせとドリンク(コーヒー、紅茶、ウーロン茶、ゆず水、ゆず湯)の中から選べます。ドリンクは、プラス50円でハーブティー、エスプレッソ、カプチーノ、アイスコーヒーから選択可能。プラス100円でダージリンティーの最高峰、高貴なキャッスルトン庭園のファーストフラッシュまたはセカンドフラッシュに変えられます。ワンダフルハウスは、ゆず水を選びました。
プリンは、黒みつのプリンを選びました。黒砂糖100%の 健康プリンで、 コクがありさっぱりとした 甘さです(^Q^) さとうきびが原料の ラム酒入り。マーロウのプリンは、”なめらか”系ではなく、卵の凝固性を活かして、オーブンで蒸し焼きにする焼プリン。ビーカーから出しても崩れずに皿に立ち上がります。しっかりとした食感で、口どけが良く、卵と牛乳のまろやかなやさしい味わい。 天然バニラビーンズはマダガスカル産、牛乳は北海道根釧地区産。卵は地元の養鶏場から毎朝届く産みたて卵を使い、秋谷と葉山にある工房で、その日出荷する分だけを作っています。手作りであることと、質の良い天然素材を選ぶ姿勢にこだわりを感じます。本日のパウンドケーキは、アプリコットとラズベリーのケーキ。8月の季節のフルーツは、スイカ、オレンジ、キウイ、リンゴの4種でした。マーロウのプリンとケーキはインターネットで宅配注文できます。皆さんも是非どうぞ。
ワンダフルハウスは、立石公園を散策することにしました。こちらが立石です。立石(たていし)とは、海上の波打ち際近くに突き出ている岩で、高さ約12メートル。昔から三浦七石の一つに数えられています。 景観の美しさは古くから知られ、初代安藤広重らが描いています。その後も多くの画家や写真家たちに愛されてきました。 今でも多くの人がこの地を訪れ、その美景に酔いしれます。 波打ち際に空へ向かって突き出ている巨岩を「立石」と言い、同時に、この付近の地名をも立石と呼んでいます。
この巨岩は、約2500万年前、海底に積み重なってできた地層が固まって、長い間、波に削られてできあがったものです。地質は凝灰岩で、高さ約12メートル、周囲約30メートルです。
「立石」は、奇岩としての価値よりも、「立石」の先に張り出ている「ぼんてん」と呼ばれる岩場と、そこに自生する松、さらには海をはさんで、丹沢・箱根・伊豆の連山や、その上に浮き出た富士の借景により絵画的な構図に真価を見いだせます。伊勢の二見が浦の夫婦岩も同じことで、二つの岩を結ぶしめ縄と、その間から昇る真紅の朝日があって、初めて夫婦岩が生きてきます。
江戸時代の風景画家、初代安藤広重は、ここ立石の絶景を「相州三浦秋谷の里」と題して描いています。
この「立石」の風景は、空気の澄んだ晩秋から冬にかけてが最高です。その季節になると、アマチュアカメラマンが「立石」に落日のかかるのを辛抱強く待ち構えている姿を多く見かけます。
こちらは、泉鏡花の文学碑です。「草迷宮」は、泉鏡花が仮住まいのつもりであった逗子で執筆し、明治41年に出版されました。 主人公・葉越明が、幼い時に亡き母から聞いた手毬歌をもう一度聞いてみたいと、それだけを念願に豊前・小倉の故郷を出て諸国を訪ね歩いた末、ついに三浦郡秋谷の里、鶴谷の別宅で探り当てるという主題を軸にこの作品は描かれています。鶴谷邸のモデルは長屋門のある若命家と言われていますが、フィクションも多いそうです。鏡花は、明治6年石川県金沢市に生まれ、本名は「鏡太郎」。明治22年、尾崎紅葉の「二人比丘尼色懺悔」を読み感激。翌23年、小説家となるため上京、1年の放浪生活の末、紅葉の玄関番として寄宿し門下生となります。明治28年、「暗夜行路」や「外科室」を発表。ともに世評高く、観念小説群の一角を占め、文壇に与えた衝撃は大きく、鏡花の名は、新進作家として知られるに至りました。 明治33年に「高野聖」、35年には「女仙前記」を発表。小説界の第一人者に。 9歳で母を亡くしたが、亡き母への憧憬は「照葉狂言」などに描かれています。また、処女作「冠弥左衛門」をはじめとして、世の貧しい不遇の人たちを描いた作品を数多く発表。生涯300有余の作品を世に送り、晩年には帝国芸衛院会員。昭和14年没。代表作に「高野聖」、「春昼」、「春昼後刻」、「歌行燈」、戯曲「天守物語」などがあります。 大崩壊の巌の膚は、(おおくずれのいわおのはだは)、
春は紫に、夏は緑、(なるはむらさきに、なつはみどり、)
秋紅に、冬は黄に、(あきくれないに、ふゆはきに、)
藤を編み、蔦を絡い、(ふじをあみ、つたをまとい、)
鼓子花も咲き、(ひるがおもさき、)
竜胆も咲き、(りんどうもさき、)
尾花が靡けば月も射す。(おばながなびけばつきもさす。)
こちらは、立石の先に張り出ている”梵天(ぼんてん)”と呼ばれている岩場です。”梵天鼻”と呼ばれている頂上に行ってみましょう。
素晴らしい! 絶景です!
左に立石、右にGRANT。
何故、こんなに大きな石が1個だけ海岸にあるのか、実に不思議です。 梵天に自生している松。
安藤広重「相州 三浦秋屋の里」で有名な構図を見るため、立石駐車場下の海岸を移動しましょう。 江戸時代の浮世絵師 「東海道五十三次」で有名な安藤広重がこの地を訪れこの風景を描きました。 立石・梵天・松。それぞれの配置が絶妙で、絵画的な構図を生み出しています。この写真は8月に撮ったものなので写っていませんが、冬晴で空気の澄んだ日は、立石と松の間に江の島、丹沢・箱根・伊豆の連山、その上に富士山が浮き出て、より絵画的な構図となります。
一瞬、雲の間から夕日が…。秋谷海岸8月のサンセットです。
マーロウに戻ると、ディナータイム(17:30〜21:00)になっていました。
老人福祉センター前
GRANTが見えてきました。この辺り、土日はグラント&マーロウ渋滞がおきています。 ヨーロッパのお城のような佇まいのGRANT 世界各国から選りすぐられた雑貨や家具、ガーデニング用品などが揃っています
ワンダフルハウスは、エントランスの絵画的な風景に感動しました。GRANTから海を眺めてみることにしましょう。
素晴らしい眺めです!
湘南国際村秋谷入口
右折して久留和トンネルをくぐった先に湘南国際村があります。湘南国際村は相模湾を見下ろす丘陵地、東京ディズニーランドの約4倍という広大な敷地に造られた宿泊型会議・研修施設。国際的視野に立脚した「学術研究」「人材育成」「技術交流」「文化交流」という相互に関わりの深い4つの機能を集積した国際交流拠点です。
横須賀市秋谷周辺の国道134号線沿いは、”西海岸通り” と呼ばれ、景勝ポイントとお洒落なレストランが続く絶好のドライブコースに なっています。 レストラン「Sea−Ma(シーマ)」。南仏料理を手軽に楽しめます
立石と”梵天”を反対側から見てみました。 ここが「リフレインが叫んでる」の”ひとつ前のカーブ”。
石鍋裕シェフのお店「Alice Villa Resort(アリス・ヴィラ・リゾート) 教会もあり結婚式・披露宴も行えるようになっています。 地中海を思わせる白で統一された建物で、 贅沢なひとときが堪能できます。 古い車と古いバイクが好きなマスターがいる、古き良き時代の横須賀を感じさせる「カフェ・コスタリカ」。珍しく駐車場がカラ。名物のLOTUS SUPER7は、本日はありませんでした。

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