わんだふるはうす、金子系パティスリーに行く

CHIANTI

フランス語で「製菓」や「菓子店」を表わす「パティスリー Patisserie」。日本でもすっかりおなじみの言葉として定着しました。金子さんの自宅や職場(アンアン編集部)が六本木にあった時代、公私共によく利用していた飯倉のイタリアンレストラン「CHIANTI」にもパティスリー部門があります。このコーナーでは、ワンダフルハウスが食べたキャンティのケーキを紹介いたします(^Q^)

没後30数年を経た現在でも、創業者・川添浩史氏とタンタンのスピリチュアルなエッセンスが感じられる「CHIANTI」のガトーたち。「ガトー gateau」はフランス語で、英語のケーキと同じ意味。飯倉本店、西麻布店、自由ヶ丘店、丸ビル松屋銀座店で買えます。なお、価格は税抜です。レストラン・カフェで食べるとサービス料10%+消費税5%、テイクアウトだと5%の消費税がプラスされます。

「フォスキア・プリマベリレ Foschia Primaverile」(550円)。イタリア語で「春のもや」。キャンティらしからぬ、現代的な美しさを感じさせるケーキです。アプリコットソース入りのチーズムースがアーモンドクリームのタルトに乗っています。他の部分は単なる飾りで、見た目が綺麗な割には、印象に残っていません。 
「パリ・ブレスト PARIS BRESTO」(480円)。プラリネクリームをたっぷり使ったパリブレストに、フルーツをたっぷりトッピングして、キャンティ風にアレンジしてあります。フルーツとアーモンドの風味をふんだんに味わえます(^Q^) リング状のシューの形は自転車の車輪がモチーフ。パリ=ブレスト間の有名な自転車レースにちなんで名付けられました。フランス人は自転車レースがとても好きです。毎年7月に行われるフランス最大の自転車レース「Tour de France (ツール・ド・フランス)」は、20数日間にも及び、全行程を区間に分けて、タイムを競います。その存在は単なる自転車競技の枠にとどまらず、オリンピック、サッカーのワールドカップと共に世界3大スポーツイベントの1つに数えられています。 ツール・ド・フランスの第1回開催は1903年。その12年前の1891年、第1回パリ=ブレスト間の自転車レースが行われ、これを記念して作られたのが「パリ・ブレスト」なのです。沿道のメゾン「ラフィット」の職人、ルイ・デュランの作とされ、自転車の車輪を連想して、大きなリング型のシュー生地にプラリネクリーム、表面にはスライスアーモンドという形で出来上がりました。ところで、ツール・ド・フランスにはもう一つの意味があります。直訳すれば「フランス1周」で、昔の職人の全国武者修業の旅を指していました。職人達はある程度の基礎を習得すると、親方の元を離れ、各地で修行します。パティシエも例外ではないのです。
抹茶クリームと抹茶スポンジをふんだんに使ったキャンティ和の一品「ヴェルデ VERUDE」(400円)。ほぅ、キャンティは抹茶のケーキに、イタリアンパセリを利かせたサルサヴェルデソースの名を付けてきましたか(^-^) 値段を見比べてみると、これは、キャンティで一番安いケーキですね。 レモンクリームをサンドしたケーキ「リモーネ Limone」(450円)。爽やかな酸っぱさです。
「苺のババロア」(480円)。苺のメレンゲをたっぷり使ったババロアです。ミルキーなイチゴ味が口の中でとろっととろけます(^Q^) 丸ビルでは「フラゴレート Fragolete」、松屋では「FREISE DE BAVAROIS」という別の商品名で販売されていました。ババロア(bavarois)とは、フランス語で「バイエルン」の意味。フランスのデザート菓子として有名なババロアは、もともとは、ドイツのバイエルン地方で紅茶やアルコール、シロップなどを混ぜ合わせて作った飲み物でした。バイエルンの貴族に仕えていたフランスの料理人が、デザート用にゼラチンで固めたものが、現在のババロアの前身になったのです。
フルーツいっぱいのはちみつムースに、サクサクのナッツがマッチした「マルモ」(500円)。蜂蜜の甘さでムースを作り、ナッツをいっぱい入れて、イタリアのサンブーガとガリアーノというお酒で香り付け。デコレーションとして、ドライフルーツ(オレンジ、ピスタチオ、クランベリー、プラム、マンゴーなど)を散りばめてあります。
リンゴとカラメルのケーキ「カンパーニャ」(600円)。バターとチーズの香りがほんのりして、味は濃く、甘みは抑え気味で、カラメルのほろ苦さがたまらない大人のケーキです。ホールタイプ(3200円)がこちらで買えます。 「赤ワインのムース」(450円)。見た目も味も、もろ赤ワイン。お酒の弱いワンダフルハウスは、一瞬引いたのですが、一口二口食べるほどに癖になるお味です。
食べ進むと、中から葡萄の実が…得した気分です\(^O^)/ ワインがビッショリ染みた底のスポンジが特に美味でした(^Q^) ワイン好きな方にお勧めします。
「シナモンのムース」(450円)。シナモンのムースの中にフランボワーズソースが入った円柱形のケーキです。飯倉本店で先行発売されて、後に松屋銀座店で「テンタジオーネ」という商品名で販売されました。 この写真では、少ししか見えませんが、フランボワーズソースが中央部に入っています。底には薄い飴状のクッキーのようなものが敷かれていて、つまようじみたいなチョコレートスティックと共に美味しくいただきました(^Q^)
メレンゲクリームとリンゴのハーモニーが絶妙の「シブスト」(500円)。ヴァニラクリームに卵白を加えて泡立てた、とても軽いクリームですが、表面をキャラメリゼすることにより、一層美味しくなります。トップのキャラメルから底のりんご入りシュクレ生地までを一緒に口に入れるのが、美味しくいただくコツでございます(^Q^) サントノレ通りにあったパティスリーのシェフ、シブスト氏が考え出したもので、彼の名前をとって名付けられました。
来週に続く
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百科事典「レストラン キャンティ

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