「どんな人にでも、ピンクハウスの服を着てもらえるだけで、うれしいの」
では、表情は選ばない?
「世間にある大人の服って、大人のチェック、大人のプリント……ちゃんとしすぎていて、かっちりしていて、つまらないでしょ。僕は、女の人って、表情も含めて、優しくて、柔らかくあってほしいのね」
それで誕生したのが、”インゲボルグ”です。金子さんによると、女性は着る物で変われるそうで、
「僕の服を着れば、みんな可愛くなれるの。そうなりたいって着る、素直な気持ちが好き」
仕事バリバリとか、スポーティーで健康的って顔付きでないのがいい、ということばにも、うなつ゛けますね。
ちなみに、奥様のユリさんの表情ですが、モデルとして雑誌に載る写真の中で、笑っているのはあまり好みではないそうです。
ELLE JAPON 1984年3月号より