フランス菓子 Maison Wenikoの四季

Pain d'épices
パン・デピス

2011年9月第2週

わんだふるはうす、バカンスから帰って来たメゾン・ベニコへ行く

「こんにちは!私がワンダフルハウスです。パリの秋は東京の秋と違って、目に見えるように訪れてきます。8月の末頃から、もう陽射しは少しずつ弱まり、昼の時間は日に日に短くなっていくのが手にとるようにわかるのです」

R246 三宅坂交差点

「日本の秋には、美しい紅葉や、落ち葉にまで華やかな情緒がありますが、パリの秋には、これから続く暗い憂鬱な長い冬を控えているだけに、ただひたすらに物悲しく、うらめしささえ感じます」

東北自動車道 那須高原SA

「9月はバカンスから帰って来る人たちで、オートルート(フランスの高速道路)は車の行列。どの駅も混雑して、どの顔にも楽しみの終わった気だるい表情と、間もなく始まる子供たちの新学期の準備のためか、どことなく緊張した雰囲気が漂っています」

福島県猪苗代湖

「ごく一部の家庭では、バカンスでにぎわう8月を避ける傾向も見られます」

「9月に入ってから田舎の別荘に出かけたり、仕事があって9月にパリにいる時でも、ウィークエンドには夏の残りの太陽を惜しんで、郊外の森にピクニックに出かけることがあるのです」

「ちなみに、ウェイク・ボードとは、あのように片手でやるのが上級者なのです\(^O^)つ―――」

「ピクニックを楽しめるのももうわずか…という気持ちからか、森や川や湖のほとりのあちこちで、車で持ってきた折りたたみ式のテーブルや椅子を並べて、昼食をとっている人たちを見かけます(^Q^)\」

「しかし、短くなった秋の日にうながされるように、食事が済んだら、そそくさと帰り支度を始めるのも秋のピクニック風景です。そんなわけで9月は、大都市圏在住の快楽主義者が週末に田舎の別荘に持って行く時のお菓子『ウィークエンド』を紹介しましょう」

Maison Weniko
茨城県水戸市

「Wenikoシェフがバカンスを取ってフランスへ行っていたので、8月17日(水曜日)~9月7日(水曜日)まで休んでいたメゾン・ベニコが9月8日から店を再開したようです」

「こんにちは!(^O^)/」「これはこれはワンダフルハウス様、1ヶ月ぶりでございますね…」「そうでしたか、アニョー・パスカル執事もバカンスを取ってストラスブールに帰郷されていたのですね…おおっ!?壁に貼ってある写真は!?(゚O゚)\」

「Wenikoシェフがバカンスで撮ってきた写真です!(^O^)\ メゾン・フェルベール、フェルベールさんの自宅、WeRoさんのアトリエ、コルマールの市場、パリのパティスリー、ウィーンのデメル…等等が見られます」

「ワンダフルハウス様、あちらの御本を御覧ください」

「これは私が買ったフェルベールさんとベロさんの共著『Petites cuillerees de couleurs』ではないですか?(^-^)\」

「おーっ! 表紙裏の余白部分にWenikoシェフの師匠クリスティーヌ・フェルベールさん直筆のサイン入りイラストが! スリーズ・ブランシュを使った4段重ねのピエスモンテが描かれています!(゚O゚)\」

「ん? WeRoさんも何か書いてる?」

「裏表紙の余白部分にはWeRoさんのサイン入りイラストが! Petites Gourmandises de France?(゚O゚)\」

Petites Gourmandises de France Tarte Alsacienne aux Cerises

「私の今までのオリジナル・ガレット・デ・ロワ制作が、フランス人アーティストからも認められたようです。その功績を称えられ、アルザス産スリーズ・ノワールを使ったタルト・アルザシエンヌ・オー・スリーズのイラストレーションと共に、『プティ・グルマンディーズ・ド・フランス』という称号をいただきました!(^O^)//(()ドドドドドーン♪♪」

「クグロフの型がだいぶ増えましたね(^-^)\」

「アルザスの陶器の村『スフレンナイム(Soufflenheim)』村で買って来たものでございます」


コンフィチュール 左から
ブルーベリー
ブルーベリーとオー・ド・ヴィー
ブルーベリーと国産レモン
ブルーベリーといちご
ブルーベリー ピノノワール エピス
大 1050円

「バカンス休暇後に新作コンフィチュールは出たのでしょうか? 茨城県産ブルーベリー5種類は変化なしです」

上段
ルバーブとオレンジのはちみつ
下段左から
ルバーブとパッションフルーツ
ルバーブ
ルバーブ ローズマリー風味
ルバーブ バニラ風味

「茨城県ひたちなか市産のルバーブを使ったコンフィチュールは、バカンス直前に作った『ルバーブとパッションフルーツ』『ルバーブ バニラ風味』の2種類が本年度の最終便だそうです」

上段
トマト
下段左から
ハスカップ
ビターキャラメル

「『トマト』『ハスカップ』の2つは新作です!」

左からキウイ、南高梅、南高梅 水戸のはちみつ

「梅のコンフィチュールは地元茨城県産のは完売してしまいましたが、和歌山県ばんじろう村から取り寄せた無農薬の南高梅のコンフィチュールは残っています」

左から
あんず
あんずとナッツ
あんず バニラ風味
あんず リキュール風味
あんずと梅とすもも

杏の里として有名な長野県千曲市(合併前は更埴市)産の杏で作ったコンフィチュール・ダブリコもバカンス前と変わらずです

「続いて、バカンス休暇明け直後の新作菓子を見せていただきましょう!(^-^)\」

「これがウィークエンドです!(^O^)\」「只今、プティ・ガトー・サイズのガトー・ウィークエンドも2種類焼いている最中でございます」「2種類のプティ・ガトー・サイズのウィークエンドとは?(^-^)\」「ニワトリの卵を使ったタイプとダチョウの卵を使ったタイプでございます」

「こ…これは何だ!? 恐竜の卵!?(゚O゚:)\」「ワンダフルハウス様、左がダチョウの卵でございます」
「殻をむいたゆで卵のようにツルツルしていますよ!?(゚O゚:)\」「実はこれが殻で、とても硬くて、ニワトリの卵のように簡単には割れないのでございます」

「これは、バカンス前に発売されたエンガディーヌですね!(^O^)\」

「エンガディーヌ(ドフィノワ)は、“9月のお菓子”として引き続き発売中でございます」

Palmiers
パルミエ
280円

「ハートの形のパイ『パルミエ』。アルザス・サイズです!(゚O゚)\

「圧倒的に大きい!(゚O゚)\「ワンダフルハウス様、これがアルザスの“心”でございます」

「パイ生地の間にキャラメルが!(゚Q゚)\「パルミエのパート・フィユテ(パイ生地)は、打ち粉ではなく、砂糖(これは種子島糖)で折っていきますので、折り込まれた種子島糖がキャラメル化したのでございます」

「6月に発売された『ほしいも・バナナ』。『干し芋とリンゴキャラメリゼのケーキ』『ケーク・オー・ほしいも・メープル』に続く、干芋ケーキ第3弾です」

ケーク・オー・ほしいも・バナナ
420円

「私はバナナの発音に関してはバナーヌ派なのです。『ケーク・オー・ほしいも・バナーヌ』の方が語呂がいいような気がしますが…(^-^)\」

「干し芋と胡桃を発見しました!バナーヌはどこに入っているのですか?(^Q^)「バナーヌはピューレ状にして生地に混ぜておりますので、目に見えないのでございます」

「これはプティ・フール・セック・タイプのサブレ・オー・ショコラですね(^-^)\」

Sablés au chocolat
サブレ・オー・ショコラ
682円

「サブレの起源はノルマンディ地方にあるのでしょうが、本来のサブレがどのように存続されてきたかは明確にできなくなっております。それほどにサブレは、現在ではフランス全土いたる所で作られているわけでございます。したがって、粉、バター、卵、砂糖の割合もそれぞれ異なり、フランス全国に無数の配合が存在するとも言えます」

「カカオ豆を細かく砕いたカカオ・ニブをトッピングしてあります(^-^)\」「カカオ・ニブは、カカオ豆を110℃から120℃で焙焼して芳香を引き出し、粗砕して外皮や胚芽を取り除いたものでございます」「味はほろ苦く、甘みは全くありません。炒ったカカオの香ばしさが鮮烈で、ナッツのようなカリカリとした食感が特徴です」

「フランスの家庭の主婦たちは、それぞれの好みにしたがって、手作りでサブレを作っているわけでございます。この“手作り”という点こそ、サブレを美味しく仕上げるポイントなのですし、フランスの家庭の主婦たちのこの意欲が、老人たちや子供たちを喜ばせているのでございます」「老人といえば…(^-^)\」

「敬老の日にスペシャルショートケーキを発売するのですね?(^-^)\」

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